Takepuのブログ

中国旅行記とか、日ごろ思ったことなどを書きたいと思います

年末買った物

2009-12-31 14:22:14 | Weblog

連休を使って駆け足で行ってきた諸葛鎮だったが、ずっと使ってきた800万画素のニコンのコンパクトデジカメの絵が今回はちょっと不満。ブログ用にはシャープをかけまくるなど画調してしのいだが、データとして残そうと思うといまいち。単3乾電池が使えて28ミリからのズームと、気軽な旅カメラには最適だったのだが、朝早くとか夜遅く撮影した絵がカチっとしないことに気が付いた。やっぱり重くても一眼デジカメじゃないとだめかなあ、と、リコーのGR-DⅢを候補に、カメラ屋さんをパトロールしていたら、シグマDP-1というのがアウトレット3万5800円で売られているのを発見。
えっ? もともと10万円ぐらいするカメラだよねえ。一応フォビオンという原色イメージセンサーを使っているという知識はあったが、よく使い勝手が分からず、その場で携帯からいろんなサイトにアクセスして書き込みを見て評判を確認。一つ映画を見終わる間、さんざん考え抜いた末、買っちゃった。28ミリ単焦点。
APS-Cサイズという普通の一眼デジカメ並みの大きなイメージセンサーということで、画質の不満には応えられそうかな。速写性能やデータの読み込みなど問題はありそうだが、ちょっと試し撮りしたら、なかなか素晴らしい画質。一眼デジカメを持っていかないときの旅カメラになりそう。まだあまり使ってないけど、年明けにどこか旅行に行きたいなあ。


もうひとつは、IO-DATAのAVeL Link Player(AV-LS500LE)。筆者はフルハイビジョンデジタルビデオとして軽くて手軽な三洋電機のXactiを使っている。撮影してSDメモリー内に取りためた動画データをXactiを経由して簡単にハードディスクにコピー出来るが、カメラそのものがセットされていないと動画をテレビで見ることが出来ない。従来、バッファローのリンクシアターというのを使って、カメラを挟まずに動画を見ることが出来ていたが、以前使っていた同じサンヨーのハイビジョンビデオカメラの動画は形式が対応していないのか、見ることが出来なかった。IO-DATAのは安い上に持ち運びが出来る程度に小さく、また以前のカメラで撮った動画も見ることが出来た。ということでバッファローは、今までフルハイビジョンからダウンサイズしてDVDに焼いて送っていた動画を、フルハイビジョンのまま見てもらえるように、実家にあげることにした。

と、2009年もきょうで終わり。筆者は会社に泊まり勤務で1日午後、実家に帰省します。良いお年を。来年もよろしくお願いします。

曹操の墓は本物?

2009-12-29 13:13:44 | 時事

河南省安陽県で三国志の英雄、魏の曹操の墓が確認されたというニュースが世界を駆け巡ったが、地元中国では「世紀の発見」に疑いの声も出ている。人民日報のウェブ版で紹介されている。写真は「曹操の墓」発見と発表後、遺跡を守る警察官、とのこと。インテリ向け公明日報系のタブロイド紙、新京報からの転電のようだ。

人民日報のウェブ版によると、北京にある文系大学の最高峰、人民大学国学院の袁済喜副院長は「午前10時のテレビニュースでは『魏武王ものと疑われる墓発見』となっていたのに正午のニュースでは『曹操の墓と確認』となった。この間、新たな証拠は何もないのに」と批判する。
魏晋南北朝文学が専門という袁院長は「盗掘被害が激しく、残された証拠は少ない。玉をつなぎ合わせて遺体を衣のように包む『金縷玉衣』のような決定的な証拠が見つかっていない」と指摘する。写真は揚州にある漢広陵王墓の金縷玉衣。

河南省文物局は、決定的な証拠として「魏武王」の3文字が刻まれた武器が発見されたとするが、これについても「本物か偽物かわからない。決定的だとされる証拠が発掘されたときは、なおさら慎重さが必要だ。多くの盗掘を受けているわけで、万一盗賊が作った偽物だったらどうするのか」という。そして「可能性が高いといってよい」「基本的に肯定だ」はいいとしても、「確認」とはそう簡単に言うべきでない、と戒めている。
著名な宝物鑑定家の馬未都氏も同様の疑いを持つとの文章を発表した。

これに対して、発掘隊の責任者の潘偉斌氏は「現場に来て実物を見てもいないのに、根拠のないことを言わないでほしい。ましてや考古学の専門家でもないのに」と反論している。

曹操の墓発見は、曹操の故郷の人々にも複雑な影を落としている。曹操の故郷とされる安徽省毫州市は、文物管理処の責任者を安陽に派遣することを決めた。いまでも曹姓が多く、直系の子孫も住んでいるという毫州では、当時曹操が安陽で活躍した史実は認めるが、陵墓は故郷にあってほしい、との声が多いという。

前日あれだけ爆発的に報じていながら、一転して抑制したトーンになるのは異例。しかも人民日報がこのような記事を載せるということは、街おこしだあ、観光開発だあ、と暴走しかねない地元を牽制する意味もあるのかもしれない。

説曹操、曹操就到

2009-12-29 02:27:26 | 時事

中国からの報道によると、河南省安陽県安豊郷西高穴村で発掘、調査中だった後漢時代の墓が、三国志の魏の英雄、曹操の墓「高陵」とほぼ確認されたという。河南省文物局が27日、発表した。写真は河南文物網のHPから。
すごい発見だよな。秦の始皇帝陵と兵馬俑ぐらいの驚きだ。昨年から今年にかけて映画「レッドクリフ(赤壁)」がヒットしたこともあり、三国志ブームは新たな人々を巻き込んでいる。1800年前の三国志の英雄の一人の墓が今になって分かるなんて。こりゃ盛り上がるね。

新華社によると、決め手となったのは、墓の形や構造、副葬品の時代特性などから後漢末期と認められ、文献などによる魏の武王こと曹操の墓の特徴と一致したという。
具体的には、
1、墓の規模が長さ60メートルと大きく、墓室の形や構造が漢魏代の王侯貴族級ものと似ている。
2、出土した器物や壁画などが、漢、魏代の特徴を持っており、年代が一致した。
3、1998年に出土した345年の「魯潜墓志」によると、魏武帝陵はこの地区にあると明確に書かれている。「三国志魏書武帝紀」などの文献によると、曹操は220年正月に洛陽で病死、2月、高陵に葬られた。高陵は「西門豹祠西原上」にあるという。当時の西門豹祠は現在の諸ヘ河大橋の南約1キロの安陽県安豊郷豊楽鎮だという。今回の墓は西門豹祠の西側。
4、曹操の臨終の際の「遺令」には墓は派手にするな、とある。「服は日常のもの」「金玉珍宝を副葬するな」と。墓室は大きいが質素で装飾品は華美でなく壁画もない。兵器や石枕などの文字が判読できるものは「曹操が平時に用いた物」とある。

5、最も決定的な証拠は「魏武王」と掘られた石碑と石枕が出土したこと。生前、曹操は「魏公」、その後「魏王」と呼ばれ、死後のおくり名が「武王」。子の曹丕によって「武皇帝」と、歴史上では「魏武帝」と呼ばれた。出土した石碑、石枕には魏武王と書かれており、その死後、埋葬された当時の呼び方だ。
6、墓の中から見つかった男性の遺骨は専門家の鑑定によると60歳前後で、曹操が66歳で死亡したとの史実と一致する。

まだ100%確定、というものではないようだが、おおむね間違いないのではないか。出土物とか、まとまって博物館とか出来れば見に行きたいなあ。河南省の北のほう。地図を見たら、河北省石家庄と河南省鄭州の中間ぐらいだ。安陽市といえば世界遺産の殷墟があるから交通網や観光施設は整備されてきたかな。

墓と言えば、劉備は四川省成都の武侯祠、関羽は河南省洛陽に首塚が、湖北省に胴体の墓がある。諸葛亮は陝西省定軍山にあるそうだ。孫権は南京。レッドクリフの主人公・周瑜の墓は湖北省岳陽にあるという。

ところで「説曹操、曹操就到」は中国のことわざで「うわさをすれば影」の意味。曹操は地獄耳だったそうで、悪口をいうとすぐ聞きつけたそうな。こわっ!

ロールキャベツ

2009-12-28 00:58:58 | 飲食

キャベツが最近安いのでと、チャチャッと作って凍らせておいたロールキャベツを煮て食べた。

キャベツの葉は普通なら寸胴に湯を沸かしてまるごとのキャベツを入れ、葉の付け根に包丁を入れ、葉が剥がれてきたら一枚ずつ剥がすが、面倒なのでそのまま剥がして電子レンジで柔らかくする。芯を削いで細かく刻んで後で肉と混ぜた。中身は合挽き挽き肉とタマネキのみじん切り、パン粉と卵に軽く塩胡椒し、白っぽくなるまでこねる。キャベツでくるんで、いつもならベーコンを巻き、スパゲッティの乾麺をようじ代わりに葉を留める。今回は急に思いついて作ったので、ベーコンもスパゲッティもなし。ここまで約30分。冷凍庫で保存しておいた。

これをやや底の深いフライパンに敷き詰め、トマトジュースとトマトケチャップ、水を加え固形コンソメ、ローリエ(月桂樹の葉)も入れ30分ほど煮る。今回は生のトマト一個も刻んでいれた。塩はトマトジュースに入っているので味見をしてほんの少々。
このトマトソースが美味。ロールキャベツを食べ終わったあとは、バターを加えちょっと煮詰めて茹でたスパゲッティに和えたり、ご飯にかけたり。今回はどう食べようか。

懲役11年

2009-12-25 12:52:21 | 時事

二日連続硬派ネタで恐縮ですが……。

中国共産党の一党独裁を批判し中華連邦制を訴えた「08憲章」の起草に関与、インターネット上に流し同調者の署名を求めたとして、中国の反体制活動家で元大学講師、劉暁波氏(53)に対し、北京市第一中級人民法院(地裁)は25日、国家政権転覆扇動罪で懲役11年の実刑判決を言い渡した。
劉暁波氏は1989年の天安門事件の際に、留学先の米国から帰国し運動に参加、学生たちの指導的役割を担い逮捕された。その後も中国当局に対して民主化を訴え続け、数度の投獄を経て、今回、昨年12月の憲章発表直前に身柄拘束され、先日起訴されていた。起草時には有識者ら303人が署名、現在までネットなどを通じて約1万人の署名が集まっているという。

そもそも「08憲章」とは何か。日本人の感覚からすると極めてまっとうな主張だが、中国共産党にとってはそれこそが「国家政権転覆」に値すると恐れる内容だ。

前言で、中国立憲100周年、世界人権宣言公布60周年、中国民主の壁(文革終了後に北京の西単に民主化を求めるさまざまなビラが張られた壁)誕生から30年、中国政府が「市民的・政治的権利に関する国際規約」(国連人権B規約)に署名して10年の2008年だが、依然として自由・平等・人権、民主・共和・憲政という人類の普遍的価値を抜きにした「現代化」が継続されていると警鐘を鳴らしている。

続いて、基本理念として、自由、人権、平等、共和、憲政をあげる。公民は国家の主人公であるにもかかわらず、中国では「明君」(開明的な皇帝)、「清官」(清廉な官僚)を求めて、それに寄りかかろうとする臣民意識が根強いと指摘している。

そして基本的主張として、(1)憲法改正、(2)三権分立、(3)立法民主、(4)司法の独立、(5)軍や警察の公器公用、(6)人権保障、(7)公職選挙、(8)都市と農村の平等、(9)結社の自由、(10)集会の自由、(11)言論の自由、(12)宗教の自由、(13)公民教育、(14)財産保護、(15)財務税制改革、(16)医療養老など社会保障、(17)環境保護、(18)連邦共和--に分けて説明している。

どれも、当たり前、といえば当たり前だ。(5)軍や警察の公器公用についてはわかりにくいが、毛沢東が「政権は銃口から生まれる」と言い、中国軍は今でも人民解放軍と称するように、中国共産党の軍として出発、今も運用されている。90年代後半に制定された「国軍法」によって国軍化が図られても、党の中央軍事委員会が重要事項を決定、政府の中央軍事委員会を兼ねている。憲章では警察権力も含めて、特定の党に肩入れする公務執行に反対、中立性を訴えている。天安門事件で軍や武警によって無慈悲に仲間たちが惨殺された悲しい経験をもとに、厳格な執行を求めている。
最後に挙げた連邦共和については「香港・マカオの自由制度は維持し、自由民主の前提のもと平等な交渉を通じて中国と台湾との和解の方法を探る。各民族がともに繁栄する可能性を探り、民主憲政の機構を持つ中華連邦共和国を建国する」としている。
この点から見ると、中国当局が進めている香港、マカオの1国2制度による統治に反対しているわけでもなく、将来の台湾との統一にも肯定的な見解だ。ただ、当局は「吸収合併」の形態を視野に入れているのに対して、憲章は「連邦制」だ。ここが衝突の種のようだ。

このような見解の相違を「国家政権の転覆を扇動した」とみなし、11年間も監獄に入れる決定をした。中国憲法で保障されていることになっている言論の自由も基本的人権の尊重も全く顧みられていない。それが中国の現政権ということだ。

日中歴史研究

2009-12-25 02:26:08 | 時事
日中の有識者による共同歴史研究の第4回会合が24日、都内で開かれ、古代史から近現代史までの報告書が1カ月以内に公表されることが決まった。「戦後史」部分は、日本側が「評価が難しく日中の隔たりが大きい」、中国側が「一般民衆に与える影響を考えなければ」と公表を見送った。この日公表された報告書の「総論」では、近現代史で「戦争の本質と戦争責任の認識に関し、相互に理解するにはかなりの困難が存在する」--。当然である。今後も研究を続けると日中で決まったことが画期的であり、このような状況が今後も続いていくように見守る必要がある。中国側が「日本には歴史認識において、中国とは違う意見が存在する」ということを認識した上で、話を続けようと構えているのは一定の進歩だ。
この研究は、小泉純一郎首相時代の靖国神社参拝で噴き出た「歴史認識」問題で生まれたあつれきを緩和するため、06年の安倍晋三首相と胡錦濤国家主席(共産党総書記)の会談時に合意された。「総論賛成、各論反対」となるのはやむを得ないが、それをもって中国側を批判するのも、現段階では正しくない。

おそらく、日本の新聞、特に右傾化が顕著な言論界では、例えば南京大虐殺の記述について「虐殺されたのは30万人」という中国側の主張と、日本側の「数万から20万人」が相いれず、両論併記することについて否定的な見解が出されるだろうが、それは中国側の状況をあまりにも知らない。(写真は南京大虐殺祈念館の入り口に作られた彫像)

中国共産党は、プロレタリアート人民民主独裁をうたって今も政権を維持している。「独裁」してもいい、という言い訳は、日中戦争で中国を侵略した日本軍国主義を追い払い内戦で勝利し中国を「解放」したからだ、というのが彼らの主張だ。もちろん反対意見をいう人、いわゆる「反体制派」や「分裂主義者」をいやおうなく武力で鎮圧している。89年の天安門事件や、昨年のチベット暴動、今年の新疆ウイグル自治区での暴動もそうだ。
その中国共産党の天下で、日本軍国主義を肯定し共産党の見解を曲げるのは、共産党の政権維持の正統性をゆるがすもので、絶対に譲れない。共産党が30万人といったら、本当は違っても、共産党が変えない限りは30万人といい続けなければならない。この研究会に参加した中国側研究者は、それぞれの分野のトップクラスだが、体制に迎合したがゆえにトップになれるわけで、彼らがこの共産党の方針を変えられるわけがない。

もちろん僕はそのような体制を賛成しているわけではない。彼らに民主化を要求し続けることは当然のことだ。

それでも、このような前提で今回の研究会の結果を考えなければならない。現在の共産党政権が続くのならば、日中でこれらの分野で相容れることは出来ない。それでも共同研究を続けようというのだ。もしいつか現政権の性格が平和裏に代わることがあれば、本当に歴史的見地から結論を出すことが出来るのかもしれない。ものを言わず見守るのはいけないが、向こうが変えることが出来ない部分も変えろ、と言い張るのは意味がない。
日本国内であっても歴史教科書問題でもめている。国が異なればもっともめるのは当然だ。右寄りの声高な主張をそのまま聞いて、中国は偏向しているとの論調に乗っかるのは危険だ。

映画「風声」すごい

2009-12-20 03:42:02 | 映画鑑賞

中国建国60周年の国慶節時期に封切られた戦争スパイ映画「風声」を見た。これはすごい。監督は中国版「東京審判」でちょっと変な日本人像を描いた高群書。脚本と共同監督が陳国富。主演は若手4大女優の一人、周迅(ジョウ・シュン)。李冰冰(リー・ビンビン)、王志文(ワン・チーウェン)、張涵宇(チャン・ハンユー)、黄暁明、蘇有朋(アレック・スー)ら実力者たちがからみ、緊迫した芝居を見せる。蘇有朋って、趙薇(ヴィッキー・チャオ)の出世作「環珠格格」で、乾隆帝の王子にしてヴィッキー演じる小燕子の彼氏の役を演じた奴だよなあ。当時はツルンとした顔をしてたけど、それなりにふけて貫禄がついたなあ。

時は第2次世界大戦中の上海。蒋介石の国民政府から離れ南京に日本傀儡政権を樹立した汪兆銘(精衛)政府内部の暗号解読チームが物語の中心。この中に潜んだ共産党のスパイが連絡役を果たし、日本軍高官の暗殺を遂行する。解読チームが一つの離れのような場所に集められ、暗号を解いた結果、チームのメンバー内に内通者(老鬼)がいるとの結論を得る。老鬼と命令を発した黒幕(老槍)を見つけるべく神経戦が始まり、彼らを尋問、拷問し追い込み、共産党スパイをあぶり出そうとする。この緊張感は、設定は違うけど香港の最近一番の傑作映画「インファナルアフェア」に通じるところがある。

周迅はすごい。ネタばれになるかもしれないが、腹が据わった狡猾、妖艶かつ可愛らしい暗号解読員を演じる。「画皮」の妖怪役もすごかったが、この映画は彼女の代表作になるのでは。李冰冰もきれいだけど、周迅の存在感には負ける。
日本軍将校役の黄暁明の喋る日本語は吹き替えのようだ。で、彼が中国語を喋るところも、いかにも日本人が喋る中国語のように発音されてリアル。

拷問シーンが残酷だから、日本ではR指定になるかなあ。それより、蒋介石政権、汪兆銘日本傀儡政権と共産党の支配が並び立つ当時の中国の複雑な政治状況を前提に物語は進むので、その辺は普通の日本人には無理だろうから、日本へは配給されないだろう。
現在の中国人にとって、汪兆銘は「漢奸」(ハンジエン)=裏切り者=と教えられているから、汪兆銘政権の位置づけがやはりステレオタイプのような感じだ。と汪兆銘の肩を持つのは、彼の日本の留学先が僕の母校で大学の先輩に当たるからだ。ってあんまり関係ないけど。当時、中国を赤化させないためには、国共合作までした頑強な蒋介石より、日本と組んででも共産党を排斥しようという汪兆銘のような選択肢も現実的だったと思うけど、アメリカはあんまり乗り気ではなかったみたいだ。というよりソ連が中国共産党をあんまり信じてなくて、なぜか蒋介石政権に肩入れしていたから。
展開が濃厚で一瞬でも目が離せない。DVDだから巻き戻しして確認すること数回だった。スパイの一人は途中で分かるが、最後にどんでん返し、というか、背景説明があり「ふーん。なるほど、すごい」となる。どっしりと重く、悲しいけど、中国人には愛国を訴える展開なんだろうな。いい出来だ。建国60周年記念だけど「建国大業」よりレベルはずっと上だ。

中曽根大勲位閣下

2009-12-18 04:30:48 | 時事
習近平・中国国家副主席が天皇と会見するために、宮内庁が従来運用してきた「1カ月ルール」を破って特例で会見するよう鳩山政権が迫ったとされた件。小沢一郎幹事長が訪中前の中国へのお土産に、天皇を政治利用すべく宮内庁に特例会見を迫ったとの筋書きが囁かれていたが、15日、前原国交相が一種の爆弾発言をした。
曰く、特例会見を迫ったのは自民党の首相経験者だと。平野官房長官も否定せず、岡田外相も同様の反応をみせた。
一部新聞以外は扱いが悪かったが、この情報を聞いたとき、この首相経験者とは、福田康夫か、あるいはもっと大物の中曽根康弘大勲位しか考えられないと思った。12月上旬に中曽根が官邸を訪ねたという情報もあった。17日朝刊で一紙で中曽根を匂わす報道があった。

なぜ中曽根か?もし本当に中曽根だったなら、もう天皇の政治利用とか、そういう次元の話ではない。
中曽根は「不沈空母」発言など、右寄りの思想の持ち主かと思っていたが、首相在任中、中国共産党トップの胡耀邦総書記が来日した際に意気投合、家族ぐるみの付き合いになったほか、青少年交流事業計画をぶちあげるなど、未来志向の日中関係を考えてきた。

胡耀邦は歴代中国指導者のなかでは最も開明的、民主的だった。中国の将来を考えるうえで期待の星だった。ところが、忘れもしない1987年1月16日、政治局拡大会議で胡の失脚が決まった。当時留学中の僕は「中国の民主化は大きく後退する」と思い、食事も喉を通らなかった。事実、その後、中国の政治改革は胡耀邦時代ほど進んでいない。
胡の失脚の理由の一つに「日本と必要以上に関係を持った」ことが指摘されていた。中曽根は首相として靖国神社を参拝、翌年以降は参拝をやめた。「中国から大きな批判があり、親日派のレッテルを貼られた胡耀邦が失脚する恐れがある」と、参拝をやめた理由を語ったことがある。中曽根は盟友の失脚に責任を感じていたに違いない。ましてや二年後に胡は憤死、89年6月4日の天安門事件の引き金になった。
中曽根は習近平が天皇と会えないと、中国側の、特に習自身のメンツを失わせ日中関係に大きなしこりを残すことを憂慮し、あちこち説得して回ったのだろう。

江沢民以降、絶大なカリスマ性を持ち合わせなくなった中国の最高指導者は、前例踏襲こそが自らの権力の正統性を維持する数少ない手段だ。
副首相時代のトウ小平も、国家副主席時代の胡錦濤も、天皇に会った。同じ待遇が得られないなら習はポスト胡錦濤に極めて不利になると考える。中曽根は中国の要人にもう失脚の原因を与えたくなかったのではないか。
これは民主党とか自民党とか、党利党略の話ではない。

ところで、「1カ月ルール」を守らないのはけしからん、と会見までした羽毛田宮内庁長官の意図は何か?単純に天皇の健康をおもんぱかったからか。会見までしなくても、官房長官に抗議すれば済むことではないのか。民主党政権に対して国民が良くない印象を持つように仕向けたのではないのか。それこそ天皇の政治利用ではないのか。

天皇の健康問題を無視することはできないが、日中関係の良好な未来を考えるのなら、天皇は習近平に会うべきだったし、会って良かったと思う。

上海に行かなくても

2009-12-17 10:39:31 | 飲食

上海・豫園内にある、行列が途切れない小籠包の店、南翔饅頭店。この支店が福岡にあり「上海行きたい病」が重篤になると散財しに行く。
この日は2時ごろ入ったらガラガラ。「上海蟹ありますよ」の言葉に、値段も雄(公)、雌(母)も確認しないで注文。
日本人は蟹をバラせないと思われているのか背殻が既に外され、体が左右に真っ二つに切られていた。ミソもタマゴもあるので雌だ。活きたまま中国から輸入しているという。味も蒸し方のタイミングも上海と一緒。日本でも上海蟹食べられるんだあ。幸せ…。

鹿児島黒豚小籠包と蟹ミソ小籠包、東坡肉も頼んでしまい7千円超。あ~あ。

夜は性懲りもなく火鍋。目をつぶると頭の中では上海から四川へグルメツアー。本当なら飛行機で三時間ぐらいかな。実際は歩いても20分ぐらいの距離。

辣子鶏、木須肉片、火鍋には羊肉、凍豆腐、鶏肉団子、ジャガイモ、白菜、サザエ。水餃子も頼んでしまった。締めは湯圓。

辣子鶏、火鍋ともいつもより辛く感じた。辣子鶏は唐辛子が以前とかわり、火鍋は普通より辛くしてくれたという。食べ過ぎて胃薬を飲んだ。もちろん辣子鶏を食べたあとの唐辛子はお持ち帰り。

映画「孫文」見た

2009-12-17 00:32:35 | 映画鑑賞

「孫文 100年先を見た男」を見た。原題は「夜・明(Road to Dawn)」。主演はアン・リー(李安)監督の父親三部作の一つ「ウエディング・バンケット」で主演したウィンストン・チャオ(趙文宣)。
孫文生誕140周年記念で2006年中国製作。香港のデレク・チウ(趙崇基)監督作品。辛亥革命成功前夜、9回の蜂起失敗を経て、亡命先の日本からペナンへ移った時期の孫文を描く。
孫文は梅屋庄吉や宮崎滔天ら日本人との交流がよく知られているが、清朝政府の要請で日本政府から国外退去命令が出て、亡命していた日本からペナンに逃れる。革命資金獲得のためにアヘンで財をなした華僑の大物、徐氏に接触。娘の丹蓉(アンジェリカ・リー=李心潔)の恋愛や結婚話、活動への協力などを織り込みながら、孫文本人も長く自らの活動を支えてくれた看護士の陳ツイフェン(ウー・ユエ=呉越)との愛を確認する。
自らが暗殺されるかもしれないのに、革命資金を獲得しようと華僑たちのパーティーで演説するなど、命を狙われる様子がサスペンスタッチで描かれたり、いろいろなエピソードが盛り込まれ、引き込まれた。2時間超の作品だが面白く見ることが出来た。
ところで、孫文の奥さんといえば、いわずと知れた宋家の三姉妹の次女、宋慶齢だが、ま、いろいろとあったんだな。陳はペナンを離れる孫文についていかず、そのままペナンに居ついて、辛亥革命が成功して臨時大総統となった孫文とは二度と会わなかったらしい。
丹蓉役のマレーシア出身の李心潔が、現地人と中国人の混血なのか、エキゾチックで濃い容姿がひきつけた。ペナンの風景や建物も、行ってみたいなあ、と思わせるものだった。

デカプリン第三弾

2009-12-15 12:00:34 | 飲食

当ブログのデカプリン第三弾「ハッピー・プッチンプリンいちご」を食した。仕事帰り、ドンキで見つけた。400グラム、298円。またでかい。プッチンプリンはお菓子っぽくて甘いのであまり食指が沸かなかったが、見つけてしまったものはしょうがない。
帰宅して、ひっくり返して皿にあけると、カラメル部分がイチゴ色でイチゴ味。僕は果物で一番好きなのがイチゴなのだが、福岡のあまおうなどより、酸味があるのが好き。イチゴ味ソースは激甘。何とか腹に収めたが、食べ終わって「幸せ」な達成感より不愉快に甘すぎる胸焼けが残った。あーあ、食べなきゃ良かった。

映画「花木蘭」見た

2009-12-15 05:47:51 | 映画鑑賞

「花木蘭(ホワ・ムーラン)」は中国に古くから伝わる伝説的な物語。数年前にディズニーがアニメ化したが、日本ではほとんど話題にならなかった。中国ではそれなりにヒットしたらしい。中国では本家を乗っ取られた気分だったのか、満を持して香港の馬楚成監督が実写版を作った。
なかなか面白かった。ストーリー展開もいくつかの仕掛けがうまく考えられている。中国では11月末の公開開始から「2012」などをしのぐ観客動員で成功したとのことだが、それも理解できる。

主人公の花木蘭は趙薇(ヴィッキー・チャオ)。でっかい目と高い鼻が特徴的で、「赤壁」(レッドクリフ)では孫権の妹役、中井貴一や本木雅弘とも共演している。気が強くて活発な女の子役が多く、中国では「四小名旦」(4人の人気実力派若手女優)のひとりで、章子怡(チャン・ツィイー)、徐静蕾(シュー・ジンレイ)、周迅(ジョウ・シュン)と並んで確固たる地位を築いている。出世作はテレビドラマの「環珠格格」。
相手役の文泰に陳坤。趙薇とは北京電影学院の同級生で、妖怪が出るオカルト悲劇映画「画皮」(陳嘉上監督)では母と息子役で共演した。同僚兵士として軍営で知り合い、木蘭がひそかに心を寄せることになる。
女であるとの秘密を知って木蘭を守る友人の兵士に房祖名(ジェイシー・チャン)。成龍(ジャッキー・チェン)の息子だそうだ。敵方の北方騎馬民族の残虐非道な王子に胡軍。レッドクリフで一番かっこよかった趙雲を演じた。

=注意! ここから映画の内容に触れます=
物語は北魏時代。北方騎馬民族の柔然が領土を脅かし、村々には各戸1人を兵士として徴収するお触れが出た。花木蘭は病気の父の身代わりに男装して兵士となり、戦いを重ねるうち軍事的才覚が芽を出し出世の道を進んでいく・・・・というもの。
北魏も実は漢民族ではなくモンゴル系の鮮卑族による王朝だ。自らの故郷の地を北方民族から守るために戦う、という大義名分が合わないような。山西省大同の雲崗石窟、河南省洛陽の龍門石窟を作らせた北魏の孝文帝は仏教を広め、漢化政策を進めたとはいえ、北魏が北方騎馬民族による王朝だとの説明もなく、まるで漢民族のような扱いは疑問が残る。

ウイグル族やチベット族の問題が噴出している昨今、異民族を敵視するようなストーリーは問題が残るのか、暴君となった胡軍演じる柔然の王を、女であると明かした木蘭と意気投合した姫様の協力で暗殺、姫様は、実は北魏王の王子だった文泰と政略結婚して異民族との融和を図るという「めでたし、めでたし」の結末になっている。漢族の観客には適度に愛国心をあおりながら(実際は北魏は北方少数民族なのに)、少数民族の悪人は退治し、良い少数民族の人々とは仲良くしましょう、というように、まさに現在の中国指導部が好みそうな設定になっている。

ブログ開設1年

2009-12-14 07:54:44 | Weblog
ブログ開設からちょうど1年たち、この一年間で2万6000の閲覧をいただきました。ご覧いただいたみなさん、ありがとうございます。大変励みになっています。今後もなんとなく書いていきたいと思います。

で、会社の忘年会で、会社の保養施設でフグを食べた。食べきれないほど出てくるのがここの特徴で、フグ刺しは5人分でこれ。

から揚げ、寿司、で、フグちりがでたころには結構もてあまし気味。最後の雑炊がうまいので、がんばって食べた。フグ酒もうまい。

ビンゴゲームの景品は炊飯器だった。去年はDVDHDDデッキで、ブルーレイをすでに持っていたのでありがたみがなく、実家に送ったが、今回もいらないものだなあ。

ダックラーメン

2009-12-09 23:38:51 | 飲食

また、いつもの近所の餃子屋さんで夕食。締めにラーメン食べようと思って注文すると、「スープはどうします?」。ここのラーメンはチキンスープのアッサリ味。辛くも出来る。すると「北京ダックのスープあるよ」。
すごいっ! 確かに上海の行きつけの老舗北京ダック屋「燕雲楼」では、セットメニューにダックを切った後のガラでとった白濁スープに白菜を入れて出している。

なるほどこれに麺を入れたら確かにうまいはず。やるなあ、韓さん。二つ返事でダックラーメンをお願いした。思った通りスープは白濁し、コショウを少し多めに振るといいみたい。くどくなく、それでいてコクがある。麺の上にはダックの肉がついたガラも載っている。旨かった。スープもすべて完食。大満足。
「本当にダックを焼いている店でしか、このラーメンは出せないよ。ダックを切った後のガラを冷凍保存してるんだ」とマスター。そりゃそうだ。どこでも食べられるラーメンじゃないよ。

2010年の中国の祝日

2009-12-09 13:31:22 | 中国旅行
新華社電によると、中国国務院は8日、来年の祝日の日程を発表した。春節、国慶節の両連休が最大の7日間、春節休み直後の土日、国慶節休み直後の土日は出勤となる。
この時期は中国を旅行しても、大都市は中国の田舎から出てきたおのぼりさんでメチャ混みになり、場所によってはホテルも満杯になるので注意が必要。特に春節はみんな帰省するので、その前後の交通手段の確保が困難になる。
来年の旧暦の正月一日は2月14日のバレンタインデー(情人節)。ゴチャゴチャしそう。
今年は国慶節と中秋節が重なり、10月1日から8日までの史上最長8日間の連休となった。10月4-6日、上海経由で中秋の名月の前後が最大になると言われる銭塘江の逆流現象を見に行ったが、上海の街中はそれなりに激混みだった。銭塘江のビューポイント、塩官は中秋節当日の6日はメチャクチャ混んだらしい。僕は前日の5日に行った。

元 旦 1月1-3日
春 節 2月13-19日 直後の土日、20、21日は出勤
清明節 5月1-3日
端午節 6月14-16日 直前の土日、12、13日は出勤
中秋節 9月22-24日 前後の19日(日)、25(土)日は出勤
国慶節 10月1-7日  前後の26日(日)、10月9日(土)出勤

ところで、上海万博は5月1日から10月31日までとのこと。蟹の季節直撃だなあ。