Takepuのブログ

中国旅行記とか、日ごろ思ったことなどを書きたいと思います

国民党ひどいね。

2015-10-29 02:52:40 | 時事
来年1月の台湾総統選挙で、国民党総統候補として、男どもが逃げまくる中、唯一〝男気〟を見せていた洪秀柱女史が、中国との統一を志向する発言を続けたことで、総統選とダブル選挙となる立法委員選挙で「勝てない」と、洪女史を引きずり下ろす動きが顕著となり、結局、元のさやに収まった。今回は民主党の蔡英文主席には絶対勝てない、と政治経歴に傷をつけたくないと総統選挙への立候補を見送っていた朱立倫・主席が総統候補にならざるを得なかった。おそらく、総統選には勝てないうえに、せっかくの新北市長も任期途中で辞任したうえに、その後の市長選で国民党が勝てる補償もない。国民党は、立法委員選に勝てない、との各地の候補者の要望を聞いたことで、朱主席の政治経歴に傷をつけるだけでなく、せっかくの新北市長の席も失うことになる(たぶん)。

次の興味は、国民党の副総統候補に誰がなるか、だ。事実上名誉職の副総統は4年、もしくは8年縛られる。本省人で台湾庶民から人気がある王金平・立法院長(国会議長)は次の立法委員選挙で立候補できるかも疑問。議席が得られるかどうか。馬英九総統とは関係が悪く、年も年なので、朱立倫総統候補のもとで副総統候補に収まることが出来るか。

常識的には総統候補に決まっていたのに引きずり下ろされた洪秀柱女史が副総統候補になればいいのかもしれないが、それでは立法委員選挙の候補者たちが納得しないだろう。

いずれにしても、今回の総統選挙は国民党にとって、次の総統を云々するよりは、総統選は負けても、ダブル選の立法委員選挙でなんとか議席を確保するのが最大の目標だ。洪秀柱では戦えない、との声が出てくるに決まっている。


国民党は朝令暮改

2015-10-09 01:36:28 | 時事
来年1月の台湾の総統選挙に、与党・国民党が候補者に機関決定していた立法院副院長(国会副議長)の洪秀柱女史(67)を降ろそうと、国民党は7日、中央常務委員会を開き、来週、臨時党大会を開き、総統選候補者について協議することを決めた。洪候補の公認を取り消し、党主席の朱立倫・新北市長(54)を公認候補とする方針。



そもそも、7月の公認候補決定については、朱主席も、呉敦義・副総統も、王金平・立法院長も出馬表明せず、唯一立候補した洪女史に決まってしまった経緯がある。総統選立候補を決めている野党・民進党の蔡英文主席に世論調査などで大きく水を開けられ、総統選で惨敗するのを避け、政治経歴に傷がつくのを避けようと、朱主席初め、党の有力者たちは立候補をひかえていたが、総統選で負けるのはともかく、総統選とダブル選挙で行われる立法委員選挙(国会議員選挙)を、洪女史では戦えないと立法委員らから不満の声が上がっていたという。

その原因は洪女史が主張する「一中同表」に代表される中国大陸との統一を志向する政治姿勢で、現在の馬英九総統が親中的な立場を取っているにも関わらず、国民党内ではあまり中国寄りになると選挙を戦えない、との考えが広まっているのだろう。

ただ、以前書いたように、朱主席が新北市長の任期を残したまま辞任し、総統選挙に臨むというのは、新北市民を裏切ることになるほか、当初、出馬しないといっていたにもかかわらず、突然手のひらを返し、正式な手続きを経て選ばれた洪女史をやめさせて、総統選の敗北は織り込み済みで、立法委員選挙を戦おうとの姑息な考えが、台湾住民に受け入れられるのか。

国民党は人心をさらに失い、総統選だけでなく立法委員選挙でも民進党が大勝利し、台湾の独立色が強まり、大陸との緊張が強まる可能性も考えられる。

洪女史は仮処分申請をすることも示唆し、7日の中央常務委員会の会場外では、国民党の方針に反対する人々がデモを起こしていたという。党が割れることも考えられ、台湾政治は大きな転換点に至るかも知れない。