Takepuのブログ

中国旅行記とか、日ごろ思ったことなどを書きたいと思います

常務委員7人、ピタリ

2012-11-15 13:31:54 | 時事
中共中央第18期1中全会が15日開かれ、選出された中央政治局常務委員が会見した。午前11時(日本時間正午)からと事前にアナウンスされていた時間から40分あまり遅れて、ようやく人民大会堂のひな壇に現れた。
香港や米国などのこれまでの報道のとおり、9人から7人に減員された。お見事。
メンバーも報道されてきたとおり、張徳江、兪正声、劉雲山、王岐山、張高麗の序列になった。報道どおり、胡錦濤派の李源潮や汪洋は選ばれなかった。

なかなか会見が始まらず、なんかまだもめているのか、と思って、中央電視台も時間をもてあましていたが、ようやく始まった。
習近平はどうどうたるものだった。


李克強もなるようになれ、といった感じか。


張徳江は無表情で緊張している様子だった。


兪正声は、それに対してニコニコしていた。よほどうれしかったのだろう。


劉雲山も笑顔が見えた。


王岐山は中央規律検査委員会を牛耳るわけだ


張高麗もかなり緊張した様子だった。


これなら3月の全人代・全国政協を経て、張徳江が全人代常務委員長、兪正声が政協主席となるのだろう。

中央軍事委員会主席に習近平が選出され、胡錦濤の完全引退がきまった。香港英字紙「サウスチャイナ・モーニングポスト」の報道とおり。朝日新聞は胡錦濤の完全引退は、江沢民ら老幹部が人事などに口出しすることを禁じる党の内規と引き換えだった、と報じているが、そこまで長老たちを党の内規が縛ることが出来るのか、そういう意味でも胡錦濤は「院政」をできるのだろうか。3月までの動きに何がヒントがあるかもしれない。

胡錦濤は軍事委主席も引退か?

2012-11-13 02:23:09 | 時事
香港英字紙サウスチャイナ・モーニングポストは12日、現在開催中の中国共産党第18回党大会(十八大)を最後に総書記職を習近平国家副主席に譲る胡錦濤総書記(国家主席)が、軍トップの中央軍事委員会主席に留任しない、と報じた。過去、小平は軍事委員会主席のポストだけは手放さなかった。これにならったのか、江沢民前総書記は、胡錦濤に総書記職を譲った後も2年間は軍事委主席に居座り、影響力を行使していた。軍や党の人事がおおむね胡錦濤ら団派の思惑通りになったことから、中央軍委主席にも江沢民と同様2年間程度留任し、習近平政権で院政を敷くのでは、と見られていた。
夏頃には、自らの人事を貫くため、腹心の李克強・副首相(次期政権で首相になる見込み)が軍事委副主席になるなら、胡錦濤は自ら中央軍事委主席職にはとどまるつもりはない、と表明していた、との報道もあった。その後、薄煕来前重慶市党委書記の処分問題などで党内のイニシアチブを握ったとして、腹心が中央軍事委の秘書職になるだとか、軍事委副主席人事が事前に決まり、胡錦濤の腹心の空軍司令官が抜擢されたなどの情報から、軍事委主席職にもとどまる、というのが大方の観測だった。

サウスチャイナは江沢民の十年間前の先例を打ち破り、20年来で初めて中国共産党指導部の全面権力移譲で、アナリストたちもびっくりしている、としている。

来年3月の全国人民代表大会(全人代)で国家主席職を習近平氏に譲ることで中国の党・政府の最高指導者の地位は完全に習近平氏に移ることになる。

一方で、ブルームバーグのサイトは12日、習近平氏は総書記職に就いた後も2年間は軍事委主席になれない、と報じた。その理由として、尖閣諸島を巡る日本との緊張や、米国との緊張関係が続き、中国の圧力が弱まることを懸念しているためだ、としている。

胡耀邦を最後に党主席職が廃止され、胡耀邦が党総書記になった後も、党主席や国家主席でもない小平が1981年から89年11月まで党中央軍事委主席を手放さなかったのは、中央軍事委主席こそが「陰の党主席」だとの見方がある。「政権は銃口から生まれる」という毛沢東の言葉をみるまでもなく、最高権力は軍権だというのが中国共産党の考えだ。

総書記は党中央書記処を束ねる役割であり、党全体を束ねる党主席とは意味が違う。毛沢東の職であった党主席を華国鋒や胡耀邦が便宜的に継承しても、胡耀邦時代に党主席職を廃止し、胡耀邦を総書記にしたあと、中央軍事委主席の職を手放さなかった小平こそが「陰の党主席」と見て良いと思う。

ということで、軍事委は共産党と政府の両方にある組織だが、人民解放軍が「党の軍隊」であることからも、もし十八大で習近平・党中央軍事主席が誕生したなら、来年3月の全人代で政府の軍事委主席が交代するのを待たずに、軍トップになったと考えて良いだろう。

胡錦濤が軍事委主席を手放すかどうか。当たるも八卦当たらぬも八卦だが、15日には答えが出るだろう。

十八大は胡錦濤の勝ち?

2012-11-05 02:13:48 | 時事
8日から開かれる中国共産党第18回大会のお膳立てをする第17回中央委員会第7次全体会議、いわゆる「七中全会」が4日閉会し、コミュニケが発表された。党章程(規約)修正案を説明したという。内容には触れられていないが、胡錦濤が提唱する「科学的発展観」が盛り込まれて、胡が毛沢東、?搶ャ平、江沢民と並ぶ共産党の指導者として明文化されるということになるのだろう。

コミュニケにはまた、「?搶ャ平理論と“三つの代表”の重要思想をもって指導し、科学的発展観の実践を深く貫徹して全党全軍、全国各民族人民の団結を導き、科学的発展を主題として堅持し・・・・」と、?搶ャ平、江沢民のスローガンを持ち上げながらも、胡錦濤のスローガンをたくさん盛り込み、党規約に成文化するための足跡が見える。一方で、?搶ャ平理論の前に「マルクス・レーニン主義、毛沢東思想」というこれまでのお決まりのスローガンが今回も消えており、毛沢東思想を歪曲して利用しようとした薄熙来・前重慶市党委書記の影響力を抑えようとしているとの見方ができる。

胡錦濤の腹心が中央軍事委の弁公室に異動になった、との情報や、中央軍事委副主席に胡系列といわれる許其亮・空軍司令官が4日、決まったことなども、胡錦濤が総書記を降りた後も、江沢民らと同様に中央軍事委主席は手放さず2年程度院政を敷くというか、習近平・新総書記の目の上のたんこぶとして影響力を行使すると見られる。

朝日新聞に連載されていた「紅の党」が終わった。本になるとのことだが、最後のほうは香港など海外メディアの情報を裏取りすることもなくそのまま転電して、文章の量を稼いでいたようだ。最初のほうは一応いちいち情報の裏取りをしていて、時間と金があるなあ、と思っていたが、やはり息切れしたようだ。習近平が「プールで背中に怪我をした」として米国務長官との会談をキャンセルした理由やその他の不思議な事象については、ついに答え、あるいは一定の説明を出すことはせず、なんとなく終わってしまった。やや尻切れトンボの感じだ。