Takepuのブログ

中国旅行記とか、日ごろ思ったことなどを書きたいと思います

06年4月22-25日瀋陽・撫順(4止)

2006-04-25 12:40:27 | 歴代中国旅行

参観最終日は撫順に行く。目的はもちろん、戦犯収容所だ。シベリア抑留から戻された日本の戦犯とともに、満州国執政にして清朝最後の皇帝、愛新覚羅溥儀と弟の溥傑も収容されていた。
ホテルは2日目からは瀋陽北駅近くの「東横イン」(瀋陽東陽閣飯店)=今は閉鎖=に移動。コインランドリーがあったり朝食にみそ汁がついたりと実に快適。

ホテルの裏側に長距離バスの乗り場があって、即スタート。40分ほどで炭坑の街・撫順駅前着。この駅舎も日本人の手によるものだ。
早速、タクシーで撫順戦犯収容所に行く。隣は今も監獄のようで、監視塔がある。当時収容されて教育を受けた旧日本兵たちは、今もここを訪れて交流しているようで、彼らの資料や手記がたくさんある。
溥儀はかなり模範囚だったようで、床屋の修行などをしていたという。妻の婉容が訪ねてきたときに泊まった部屋があり一緒に過ごしたとみられ、待遇は良かったようだ。


ここの部屋は10人程度が一緒に暮らし、オンドルの上に薄い布団を敷いて寝る。ホーローの食器や、部屋の角のプライバシーなしのトイレなど、監獄なんだなあと実感する。
大きな会議室には、映画を見るための映写機もセットされている。最後に出所する際に、ここで集会が行われたと解説がある。集合写真や周恩来の写真も貼られている。

続いて、すぐそばの高爾山という山の上に塔があったので行ってみる。北遼時代のもののようで、かなりよい。日露戦争のときはこの辺まで来たとの説明がある。
続いて、露天掘りで有名な炭坑のそばまで行ってみる。蒸気機関車があちこち走っている。大きなアリ地獄のようだ。
平頂山虐殺事件の跡地が紀念館になっているとのことで行ったが閉館中。
昼食は「狗肉」の看板があちこちにあったが、母親が犬肉を拒否したため、朝鮮族が多いこともあって普通の焼き肉に挑戦。それなりにおいしかった。主食として母親は「薄味湯麵」、僕は「辛湯麵」と頼んだら、母親にはおいしそうなうどんが来たのに対して、僕のは単なる韓国の辛ラーメンに卵を入れたものが来た。中国まで行って辛ラーメンを食べてもなあ、とへこんだ。
帰りも駅前からバスに乗って瀋陽の大きなスーパー前を通ったので下車、お土産のお菓子を買う。

06年4月22-25日瀋陽・撫順(3)

2006-04-24 12:09:29 | 歴代中国旅行
北陵公園はヌルハチ、ホンタイジの清朝初代、2代目皇帝の墓だ。電気自動車のようなカートに乗って移動。でかかった。

そして、瀋陽と言えば、柳条湖。25年前は、対日感情にビクビクしながら、公共汽車をを乗り継いで行った。ホテルの服務員たちも、そんなことをまったく感じさせずに、熱心に地図で行き方を調べてくれた。
当時は近くを鉄道が走り、この倒されたこのコンクリートブロックと看板しかなかった。日本が戦争に負けたことで民衆が喜び、忠魂碑とともに倒したという。

現在は江沢民の筆による陳列館ができて、愛国教育のメッカとなっているが、動員がなければガラガラ。チケット売り場にも人がおらず、館内入り口で現金を払って中に入る始末。。中はできの悪いお化け屋敷のよう。一生懸命読んで、勉強にはなる。ただ、愛国心を鼓舞するような内容で、冷静に歴史研究をするのには向かないだろう。中国側もそういうつもりはサラサラないのだろうが。
でかいモニュメントのように見えるが、あれが建物。暦をかたどったもので、歴史を忘れないように、との考えらしい。

06年4月22-25日瀋陽・撫順(2)

2006-04-23 11:52:16 | 歴代中国旅行

翌日は瀋陽市内観光。
本当は満鉄の誇り・アジア号を陳列してある火車博物館を見たかったが、花の博覧会の影響かなにかで改修中だそうだ。

故宮に行く。25年前の記憶でも満州八旗が飾ってあってマニアックに感動した覚えがある。今はかなり整備が進んでいて、瑠璃の瓦もきれいだ。玉座や龍の絵もすばらしい。龍は当然5本指。皇帝にのみ許される指の数だ。

張学良公館。正面に立派な像がある。共産党の幹部ではないが、西安事件(1936年12月12日)で蔣介石を監禁、国共合作のきっかけを作ったことで、現代中国でも英雄と見なされているようだ。

もともと父親の張作霖の家で、1928年の鉄道爆殺事件の時も、ひん死の状態でここに運ばれたという。そのときは敷地内に作られた妾の家に運ばれ、そこで息を引き取ったと解説があった。
室内に青天白日満地紅旗と国民党旗が飾ってあった。大陸で見るのは変な感じがする。

06年4月22-25日瀋陽・撫順(1)

2006-04-22 11:25:58 | 歴代中国旅行

戦後61年目の旧満州・奉天に思いをはせ、瀋陽・撫順に行った。
福岡からは週2便、火、土曜日限定だが直行便がある。
瀋陽は大学2年の冬、北京語言学院で1カ月学んだとき、週末を利用して行った。初めて一人で旅行した中国の都市だ。
25年前は飛び込みで華僑飯店というところに泊まったが、そこの女性服務員と夜中話し込んで、その後、文通をしたっけ。今回調べたが、そういう名前のホテルはもうなかった。

今回は旧奉天大和旅館(瀋陽遼寧賓館)に予約をしておいた。螺旋階段やホテルの調度品がいかにも骨董級だ。

レストランでは結婚式の準備をしていたが、このステージは李香蘭(山口淑子)が初めて人前で歌った場所だ。ホテル内のプレートには宿泊した有名人の名前がある。甘粕大尉ももちろん、溥儀や関東軍の幹部も見える。
外に出ると、正面に毛沢東像があり、手を挙げている。周りは旧関東軍司令部とか、横浜正金銀行支店とか、古い建物ばかりだが、整備はいまいちのようだ。


瀋陽駅は日本人が建てた立派な物。東京駅にも似ている。
25年前はここから軟座で北京に戻り、授業に遅れたっけ。

日程:
22日 CZ644福岡発12:30→瀋陽着13:40
25日 CZ643瀋陽発08:30→福岡着11:40

食事は、
李連貴燻肉大餅 024-2486-3731瀋陽市沈河区正陽街24号6:00-22:00
馬家焼麦    024-2484-5218瀋陽市沈河区正陽南街24号9:30-21:00
老辺餃子    024-2484-3956瀋陽市沈河区中街路206号10:00-22:00