中山道ひとり歩る記(旧中山道を歩く)

旧中山道に沿って忠実に歩いたつもりです。

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南十字星/オーストラリア 4(初めての海外旅行 8)

2017年02月18日 04時45分13秒 | 初めての海外旅行
Scrux21

(南十字星)
サザ―ンクロス=Southern Cross
英語はやはりこの方が分りやすい。
「南十字星」のことだ。
昔から日本では外国語に憧れがあるのか、
外国語の使いたがり屋が多い。

サザーンクロスが気になって、
同名のゴルフ場に行ったことがある。
今でもあるかどうか知らないが、伊豆にあった。
ごく普通のゴルフ場であったことを覚えている。

北半球にいる日本人にとって、
「南十字星」は憧れの星座である。
南半球に行ったら何が何でも見てこないと、
話にも何もならない。
しかし期待が大きすぎると、がっかりしてしまうことが多い。

代表的な例が東尋坊。
(その地方の方には、申し訳ありませんが)
写真やテレビ画面で見ると、
すごい断崖絶壁がえんえんと続くように見える。
しかし行ってみると、断崖絶壁はほんの一部しかない。
ツアーには、永平寺がつき物になっているから、
こちらの古刹で我慢することになる。
修行する坊さんの姿、立ち居振る舞い、
毎日の生活などなど興味尽きない。

観光地にはこうしたところが結構ある。
今まで旅して(沢山したわけではないが)案内パンフレットや
ガイドブックを読んで期待して、旅をして、
期待通りであったところは、
カナダとスイス、カンボジアのアンコールワット、
エジプトのピラミッドであった。

南十字星に戻る。
人家が少なく、電灯の光が少ないオーストラリアの星空は、
プラネタリュウムを見ているように、星が瞬いている。
当たり前のことだ。

ガイドさんに聞いたら、すぐに教えてくれた。
ホテルに帰るために乗るバスの横で。

何でバスが出てくるかと言うと、
ガイドさんが指差して教えてくれた。
「真上に見える星がそうです」という。
「どれですか」観光客が集まってきた。
「なんですか?」
「いえ、南十字星がどれだか教えてもらっているのです」
とボク。
「バスの屋根の端にある星を南十字星といいます」
「線を引くと台形に見えるあの四つの星?」とボク。
「そうです縦(たて)横(よこ)に線を引くと
クロスに見えるでしょう」
ボクの想像では、星座そのものは、もっと大きなもので、
輝きも素晴らしいものを予想していたのに、
バスの屋根の端に懸かる四つの貧弱な星。
Cruxnikko1
(南十字星はどれでしょうか?)

バスがなかったら、探すのに時間にして十分以上
かかったに違いない。
手をかざしてみると、なんと手のひらに入るくらいの大きさ。
ボクに言わせれば「なーんだ、あんな小さなものか」
感動も何もありはしない。

カミさんにも教えたが、
どれだどれだと、なかなか分かってもらえない。
そんな星座。
教えてもらわないで、憧れのままにしておいて貰った方が、
よほどロマンティックであった気がする。

(つづく)