最上の自然

自分の見たものを自由気ままに紹介していきます。
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新潟県のコガネムシ科採集リスト

2015-11-28 21:28:16 | 新潟県の昆虫リスト
新潟県でいままで採集したコガネムシ科のリスト。
あくまで私が採集したことがあるというリストで、文献などは未確認。
随時更新していきたいと思いますが、写真を撮ったもののみ載せるので、長ーい目で見てください

種名は基本的に日本産コガネムシ上科図説による。


トラハナムグリ Trichius japonicus
ハラグロビロウドコガネ Serica takagii

エゾゼミ

2015-11-28 20:38:26 | セミ・カメムシ

エゾゼミ Lyristes japonicus
2015年7月 新潟県

いくつかの色変わりが見られるエゾゼミの中でもこれぞ究極!といえるような個体!!

…ではなく、羽化したての個体。
しばらくすると真っ黒な普通のエゾゼミになるが、羽化したてはクリーム色の体とルビーのような赤い目がとっても綺麗。




今年の発生は全体的には普通くらいだったように思うが、一ヶ所の狭いブナ林では多く発生していて、ライトトラップのついでに歩くだけで20頭弱ほどの個体が見られた。
ライトにも多く飛んできて、一晩で17頭も飛んできた。本命だったヨコヤマさんは二晩やってゼロ

今年はそんなわけで50以上は見たような気がするが色違いは少なかった。
羽化したてのものは採集しなかったものも多いので、その中にいたかもしれないが今となっては確かめようがない。


今年の色違いの全て。エチゴはゼロ。

あおいろ

2015-11-23 23:13:35 | カミキリムシ


綺麗だったので、手元のオオアオカミキリを撮ってみた。
青味が非常に強い♂個体。

この色はどのように表現したら良いのだろうか?
青・蒼・碧・紺・藍などあおいろを示す言葉は色々あれども一言では言い表せない。

来年もこの綺麗なカミキリが見られると良いな

トラハナムグリ

2015-11-21 08:49:16 | コガネムシ・クワガタ

トラハナムグリ Trichius japonicus
2014年6月採集 新潟県産


分布:北海道、本州、四国、九州
県内:上越×、中越○、下越○、佐渡×、粟島×
体長:12.7-16mm

低山帯~山地帯に生息するハナムグリ。
ノリウツギやセリ科の花に集まる他、流木の周りを執拗に飛んでいるのを見たことがある。

特に似ている種類はなし。
斑紋には変異があるようで、写真のものはちょっと黒紋が大きめ。
もっと黒紋が発達したものもいるようだが、いつか出会えるだろうか?そもそも数を見ないけれども。

ハラグロビロウドコガネ

2015-11-19 19:05:55 | コガネムシ・クワガタ

ハラグロビロウドコガネ Serica takagii
2015年7月採集 新潟県産


分布:本州
県内:上越○、中越×、下越×、佐渡×、粟島×
体長:7.7-9.2mm

低山帯~高山帯にかけて生息するコガネムシの1種。
ヤマハンノキのスィーピングで得られると図鑑で書かれているが、これもヤマハンノキにて採集。灯火にも来るとのこと。

コガネムシの中でもわかりにくいビロウドコガネ族。
とりあえず、頭が黒く、上翅が無紋の種類ということで図鑑を眺めると本種のほかにはワタリ・ハラゲ・カバイロなどが出てくるが、♂交尾器の形状がまったく違うので区別が可能。そもそも属も異なる。(ハラグロはSerica属、他のものはNipponoserica属。区別点は交尾器の他、中脚基部の幅など)
Serica属の中では同じような色彩のものは他にいないが、1番の区別点は上翅会合部の毛。

会合部に毛が密生するのは本種だけらしい。

ハラグロの名の通り、通常、腹面は黒色らしいが、稀に赤褐色のものもいるとのこと。

この個体は綺麗な明るい赤褐色でした。
通常は黒いはずの小楯板も赤褐色だったことから、この個体は特別明るい個体なのかもしれない。


交尾器。
左右非対称。この仲間は同種内でも変異が大きい。

ツノヒゲゴミムシ

2015-11-17 20:26:57 | オサムシ・ゴミムシ

ツノヒゲゴミムシ Loricera pilicornis
2015年7月採集 新潟県産


分布:北海道、本州
県内:上越○、中越×、下越×、佐渡×、粟島×
体長:7-8.5mm

湿地に住むゴミムシ。
標高約1500m、林道脇にあった水溜りの横を走っていたものを採集。
北海道(網走)では低地の湿地でそこそこの数を見たが、北方系の種なので、県内では高標高地にしかいないと思われる。

ツノヒゲの名の通り、触角に顕著な剛毛が生えていることが特徴的なゴミムシ。
近縁種はいないので区別は容易。
原色日本甲虫図鑑(Ⅱ)では分布が北海道、本州(北東部)となっているが、長野県のレッドリストに入っている(絶滅危惧Ⅱ類)ので、中部地方までは生息しているらしい。

ミヤマジュウジアトキリゴミムシ

2015-11-15 07:36:10 | オサムシ・ゴミムシ

ミヤマジュウジアトキリゴミムシ Labia sylvarum
2014年6月採集 新潟県産


分布:北海道、本州、四国、九州
県内:上越×、中越○、下越×、佐渡×、粟島×
体長:5.5-7mm

樹上性のゴミムシ。
スィーピングをしていると網に入ることがあるが、特に意識していないので、どの樹種で多くはいるかなどは不明。

頭部と胸部は暗色、上翅の斑紋は上部と翅端にそれぞれ一対ずつ。

オオアオグロヒラタゴミムシ

2015-11-14 07:40:30 | オサムシ・ゴミムシ

オオアオグロヒラタゴミムシ Anchodemus calleides
2015年6月採集 新潟県産


分布:本州
県内:上越×、中越○、下越×、佐渡×、粟島×
体長:11mm前後

河川敷に生息するゴミムシ。
詳しい生態は不明だが、水生昆虫を採集中(夜間)に採集されたので、水との結びつきが強い種と思われる。

図鑑を眺めている限りは他に似た種はいなさそう。
原色日本甲虫図鑑では本州(東北地方)となっているが、長野県のレッドリストに入っている。
そこそこ珍しい種類なのか、Web上に情報はほぼ出ていない。長野県では絶滅危惧Ⅰ類、岩手県ではBランク(絶滅危惧Ⅱ類相当)にランクされている。

ヒメアサギナガタマムシ

2015-11-11 22:53:12 | タマムシ

ヒメアサギナガタマムシ Agrilus hattorii
2014年5月採集 新潟県産


分布:本州、四国、九州
県内:上越○、中越×、下越×、佐渡×、粟島×
体長:4-6mm

平地から低山帯に生息するナガタマムシの仲間。
ホストはミズナラやコナラ、クヌギなどのナラ類で、そのスィーピングで採集できる。

難解な種類が多いAgrilus属の中では比較的わかりやすい種類。
わかりやすい特徴としては、前胸背板の側縁は強く平圧され、金色に輝く。この仲間では重要な形質とされる内側隆線は無し。♂の触角の先端5節は太くなるなどなど。(写真の個体は♂)


胸部アップ


ツヤゴモクムシの1種

2015-11-09 23:19:21 | オサムシ・ゴミムシ

ツヤゴモクムシの1種 Trichotichnus sp.
2014年9月採集 新潟県産

はじめは普通にクビアカツヤゴモクムシ[T. longitarsis]と思ってブログを書こうとしていたのだが、少し違和感が…。図鑑では「顕著な色彩で他種と区別しやすい」の一言しか書かれていないので、近似種も何も無いだろうと思っていたが、図版を見ていると隣に載っているチャバネクビアカツヤゴモクムシ[T. kantoonus]の体型に似ている気がしてきた。
チャバネの方の解説には上翅は黄褐色、前胸後角は尖るがクビアカのように突き出ない、後附節が短いと書いてあった。
他、解説には無いが図を見比べる限り、前胸背板はクビアカのほうが長いし、上翅もクビアカのほうが長く感じる。


前胸後角のアップ

後角は突き出てるとは言えなさそう。そしてなぜか左右で形が微妙に違う
現物で比較できないのが残念だが、図と比べると前胸背板は短いし、上翅も丸っこくてチャバネのような気がしてくる。しかし上翅の色彩は黄褐色ではない…。

このゴミムシはコブ叩き中に落ちてきたもので、そこらを叩いていると結構な数が落ちてくる。
しかし、コブ叩き中はやはりコブヤハズばかりに集中してしまって、ゴミムシはほとんど採ってない。うーん、残念。