最上の自然

自分の見たものを自由気ままに紹介していきます。
※このブログの内容・写真の無断転載を禁止します

初虫

2021-01-31 23:41:13 | ヒメドロムシ
気が付けば1月も終わり。もう一年の12分の1が終わってしまった

さて皆さん、
あけましておめでとうございます!

今年もこんな不定期更新ですがよろしくお願いします


今年は大雪となってる新潟県。初雪が根雪となり、中々採集にも行けなかったが先日ちょっとだけ行ってきた。
雪があっても大丈夫な場所として選んだのはこんな場所↓

雪深い沢。

そして採れたのは、

ムナミゾマルヒメドロムシ(おそらく)

昨年秋に見つけていた場所だが、厳冬期の様子を確認しておきたかった。
成虫も個体数が多かったが、幼虫も個体数が多かった。

令期はバラバラで色んな大きさのものが見られた。生態が気になるところ。

おぷちお?の旅 続きの続き

2020-10-31 23:41:00 | ヒメドロムシ
ようやく本命?のヒメドロ編。
サクサクサクっと。

まずはこんなとこ。

なんにもいなそう・・・。だけどなにかピンとくるものがあった!
まずは水が流れ落ちて砂が溜まっていた部分。      なにもいない。
ならばU字溝のコケをわさわさ↓

クロマルヒメドロムシ!   「日本の水生昆虫」では分布が本州(東北地方)となっている種類。
もちろん新潟は東北地方ではないので、恐らく新潟県では未記録なのだろうと思う。

さあ次。

またしょぼい所。しかしこんなところだからこそ

クロマル!この旅で2ヶ所目。    色彩変異が真っ黒からオレンジになるものまで出るが、どちらもオレンジ系の方が多く真っ黒は少なかった。
さて、このクロマルヒメドロムシ。実は新潟県内でなんだかんだと採れている。現在自分が見つけている場所は5ヶ所。
細かいところはまた別で書くとして、環境の好みは何となく把握できた感じ。変な場所でも採れているから何とも言えない部分はあるけども。


次はこんな川。

いかにもヒメドロムシに不向きのような感じ。自分は白っぽい石の環境ではあまりいい結果は残せていない。
しかしここで出たのはなんと!!!

アカツヤドロムシ!!!   昔は採りたくて仕方がなかった種類なのに今年はなんか縁がある(実はこの前にも全然違う場所で7年ぶりくらいに採集済み。)
ポツポツと色んな所で出るので環境は未だに掴めない。。。

次!

なんてことない普通の沢。スギ林を流れていてずっと薄暗い。
そしてこんなところからは

またアカツヤ。↑の個体を採集してから数時間後にまた新産地を見つけるとは思わなかった。
この時は正直、うれしさよりもこの後死ぬのでは?という恐怖心が強かった(笑)何とか無事に生きて帰れてよかった!


今回の旅は本命のおぷちおこそ1つのみだったが、準おぷちおのクロマル(昔はコイツもおぷちおだった)、アカツヤ、赤ダルマ、ミゾシジミなどなど副産物が素晴らしかった!
しかし本命は何とかせねば!       と言うことで、おぷちお?の旅‐番外編‐へ続く???

おぷちお?の旅 続き

2020-10-26 23:25:47 | ヒメドロムシ
さあようやく前回の続き
時系列ごとに書くとややこしいのでそれぞれの種をサクッと。

まずはこんな川。

伐採地を流れていた細い流れ。流れは緩く、砂利っぽい。
適当に入ってざっと掬うと・・・

赤ダルマ⁉    詳しいかはあれだがとりあえず過去記事はコチラ
こんな明るい環境で出るのか?そして冬じゃない!雪が降る中川に入った苦行はいったい。。。
入ってすぐ出たが追加は無し。他はツブスジ・ミゾツヤなど。

そして次はこんな川。

水量が多く流れが強い。底の石は白っぽく大き目。
適当に入ってざっと掬うと・・・

また赤ダルマ⁉⁉
おいおいマジかー。この一帯は個体数多いのか?さっきと環境違いますけど??この類はまだまだ経験不足。さっぱりわかりませんね
ここも入ってすぐ出たが追加は無し。他はミゾツヤ。

赤ダルマはこの二つだけ。種類は不明だが、過去に採集した場所とはだいぶ離れている。地理的な面でも恐らく別種。


さて次はこんなところ。

水が滴る法面。まぁこんなところから採れるのは大体決まって・・・

コマルではなくミゾシジミガムシ!  溝も見えないし爪も汚いがご愛嬌ってことで
ちなみにここは既知産地。見つけたのは6年位前。必ずいるはずと目を凝らしてやっと1頭だけ。近くのよさそうな場所では見つからなかった。


こちらは別の産地のもの。環境写真は似たり寄ったりなので割愛。
特徴的な溝が見えますかね?ここではクロサワツブミズムシと混生していた。


なんか長くなったのでこの続きはまたまた次回!次はヒメドロ!!!

おぷちお?の旅

2020-10-19 23:34:25 | ヒメドロムシ
相変わらず更新をサボってますが、ようやく前回の結果です
おぷちおの旅はちょうど連休と言うこともあり、2泊3日の旅でした。時間たっぷり!余裕をもってぐるぐる回ってきました。

さてさて結果はどうかというと・・・

もちろん採れました!おぷちお自体は特に珍しいものでもないですし、採れて当然なのですが、内訳がまたすごかった!

なんと2泊3日という長丁場で、写真の一頭のみ!!
えー、自分でもびっくりでした0と1では大違いなんだと自分を納得させるのに精一杯でした。はい。
採集した環境もまたすごかった。



良く見つけたなと自分でも思う。
水量も少なく、流れもあまりない非常にしょぼい沢。出るまで掬った自分もすごいし、いればまとまっていることの多いおぷちおが1つしかいないのもまたすごい。
種類は恐らくムナミゾマルヒメドロムシ[Optioservus maculatus]県内のおぷちおでは一番見る気がする。そしてその中でも最も一般的な四つ紋型。。。


というわけで本命は撃沈。しかし、
副産物が凄かった!  …かもしれない。








続きは次回!

おぷちおの旅

2020-09-20 00:00:46 | ヒメドロムシ
おぷちおとはOptioservus属のこと。
数年前、セアカヒメドロムシと呼ばれていたものが整理され、日本のOptioservusが一気に増えた。
しかし整理されたといってもまだ多くの問題を含んでいるようで、まだまだ未記載種が出るんではないかと言われている。ような気がする。
自分はなぜか久々にヒメドロに嵌まっているので8月後半から県内の沢でおプチおを調べている。今日もこれから採集のたびに出発!






斑紋変異が多くて見ていて飽きない!

ケスジドロムシ

2020-06-20 23:20:07 | ヒメドロムシ

ケスジドロムシ
2020年6月 新潟県

言わずと知れた日本最大のヒメドロムシ。環境省レッドではⅡ類、新潟県では準絶。
しかし幸いなことに地元では個体数も生息地も多く、普通種と言えるレベル。
実は人生で初めて採ったヒメドロムシでもある。ムカシトンボが生息するような場所から、信濃川本流までと生息環境は広い。

ツヤヒメドロムシの日光浴??

2018-09-30 00:39:51 | ヒメドロムシ
今日、9月29日は九州でなんと「ヒメドロムシ・サミット」なるものが開催された!(書いてる間に日付が変わってしまったが
非常にニッチな催しだが、国内トップクラスのヒメドロムシ屋(水物屋)が集まるとのことで非常に行きたかった!!!
今度は是非とも新潟周辺での開催を…。

というわけで、久々のヒメドロムシネタ。
まずはこの写真↓

2018年7月 新潟県

なんの変哲もない河原の石の写真、ではなく、いくつかのツヤヒメドロムシが写っています。
正解はこれ、

わかりにくいが、この写真だけで8頭も写っている。
もちろん周りにもいたので相当数が石の上に見られた。


アップで(トリミング)

ヒメドロムシが陸上に出ているというのはあまり聞かないが、これはいわゆる甲羅干しなんでしょうか?
ゲンゴロウではカビ防止?や飛翔前に体を乾かすために甲羅干しをするといいますが、ヒメドロはどうなんでしょ。
しばらく見ていたら1頭だけ飛んでいきましたが、他の個体はただただウロウロしていただけでした


採集地

ここでは他に、スネアカ・ゴトウ・ヒメツヤが確認できたが、数は少なかった。

Optioservus sp.

2015-10-09 23:32:18 | ヒメドロムシ
最近までずっとコブ叩きばかりやっていたのに、あの文献が出てからすっかりヒメドロモードになってしまった
実際はコブも叩きながら川にも入るという状況で、まさに二兎を追うものはなんとやら状態に…。

文献の翻訳はまだまだ終わってないし、自力で終わる気もしないので、気晴らしに手元のものを少しずつ出していこうかと思う。
原則としてはその場所で採れたものは全パターン乗せるつもり。何か気になる点があったらどうかご教示ください



Optioservus sp.
2015年9月採集 新潟県中越地方産(標高約700m)


採集環境


この場所は2013年にも採集に来ていて、そのときは同種と思われるものを2個体とアカツヤドロムシを1個体採集した。
前回も数は採れなかったが、今年も数は採れず、1時間ほどやって成虫2個体と幼虫2個体のみ。
前回のものも今回のものも斑紋パターンは同じで四紋型のみを確認。
左右の個体で前胸背板の形状や、体の幅などが異なるが、個体差なのか性差なのかは不明。

この場所で確認したヒメドロムシは、
・ヒメドロムシ属の一種 Optioservus sp.
・アカツヤドロムシ Zaitzevia rufa
の2種。

他の水生昆虫は、
・サワダマメゲンゴロウ Platambus sawadai
を確認。

Optioservus属

2015-10-01 23:55:12 | ヒメドロムシ

Optioservus sp 
2011年6月採集 山形県産

つい最近、このOptioservusに関する論文が出た、らしい。
前から未記載種がいることは知られていて、従来、日本産は3種類だったが、9種類に増えた、らしい。

この写真のものは過去の記事にも出したものだが、これが真のセアカヒメドロムシになるのだろうか?

この他にも新潟県産で本種ともスネアカとも違うような種がいるので、いずれ写真を撮って載せたいと思う。
その前に何とかしてこの文献を入手したいのだが、どうしよう・・・?

スネアカヒメドロムシ(再)

2014-03-15 10:00:00 | ヒメドロムシ

スネアカヒメドロムシ Optioservus variabilis
2012年9月採集 新潟県産

昨日のものに四紋型を加えて撮り直し。
撮り直しとはいっても光の当て方を変えたくらい・・・。
面倒でも撮影装置を作って、深度合成をしなければ

ちなみに採集場所はこのアカツヤと同じ場所。


スネアカと思われるものは数箇所で採集しているが、何処でも個体数はそう多くない。
生息環境は様々で、日陰の細い流れや日当たりのいい礫の大き目の河川など。別種の可能性もあるのかもしれないが、パッと見た感じは同種に思える。