最上の自然

自分の見たものを自由気ままに紹介していきます。
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キマワリ

2012-01-29 10:30:32 | その他甲虫

キマワリ Plesiophthalmus nigrocyaneus
2011,8,7 山形県最上郡

雑木林に生息するゴミムシダマシ科の普通種。
立ち枯れや倒木についていることが多いが、樹液にも集まる。


2011,6,21 山形県最上郡

コケも食べるとは思わなかった。写真だと微妙ですが、確かに食べてました。


キマワリ幼虫
2011,6,3 山形県最上郡

通常はやわらかめの朽木の中に見られるが、なぜかこの個体は生木の幹を歩いていた…。なんで??
もしや散歩中だったのだろうか

アカセセリ

2012-01-28 10:00:15 | チョウ

アカセセリ Hesperia florinda
2000,8,12 新潟県妙高市

ボール紙の標本箱に無造作に入っていた標本。
新潟県のアカセセリの記録は70年代までは比較的多数あったようだが、2000年以降は記録が少なく、現在確認されているのは妙高市の一ヶ所のようだ。
この標本は貴重な2000年の採集個体。しかもこの個体を採集した場所は確認されている場所とは別の場所。

出てきた標本は2♂♂。昔の標本も記録しないといけないのが結構出てくるなぁ

オサムシタケ

2012-01-27 17:34:15 | オサムシ・ゴミムシ

オサムシタケ Tilachlidiopsis nigra
2000,11,25採集 新潟県長岡市産

虫に寄生する冬虫夏草の仲間。
オサムシに寄生するが、アオオサムシ、ヤコンオサムシなどの限られた種類に寄生するようで、クロナガオサムシなどでは見られないらしい。
写真の寄主はアオオサムシの成虫。見たこと無いが、幼虫や蛹にも寄生するようだ。


様々な節から生えてきて、上の写真では鞘翅の会合部(腹節)と肢の節から、下の写真では腹端から長いものが数本出てきている。

ウラギンヒョウモン

2012-01-26 18:07:59 | チョウ

ウラギンヒョウモン Fabriciana adippe
2010,6,21採集 山形県最上郡産

全て同じ日、同じ場所で採集したウラギンヒョウモンの♂。生きてるときの写真はこちら
個体変異が大きく、黒紋の大きさ、数などが違う。

個体変異と書いたが、実は少し前に日本のウラギンヒョウモン[Fabriciana adippe]は、
ヤマウラギンヒョウモン、サトウラギンヒョウモン、ヒメウラギンヒョウモンの3種類に分かれたらしい。
「分子系統による日本産ウラギンヒョウモン3種と形態」という文献に書かれているようだが、私は未見。

ヒメウラギンは北海道にしかいない?らしいが、ヤマウラギンとサトウラギンは全国に生息し、しかも混生もする
DNAでは差があるようだが、斑紋の差などでは正確な区別はできないようで、手元の標本もなんの種類になるのかはまったくわからない。


上段の左右の個体は後翅の斑紋が少なく、発香鱗条が他のものと比べると少し細いが2種混ざっていたりするのだろうか?
ゲニでも抜ければいいのだろうが、蝶のゲニは出せないなぁ…。

エゾゼミ(色彩変異など)

2012-01-25 10:00:00 | セミ・カメムシ
昨日のつづき昔の記事の続きでもあります。

まずは基本型。

昨日のものと同じですね…


var.nigrofasciatusと呼ばれるもの。
コエゾゼミのように前胸背外片の側方が黒くなる。細いものから太いもの、上下で繋がらないものなど変異も大きい。
「日本産セミ科図鑑」では基本型の範疇としている。


var.iwaoi、var.kobayashii、f.higumaiのうちのどれか。私は区別がはっきりわかりません
腹部の黄色部分は成熟してもそのまま。未熟な個体では腹部が黄色の事がありますが、時間が経てば黒くなります。


黄色部分がさらに発達した型。これも↑の型のどれかなんでしょうがわかりません…。
腹部の他に胸部にも黄色部分が発達している。


var.echigoと呼ばれるもの。通称エチゴエゾゼミ。
胸部、腹部共に黄色になったもの。前の記事ではf.echigoとしていたが、「日本産セミ科図鑑」ではvar.となっていた。
他のものではf.となってたりもするのでどちらが正しいのかは不明。

色彩の異常は遺伝するそうで、限られた地域でしか出現しない。

エゾゼミ(翅脈異常)

2012-01-24 18:58:58 | セミ・カメムシ
写真のストックが無いので、春のシーズンが来るまで標本写真が多くなりそうです

そんなわけで標本整理をしているのですが、その中で見つけたエゾゼミの翅脈異常を少し紹介したいと思います。

まずは異常がない普通のエゾゼミ。


右前翅の翅端室の中に余計な翅脈が出てきた個体。暗色紋があることに注目。


色彩異常かつ、左前翅の翅端室の中に余計な翅脈が出てきた個体。これも僅かに暗色紋がある。


翅脈が二股になった個体。


翅縁脈のところに短い翅脈が出てくる個体。これは左右両方の翅に見られる。


翅脈の向きがおかしい個体。左側が通常の翅脈で、右側は逆に入ってきている。


↑の個体と同一個体。左右で翅脈の数が違う。通常は7本なので、左右の翅ともに少しおかしい。


これらの異常は遺伝ではないのだろうが、一体どの過程で出てくるのだろうか?

オオトビサシガメ

2012-01-23 15:00:00 | セミ・カメムシ

オオトビサシガメ Isyndus obscurus
2011,11,1 宮城県

晩秋、越冬のために山小屋に集まっていた昆虫の内の一種。
他にはナミテントウ、カメノコテントウ、ツマジロカメムシなどが小屋の周りに集まってきていた。