梶芽衣子 晩夏

2022-07-22 06:33:52 | Jポップス
梶芽衣子 晩夏





夏、海、恋・・・・・

なにか、引き返す波のように、す~と、どこまでもつながっていきそうな言葉たちです。

あの日の夏、あの日の海、そしてあの日の・・・

そして、す~と、つながっていく想い出たち。

「あぁ、私にもそんなアノ頃があったわ」

と笑顔でうなずかれてる奥様、あなたはきっと、幸せな青春時代を過ごされてこられた方と存じます。

「あはは、なにソレ、ドラマか何かの観すぎじゃない?!」

と笑い飛ばされてる奥様、あなたはきっと、ごくごく平均的な青春時代を過ごされてこられた方と推察申し上げます。(笑)

水平線の彼方にある崩れかけた入道雲。

そこに、一筋の閃光が走り、そして、すでに荒い波が押し寄せるようになった人影まばらな砂浜に、どどどん、どどどんと、天地を振動させるような雷鳴が響き渡ります。

そして、晴れ渡った空が、一転、にわかに曇って、まもなく、ばらばら、ばらばらと音を立てて、人影の消えた海に、激しい雨が、まるで夏の日に幕を降ろすように、降ってきます。

夏の終わりは、ときとして、秋よりも切ないものです。

やがて、雨がやむ頃には、水平線にあった名残の積乱雲はかき消えて、夏の夕日に照らし出されたすじ雲が、まるで赤くにじんだ身体の爪あとのように、天空高くに引かれていきます。

そして、誰もいない浜辺に、打ち上げられた貝殻。 アデューアデュー・・・夏よ


























































































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