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そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

齋藤史(06/24)

2020年06月24日 | 日めくり帖

2020/06/24
「男性と思いし史は女性なり明治生まれの歴史の人よ
 [齋藤の誤り。父が2.26事件で禁固五年、友達の青年将校らは死刑。文学テーマに][短歌]」

「くらき死者よみがへり来る怖れ持ち土葬地かたく踏む肉身ら
 [齋藤史/この景色理解できるが記憶なし土を踏むのは忍びがたいが][短歌]」

「野に捨てた黒い手袋も起き上がり指指に黄な花咲かせだす
 [齋藤史/畠ならこんな景色もあるかなと手袋捨てて穴に埋めれば][短歌]」

「さかさまに樹液流れる野に住んでもくろむはただに復讐のこと
 [齋藤史/さかさまに樹液流るる思いとは事件に納得していないらし][短歌]」

「いのちより光りて出づるうたもなしコルトの胴をみがけりわれは
 [齋藤史/将校が死んで出で来る歌はなくただぼんやりと拳銃撫でる][短歌]」

「何持ちて我は亡びむ翳ろひはすでにくるぶしを滲ヒタし来りぬ
 [齋藤史/入水する進行形の歌なりし少し嫌みな歌ではありぬ][短歌]」

「一人死に一人席次の上がりたる事務机ならびゐて 残暑[齋藤史/ ][短歌]」
「すかすかとなりたる木立これ以上透けるな死後のこと視えくれば
 [齋藤史/父助け父の回りの事務するか事件のあとの残暑であるか][短歌]」

「皮膚を剥ぐかたちに脱ぎて皮手袋のその裏側を見せしまま置く
 [齋藤史/皮膚を剥ぐこの表現はなかなかも大袈裟すぎて好きになれない][短歌]」

「図書館に行きジュニア本借りてくるこれから漫画書きたいと思う
 [百人一首の漫画仕立て、挿し絵の書写など日常に組み込みたい][日記]」