紅葉を探して

 　　　　　　 
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

この秋は、特に紅葉見物のための外出をしていないことに気づきました。。
去年は母と上野、外苑など、近場を訪れた事を思い出し、今年はどこがいいかなぁ、と考えていたら時期を逃しそうで、目的を考えずにひとまず外出。
いつも出足がのろく、目的地に着く前でお腹がすくように企んでるようですが、そうじゃぁないんですよ。私だって一応主婦です。朝は、やる事が満杯。計画性がないようですけど、頭の中は単発計画がぎっしりなんですよね。
自然の成り行きで、目的地に到着する前でお昼となりました。
何回か、行こうとしては辿り着けなかった、「三井ガーデンホテル銀座」でしたが、今回は
（密かに）しっかりと地図を見ていたので、一方通行もなんなく（ホントかねぇ？）クリアーし、パーキングまで辿り着けました。
ホテルの前身が「銀座第一ホテル」、と言えばご存知の方もおいででしょうか？
このあたりでは、舞浜にあった第一ホテル東京ベイもホテルーオークラにかわり、銀座もなくなり、私の知っている中では新橋の第一ホテル東京だけが健在です。新橋にあるこのホテルはいくつかチクリと青春時代を突っつかれる思い出のある場所。先月はそこで高校時代の同期会があり、卒業以来初めて出席しました。晴れやかな席は柄に合わないし…と思っているうちに年数が経ち、大好きだった先生は他界され、悔いが残るばかりでした。今回は友達に声をかけたら２人ともＯＫの返事をくれたのです。彼女たちも卒業以来初めての参加組。皆おばさんになっちゃっているからきっと誰もわからないよね、と言いながらすでに全員が着席して乾杯を始める頃に到着。適当に３人が座れる場所を探して座ったのですが、名前は出てこなくてもなんとなく見覚えがある人がちらほら。知らず知らずに打ち解けて、あっと言う間の２時間のあと、さらに最上階にあるスカイラウンジで夕方までお茶してしまいました。駆け引きなしの学生時代の友達。決心して出席してよかった！
ｋｉｍｉちゃん、その節はお写真をありがとうございました！私の写したのは何故かピンぼけばかりでごめんなさい。

すっかり回り道してしまいました。さてさて三井ガーデンホテル銀座の１６階エントランスにあるレストランＳＫＹが、今回ランチした場所。
イタリアの気鋭のデザイナー、ピエロ・リッソーニがデザインしたというレストラン内はシティーギャルなら、臆せず、あたかも自分の家の居間のようにすごせる、ガラス材をふんだんに使用した超近代的なデザインです。
大きな窓越しに、松下電工ビルと浜離宮、右側には東京タワーをバッチリと見渡すことが出来ます。ランチメニューは３種類のコースから選びます。その中の一番安いのを注文しましたがそれで充分でした。

　　

　　

サービスは行き届き過ぎるくらい。スタッフが娘のように若く、気持ちいい応対なので
リラックスできます。インテリアから壁に掛かった絵画から全てが現代的。
有機野菜をふんだんに使用したメニューは、見た目と味が一致し、とてもおいしかったです。
マッシュルームスープに添えられた小スプーンは持つ所が普通のスプーンの柄の部分を９０度回転させたデザインで、持ちやすかったし、パンはすべて自家製、「どれにしますか？」と言われて、一通りの種類をお願いしましたが、トマト味のパンがおいしかったぁ！私はパンのおいしいレストランが好きです。メインのパスタは３種類位から選ぶのですが私は「鰹」にしました。

こう言う雰囲気、もしかしたら母は疲れたかもしれません。
間接照明でしたが、一見ピンと張り詰めた、ピカピカしたガラス質のレストランでしたからね。

そのあと、姉を東京駅で拾って、３人で懐かしい「有栖川宮記念公園」へ向かいました。
１０代を丸々過ごした家からは仙台坂を上ると、紀子様のご出産で注目された愛育病院の前に出ます。そこを左に曲がったところが公園です。
たしかメトロガイド１１月号の紅葉特集記事に載っていたので、咄嗟に頭に浮かんだのです。
ナショナル麻布マーケットのパーキングは行列だったし、駐車場が一番の問題でしたけど・・・何とか図図しいこと（？）をしてパス。
公園の中は都心とは思えないほどの木立でうっそうとしており、池では鴨たちが気持ち良さそうに泳いでいました。この辺りは大使館が多いので外人の親子連れの姿が目立ちましたし、犬を連れた散歩の人々も多かったですね。
公園内には約１６３万冊の蔵書を持つ都立中央図書館もあり、その中に食堂もあるようです。
紅葉は思ったほどでもなかったのですが、こんな公園が今の我が家の近くにあったらいいなぁ、と思いました。船越保武氏による笛吹き少年の像は、少年が裸だったのですがとても美しいシルエットでした。

　　　　　　　　　　　 
　　　　　　　　　　　
 
　　　　　　　　　　　　　

帰りは広尾ガーデン１階にある「シェ・モルチェ」でカフェ。お向かいの明治屋広尾ストアにも立ち寄りたかったのですが、高齢者と一緒でしたからちょっと残念でした。
でも、身近な場所での秋の一日、ささやかな贅沢をした気分になりました

　　[公園の歴史]
　　　もとは常陸笠間藩浅野家（後に播州赤穂に領地換え）の下屋敷だったもの
　　が、1656年に赤坂にあった陸奥盛岡南武家の下屋敷と等価交換。幕末を迎え
　　るまでは盛岡藩南部家の藩邸として使われていた。1966年に公園の住所が
　　「南麻布」と変更されるまでは「麻布盛岡町」とされていたのはその名残りだった。
　　現在でも公園に隣接する坂に「南部坂」という名称が残っているのはそのため。

　　「有栖川宮記念公園」の名前の由来は1896年(明治29年)に有栖川宮家の新邸
　　御用地となったことから。有栖川宮は戊辰戦争で幕府征討の総司令官となり、
　　西南の役や日清戦争にも従軍した皇族として知られている。その後、有栖川宮
　　家は家系が絶え、高松宮（昭和天皇の弟宮）に祭祁と御用地は引き継がれた。
　　さらに1934年（昭和９年）、有栖川宮を記念して高松宮家から当時の東京市に
　　御用地約11000坪 (36325㎡)が下賜され、公園として一般公開した。
　　1975年からは港区の管理に移管されている。