招待券が手に入ったので、国立西洋美術館へ行って来ました。 ヴィルヘルム・ハンマースホイ~~静かなる詩情~~ 初めて聞く名前ですが、1864年生まれのデンマークを代表する作家の一人だとのこと。上の絵「背を向けた若い女性のいる室内」の、何ともいえない不思議な魅力のある絵を新聞上で見ていたし、・・・その静謐な詩の世界に触れる絶好の機会・・・など、美術評論家も書いているからきっと良い美術展かもしれないと思ったのです。 予想はバッチリ当りぃ~!
入口から地階に下りた突き当りのガラス面に画家夫妻のポートレートがありました。 彼の絵を象徴するかのようなセピアな雰囲気・・・とてもいいですねぇ。そして、絵の大半は自宅の室内でモデルは妻イーダ。それも殆どが後ろ向きなのです。空っぽに近い室内と、静かに佇むイーダの背中。そのような作品をずっと見続けていたら、次第に重苦しく感じてきました。最後に同時代のデンマーク美術として、イーダの兄、ピーダ・イルステズの作品のある部屋に入った時はホッとしたほど。なぜかと言うとあの独特な、白と茶と灰色の世界が幾分、生活感を取り戻し、色づいてきたのですもの。ハンマースホイの影響が多々見られますが、あの静寂さは薄れ、もっと家庭的な作品となっています。最後にカール・ホルスーウという画家の作品を見終わる頃には、又、無性にハンマースホイの世界に浸りたくなっている自分を発見!あまりにも似たり寄ったりの、音も香りも温もりもなんにも感じない絵に、人を呼び寄せる何か魔力のようなものが潜んでいるようです。 作品の合間に、以下の言葉が紹介されていましたが頷けましたね。
繊細で崇高な芸術だ そこにはあらゆる感性がある ハンス・ローゼンハーゲン(1900年)
ハンマースホイは広大な灰色の空を持つ大胆な風景画に、 また、古の美しい建造物の大きな塊に 自分の魂とメランコリーを最後に吹き込んだ イミール・ハノーワ(1907年)
ハンマースホイは詩人である 消え去った存在が、空っぽの室内に残す余韻を 私たちに感じさせるのだ T.マーティン・ウッド(1909)
さて、この日は金曜日でしたから、外は5時すぎて暗くても、美術館は8時まで開館しています。すこし先には会期が来月半ばまでの「フェルメール展」を開催中の東京都美術館があるのです。私、思い切って見に行って来ましたよ!夕方からでも混んでいてフェルメールの7枚の絵の前はラッシュアワーの電車の中状態でした。「金曜限定ペア得ナイト券2500円なるものがあるからなんでしょうか。発券所前でだれかと 臨時ペアになればよかったな!
明日から10日ほど旅行に行ってきます。時間がないので帰ってから 追記するかもしれませんが、すでに長すぎですね。 行きに、上野駅公園口を降りて横断歩道を渡ったあたりで音楽が聴こえて きました。MARKAMASIS~マルカマシス~というペルー出身の二人グループ でした。つい聞惚れてしまい、webで探したら見つかりました。これです。
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