“ヴィタミーナ”な生活

おいしく食べて、楽しく飲んで 

御宿かわせみ

2005年08月25日 | 
平岩弓枝さんが昭和48年より連載を続けている大ベストセラーで、テレビで放映されているので御存知の方も多いと思います。
文庫は30冊目、単行本はこれよりあと2冊、出版されています。
大川端の旅籠「かわせみ」の女主人るいとその夫の東吾を中心に描かれる、いわゆる「江戸人情捕り物ばなし」です。

何が魅力的って、まずは、実際に私の目の前でいろいろな出来事が起こっているかのような情景描写。
そして、登場人物。
主人公二人、かわせみで働く人たち、友人たち・・・
これらの人々が生き生きと描かれ、血の通ったぬくもりを感じます。
最後に、美しい日本語。
日本語って特別な言葉を使わなくても、相手に敬意や尊敬、愛情を伝えられる言語なんですね。

御宿かわせみは何度かテレビドラマ化され、最近ではるいに高島礼子、東吾に中村橋之助という配役でNHKでオンエアされていました。
映像になってしまうとどうしてもそのイメージが先行しますが、私はかわせみを読んでいて自分で配役を決めたのは3人、るいと仲居のお吉と、深川佐賀町のそばや長寿庵の主人長助だけ。
るいはむか~しNHKで放映された時の真野響子さん、お吉は山村紅葉さん、そして長助はなぜかギター&ネット友達の「よっちゃま」なんですよね・・・
それ以外の人は、特に男性(東吾、源三郎、宗太郎)は全くイメージに合う人がいなくって、頭の中の映像の顔の部分はエンピツで薄く黒く塗りつぶしたようなかんじなんです、本を読んでいても・・・

さて、この小説、私の母も大ファンで、作中にいろいろな地名が出てくるので地図と照らし合わせながら読み進んでいるようです。
かわせみのある大川端、源三郎の住む八丁堀、長寿庵のある深川佐賀町、宗太郎の住む本所、そして向島や門前仲町、湯島など下町で育った母はとても懐かしいようです。
「かわせみツアー」やろうよ、と会うたびにその話。
季節が良くなったら、かわせみの舞台を母と一緒にのんびり歩きましょうか。

写真をクリックすると大きくなります。
日付をクリックすると、大きい写真と記事が表示されます。