e-note 2005

どうも、ぽんすけです。メモ帳代わりに軽くやらせてもらいます、嘘だけはつかないように・・・

世界の日本人ジョーク集

2007年01月06日 17時40分49秒 | 
早坂隆著『世界の日本人ジョーク集』(中公新書ラクレ)読み終える。あっという間に読み切ってしまった、最近話題の本だ。

世界中を旅行している頃、この手の本をよく読んでいたので知っているジョークもけっこうあった。おそらくあるパターンのようなものがあって、それを基本にいろいろな話が作られていくんだろう。

本文よりいくつか
●青いキリン ある酔狂な大富豪が言った。「もし青いキリンを見せてくれたら、莫大な賞金を出そう」イギリス人は、そんな生物が本当にいるのか、徹底的に議論を重ねた。ドイツ人は、そんな生物が本当にいるのか、図書館に行って文献を調べた。アメリカ人は、軍隊を出動させ、世界中に派遣して探し回った。日本人は品種改良の研究を昼夜問わず重ねて、青いキリンをつくった。中国人は青いペンキを買いに行った。

●新製品が世に流通するまでには、全部で4つの段階がある。まず、アメリカの企業が新製品の開発をする。次にロシア人が「自分たちは同じものを、もう既に30年も前に考え出していた」と主張する。そして、日本人がアメリカ製品以上のクオリティーのものを造り、輸出し始める。最後に、中国人が日本製のものに似せた偽物を造る。

エスニック・ジョークだけでなく、こういったユーモアのセンスは欧米では非常に重要なもののようだが、オレにはまったく縁遠い世界だ。そして、ジョークは単なる冗談というだけでなく、その人や国民性、その国の文化や特徴を非常によく捉えていて、なかなか侮れないのだ。この本を読んでいて、ロシア人は貧乏、中国人はコピー商品をすぐに造る、といったイメージで捉えられているものが多いが、時代とともにそういった見方も変わってくるに違いない。

日本人も勤勉・真面目で経済大国の裕福な人々といったイメージが強いものの、この国も大きく変り近いうちに日本人に対するジョークも変ってくることだろう。それにしても、こういった話は本当に面白い。世界を渡り歩き、世界を食べつくし、世界を見抜いた作家の開高健のエッセイなどにこの手の話が非常に多く出てきて、なおかつ面白い。とにかく世界を旅する人々、世界に興味のある人はぜひ開高作品を読むべきです。

面白い本でした。オレがモスクワに滞在中に聞いたソ連のジョークを最後に。あるロシア人が赤の広場のど真ん中で「フルシチョフはバカだ!」と大声で騒ぎ始めた。すぐに秘密警察が現れ、彼は逮捕され即刻裁判にかけられた。その場で懲役20年の判決が下され、その内訳は国家元首侮辱罪により1年、国家機密漏洩罪で19年であった。