自然とデザイン

自然と人との関係なくして生命なく、人と人との関係なくして幸福もない。この自然と人為の関係をデザインとして考えたい。

宇宙と地球と生命について学ぶ  ⑤人類の誕生

2018-03-31 17:45:46 | 自然と人為

 人類の誕生には地球の変動が大きく影響しているので、まずNHKのNHKスペシャル 地球大進化~46億年・人類への旅~」と、NHKスペシャル 生命大躍進」から学ばせていただこう。
  第1集 生命の星 大衝突からの始まり第2集 全球凍結 大型生物誕生の謎
  第3集 大海からの離脱第4集 大量絶滅第5集 大陸大分裂 目に秘められた物語

  第6集 ヒト 果てしなき冒険者 推薦「サイエンスZERO 人類700万年の歴史」
   200万年前 ホモ・エルガステル(アウストラロピテクス「華奢型」) ホモ・エレクトス
              パラントロプス・ロブストス(アウストラロピテクス「頑丈型」)

  第7集 - 最終回 そして未来へ
NHKスペシャル 生命大躍進 第1集 「そして”目”が生まれた」(中国)
  第2集「こうして”母の愛”が生まれた」(中国)
  第3集「ついに“知性”が生まれた」

 5000万年前、アフリカから分離した(インド)大陸がユーラシア大陸と衝突し、700万年前にはヒマラヤ山脈は5000m以上に隆起していた。そこから吹き降ろす乾燥した風はアフリカの熱帯雨林を縮小し、サハラ砂漠が誕生し、乾季・雨季が発生した。その頃、ヒト(猿人)は樹木から降りて、2足歩行することでチンパンジーと別れた。この初期の猿人(2)(サヘラントロプス属(トゥーマイ)オロリン属、アルディピクス属(ラミダス・カダバ)の3つの属は「草原またはサバンナには進出せず、樹上と地上の両方を往来して生活していた」と考えるのが自然であろう。一方、300万年前のアファール猿人、アウストラロピテクス(ルーシー)は「草原またはサバンナでの生活に適応していた」と言われていたが、アファール猿人「ルーシー」の死因は「地面に向かって垂直に落下」して亡くなったことが明らかにされたので、2足歩行はしていても樹上生活が主体ではなかったろうか。
 180- 5万年前   ホモ・エレクトス 30万年前 ホモ・サピエンス
 420-300-100万年前 アウストラロピテクス ㇽ-ㇱ-  ホモ・ハビルス  
 440万年前      アルディ(ラミダス猿人)(2)(3)(3)pdf
 600-700万年前 ガダバ
       人類誕生 オロリン
               サヘラントロプス(トゥーマイ)(2)(3)
参考:人類進化の700万年 書き換えられる「ヒトの起源」 (Kindle版)
    人類誕生:イーストサイドストーリーの草原説から、森林説へ
参考: 人類のルーツへの旅①猿人 オロリン トゥーマイ アウストラロピテクス(ルーシー)
     ②猿人~原人 ホモ・ハビルス ③原人 ホモ・エルガステル, ホモ・エレクトス (2)
     猿人の草原説やルーシーの死因は違う。ホモ・ハビルスは、猿人と原人の中間的
     段階。ホモ・エルガステルはホモ・エレクトスの変種で、ホモ・エレクトスが重要!

   サイエンスZERO 人類700万年の歴史
      50万年前 旧人 ホモ・ハイデルベルゲンシス ネアンデルタール人
      200万年前 原人 ホモ・ハビルス ホモ・エレクトス
      400万年前 猿人 アルディピテクス(ラミダス猿人) アウストラピテクス

   人類進化の考古学―私たちホモ・サピエンスの行動や技術は特別なのか?
    石器テクノロジーの発達とデザインの変遷
    260万年前 人類最古の石器オルドワン(石器が語る“最古のイノベーション”)
    『最古の石器とハンドアックス――デザインの始まり』
    最古のアシューリアン石器
    『ネアンデルタール人と新人サピエンスの交替劇』


 2017年5月末の学術雑誌「PLOS ONE」(2)に717万年前の「人類最古の化石、ヨーロッパで発見」と発表された。人類の「アフリカ単一起源説」で資料をまとめてきたが、この発表をどう位置付けてよいのやら途方に暮れている。また、我々の祖先ホモ・サピエンスの誕生は20万年前と思っていたが、最近の報告では30万年前の起源とされている。「生物としてのヒト」を研究する自然人類学は最近、急速に発達している様で、ここ数年で新しい方向が見えてくることを期待したい。多地域進化説もあるが、ここでは人類はアフリカで進化し、約180万年前に人類初の出アフリカをしたホモ・エレクトス「直立する人」は「北京原人やジャワ原人としても知られ、10-5万年前のジャワ原人の化石も発見」されていることを記憶に留めておこう。
 参考: ホモ・エレクトスとホモ・サピエンスの出アフリカ
      700万年の進化の歴史
      ホモ・サピエンス起源の謎―母なる大地アフリカをいつ、なぜ出て行ったのか?
      アフリカ以外最古約19万年前ホモ・サピエンス化石新発見

 なお、ホモ・サピエンス(2)への道については、これからも書き直され詳しく解明されることを期待しているが、「猿人」と「原人」をつなぐものとして「ホモ・ハビルス」が、「原人」と「旧人」をつなぐものとして「ホモ・ハイデルベルゲンシス」の存在は注目しておきたい。
 参考: ホモ・ハイデルベルゲンシス(2)(3)(4)
      出アフリカ/文化の"爆発", ホモ・サピエンスの「親戚」、絶滅する
       ホモ・サピエンスの大拡散:オーストラリア・日本, ヨーロッパ, アメリカ大陸
       化石とゲノムで探る人類の起源と拡散, 21世紀の人類学の始まり


 また、「人間とチンパンジーのDNAは99%一致」するというのは誤解を与えやすい。『DNAに見えた「人間の証し」』では、「DNAの変異の数ではなく位置が重要で、多様な遺伝子の発現時期や発現場所を変化させるような領域の重要性」について論じている。
 参考: 人類歴史年表過去1000万年の気候変動の概要

初稿 2018.3.31 更新 2018.4.1


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