9月29日、旭川気象台によると、北海道の大雪山系最高峰旭岳(2291m)に初冠雪があり、山頂付近がうっすらと薄化粧とあったが、その後次第に寒気が抜けて気温があがったため融けてしまった。
毎年秋には姿見の池まで行っていたので、今年も9月中の晴れた日をねらっていたが、機会を逸していた。
晴天の10月2日に姿見の池までの登山路を散策してきたが、初冠雪後の旭岳付近の秋は終わっていた。
満杯のロープウエイから眺める秋景色を探したが、残っている秋色は僅かだ。
土曜日とあってか、姿見の池駅からの登山路は、団体客などの散策で混雑ぎみだった。
団体観光客の中国語も韓国語も聞こえず、二人ずれや数人グループの外国人は英語の会話で、その日は日本人が殆どだった。
姿見の池近くまでの登山路周辺で、こんな賑あう姿見の池登山路は珍しいことだった。
白い実のシラタマノキ
花の姿はほんの僅かで、シラタマノキや朽ちたチングルマの綿毛がやっと見えるだけで、春からの花一面の美しい景色は見られず、冬間近の殺風景さは冬間近の感が強かった。
こんなにすっきりした晴天の日は希なことなので、好天に恵まれたこの日の観光客はラッキーだ。
登山路近くで、木の実をついばむキタキツネが出現したが、珍しいことではない。登山客の食事を奪うキタキツネもいるのだ。
そんなことを知ってか知らずか、10m近くまでキタキツネが迫ってきても、人間には目もくれずのキタキツネ撮影に霧中で、まるでキタキツネ撮影会のようだった。
姿見の池から一番上の展望台で十勝岳連峰方面をスケッチしたが、この時期の午後4時近くの時刻では、くっきりとした山容には見えないので描きづらく、近景のハエマツだけが生き生きとしていた。
ゆっくりとスケッチできたのは、久しぶりのことだった。仕上がりは別としてとても快い気分だった。
サンセットの十勝岳連峰方面を眺めながら、最終近くロープウエイで下山した。
登山路を進む歩みは、筋力の衰えを深く実感したが、姿見の池駅から姿見の池周辺での約2時間半滞在は、至福の刻だった。