鐔鑑賞記 by Zenzai

鍔や小柄など刀装小道具の作風・デザインを鑑賞記録

箙の梅図小柄 廉乗・光壽 Renjo・Mitutoshi Kozuka

2011-02-28 | 小柄
箙の梅図小柄 廉乗・光壽




箙の梅図小柄 銘 景時 廉乗(花押)光壽(花押)

梅で思い浮かぶのが一ノ谷の戦いで名を上げた梶原景時と景季の親子。源平合戦を背景に東国の武将が存在感を高めてゆく、その手法と意味が『源平盛衰記』などに見ることができる。この小柄の図は、そのような一場面。敵軍中に取り残された景季は、匂い起つ梅の枝を箙に差して風雅を装ったという。その父景時は我が子を助けるべく、自らもまたその軍中に駆け込んだという。
この小柄は、後藤宗家十代廉乗(れんじょう)と、同十一代光壽(みつとし)の合作。金魚子地を背景に、梅を背にした景季と馬を駆る景時を赤銅地で浮かび上がらせている。梅は小さくて良く分からないが、銀色絵で表現している。□


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