鐔鑑賞記 by Zenzai

鍔や小柄など刀装小道具の作風・デザインを鑑賞記録

瓜図目貫 古金工 Kokinko Menuki

2010-07-17 | 目貫
瓜図目貫 古金工


瓜図目貫 無銘古金工

 赤銅地を打ち出し強くふっくらとした高彫にし、際を引締めてさらに立体感を高めた、時代の上がる造り込み。熟れて実の割れた瓜の特徴が良く捉えられている。瓜を熟して実の割れるまで採取しないのは種を得る目的からで、多くはそのみずみずしい実を食用にする。古くは、この種が薬と考えられたのであろうか、装剣金工の画題にまま見られる薬種図にも通じており、何か深い意味がありそうだ。真夏の太陽にも負けずに蔓を伸ばし、辺り一面を葉で覆い尽くす瓜の繁殖力、生命力そのものが画題として採られているのかも知れない。


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