鐔鑑賞記 by Zenzai

鍔や小柄など刀装小道具の作風・デザインを鑑賞記録

練革鐔 Tsuba

2011-06-21 | 鐔の歴史
練革鐔 (鐔の歴史)


練革鐔(太刀鐔)

 幕末頃に、鎌倉時代を想定して製作した太刀拵。黒造と呼ばれ、総体を黒漆塗りとし、鐔は練革製であるところに特徴がある。これも刀を保持する際のバランスを考慮したものと考えられ、鞘の仕立ても革包み。革包太刀とも呼ばれている。この作では、練革鐔に放射状の鑢を施した大切羽を装着している。
 練革鐔とは、叩いて平滑に柔らかくした牛革などを複数枚漆で貼り合わせた下地で、表面は黒漆仕上げとされたものが多い。軽くしかも堅牢であり、全体を革包とした太刀拵などに装着される。鬼丸國綱の呼称で知られる太刀拵がこの造り込み。


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