鐔鑑賞記 by Zenzai

鍔や小柄など刀装小道具の作風・デザインを鑑賞記録

文散図鐔 応仁 Onin Tsuba

2014-06-23 | 鍔の歴史
文散図鐔 応仁


文散図鐔 応仁

 かなり装飾性が進み、点や線だけではなく、家紋や植物図が文様として採り入れられている。時代は不明。応仁鐔の応仁とは、応仁時代に製作された鐔というわけではなく、応仁頃に製作された独特の鐔の作風を捉えて分類したものであり、この後に隆盛する平安城象嵌鐔とは製作の時代が重なっている作も多くある。この鐔もそうした一つと考えられる。応仁と分類される要点は、線象嵌、点象嵌、切羽台や櫃穴の周囲にある菊花状の飾りと考えてよさそうだ。90ミリ。