鍔の歴史 扇流し図小柄 古金工
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扇流し図小柄 古金工
桃山時代らしい特異な風情のある大振りの小柄で、意匠は着物の文様にも採られている『扇流し』。良く見かける図だが、扇流しの始まりは南北朝時代に遡る。大堰川にかかる渡月橋において、橋上から扇を風にまかせて川に投ずる遊びが流行ったそうだ。ひらひらと舞い落ち、あるいは風に乗ってすうっと流れ、水に落ちた扇は濡れ、波にもまれて次第に地紙が剥がれ落ちる。それら一連の様子が面白いと感じられたのであろう、後に文様化されて器物や着物を画面として人々の目を楽しませているのである。
この小柄は、人は絵が枯れてはいないが、まさにその様子を捉えた作で、明らかに文様化されたもの。山銅魚子地高彫金銀色絵に毛彫。波も文様化されており、琳派の美意識が鮮明である。裏板に意匠された波も大きな見どころ。□
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扇流し図小柄 古金工
桃山時代らしい特異な風情のある大振りの小柄で、意匠は着物の文様にも採られている『扇流し』。良く見かける図だが、扇流しの始まりは南北朝時代に遡る。大堰川にかかる渡月橋において、橋上から扇を風にまかせて川に投ずる遊びが流行ったそうだ。ひらひらと舞い落ち、あるいは風に乗ってすうっと流れ、水に落ちた扇は濡れ、波にもまれて次第に地紙が剥がれ落ちる。それら一連の様子が面白いと感じられたのであろう、後に文様化されて器物や着物を画面として人々の目を楽しませているのである。
この小柄は、人は絵が枯れてはいないが、まさにその様子を捉えた作で、明らかに文様化されたもの。山銅魚子地高彫金銀色絵に毛彫。波も文様化されており、琳派の美意識が鮮明である。裏板に意匠された波も大きな見どころ。□