イタリアワインかぶれの料理人

イタリアワインとコーヒーが大好きな料理人が、呆れるほど愉快に溢れるイタリアワインの魅力を伝えていきます。

フランチャコルタ ノアール

2016-08-22 19:59:12 | イタリアワイン

新しくワインリストにフランチャコルタ リゼルヴァ ブリュット ナチュレ “ノアール” (Franciacorta Riserva Dosage Zéro “Noir”)2006を加えました。ピノ ネロ100%で造られる白のスプマンテです。

 

このスプマンテは今飲んでも良いが、1年くらいコンディショニングをすることで、より美味しさが際立つと考えています。

 

103ヶ月に及ぶシュール リーを経て造られます。香りと味わいはらせん状に潔く複雑に伸びていきます。シルキータッチの艶めかしい泡に、留まることを知らないような余韻を楽しめます。出来ることなら、30年後、50年後に開けたいスプマンテです。50年後は無理ですが、20年間のエイジングを待ち続ける人と開けたいスプマンテでもあります。

 


モンテクッコ サンジョヴェーゼ

2016-08-18 15:41:07 | イタリアワイン

今回、抜栓したイタリアワインはポッジォ レオーネのモンテクッコ サンジョヴェーゼ リゼルヴァ(Montecucco Sangiovese Riserva “Poggio Leone”)2006です。

 

このワインの産地はブルネッロ ディ モンタルチーノの川を挟んで西側に位置し、さらに西側にはモレリーノ ディ スカンサーノの産地があります。しかし、個性に連続した関連性は無く、非常に穏やかな表情をしたワインです。

 

香りはアイリス、カシス、ザクロにワンポイントにクローブが添えられているような香りです。柔らかな酸と滑らかなタンニンはこじんまりとし控えめな様子に感じられます。モレリーノの華やかさ、ブルネッロの威厳のようなものは無く、静かでおっとりした静穏な香りと味わいを感じます。

この2006はリリースされた直後、タンニンの存在感が強く。バランスをとるための熟成が必要と考えていました。6年間の瓶熟で思いの外、磨かれたワインでした。


インツォリア

2016-08-06 17:53:00 | イタリアワイン

今回抜栓したイタリアワインはシチリア州、クズマーノのインツォリア “クビア”(”cubia” Sicilia Inzolia I.G.T.)2011です。

 

ワインを取りにセラーへ、ここのところ穴子に不発続き。穴子に合わせて、と考えながらのワイン選び、取り出したのが、クビアです。

 

以前、オープンキッチンのお店でのこと、活の穴子を開いてくれるのはいいが、同じまな板でサツマイモを切る、エビをサバク。穴子って背開きしてから、包丁の背で皮目をシゴク、このヌメリを取ることで臭みが取れ、穴子の香りを楽しむことが出来る。それに、近海の穴子と開きになっている穴子、食べ比べると違いは解る、とは思いますが、そうしなければならない状況には複雑な思いはあります。

 

インツォリアは穴子に合わせるには無理があると感じました。インツォリアは甲殻類に合わせるがベストかな、で思い浮かんだのが、店は忘れたがボタン海老の天ぷら。火を入れる海老ではないが、いの一番に思い浮かびました。オオミゾ貝やホタテ貝もいいな、後は北海シマエビ、ひたすらムシャムシャと食べながら飲みたくなり。そして、酔いが回ってくると、なぜか丸鍋が思い浮かんできました。