イタリアワインかぶれの料理人

イタリアワインとコーヒーが大好きな料理人が、呆れるほど愉快に溢れるイタリアワインの魅力を伝えていきます。

ルガーナ レ クアイアーレ

2015-03-31 09:53:09 | イタリアワイン

今回抜栓したイタリアワインはルガーナ レ クアイアーレ(Lugana le Quaiare)2012です。このワインのブドウ品種はトレッビアーノ ディ ルガーナと言い、ヴェルディッキオとは同義語です。もうひとつは、ヴェネト州のソアーヴェの補助品種として扱われるときはトレッビアーノ ディ ソアーヴェに名前を変えます。レ クアイアーレの製造元はベルターニですが、州を跨いでワイン造りをしている会社がいくつかあり、ソアーヴェとルガーナがカタログに並んでいます。歴史的な経緯が何も解りませんが、エピソードが面白そうな気がします。

縛りはナッツ系の香りで、ヴェルディッキオとは趣が違うと思います。アーモンド、温州ミカン、洋梨、輪郭のくっきりしたフローラルな香り。酸は上品な味わいです。ひねたワインにならずに、フルーティーさを保ったままでいて欲しい気がしました。


ワイン教本が届く

2015-03-27 09:44:21 | イタリアワイン

今年はシニア ソムリエのの資格試験に挑戦します。手続きを済ませ、ようやく教本が届いたところです。数か所、記述に不満なところはありますが、ワインの解説は日本が最初でフランス、イタリアへと続いています。日本のワインは原産地呼称の運用に難儀をしているように見えます。法整備は進んでいるよですが、単純にEUの原産地呼称を取り入れれば良いのではないか、と考えています。私が考えるに、この原産地呼称は消費者を守るものではなく、生産者の手足を縛るものであり、権利を守るものだと考えています。権利のぶつかり合いがあることは、容易に想像できますが。共感出来ることを纏めて、手を挙げるだけだと思うのだが、それぞれの思惑を纏める事が一番難儀なのかも知れません。


ボルゲリ グレッピカンテ 1006

2015-03-17 21:53:01 | イタリアワイン

今回抜栓したイタリアワインは、ボルゲリ ロッソ “グレッピカンテ”(Bolgheri Rosso Greppicante)2006です。このワインは気難しさのない、物静かなワインです。この価格帯なので高度に複雑な味わいを望むべきではないが、背景の描かれかた次第で、風味がすごく良く感じます。輪郭がしっかり描かれていることも、美味しく感じる一因だと思います。

完熟した桑の実、ブルー ベリー、マラスキーノ チェリーのしっかりした香りにシナモンのようなスパイシーな香りはゆったりとしています。このワインはカベルネ主体、よく言われるような野菜系の青い香りを私は感じません。グリーンノーツとして感じるのはベイリーフやナツメグのように感じられます。滑らかな酸とタンニンはつややかに磨きこまれて、美味しさを感じます。味わいに華やかさはありませんが、物静かで上品です。余韻は潔くフェードアウトします。その辺がぶっきら棒と言おうか、素っ気ないと言おうか、とにかく物静かです。


ワインリストに追加

2015-03-11 10:13:58 | イタリアワイン

フリウリ イソンツォ フリウラーノ “ドレエ”(Friuli Isonzo Tocai Friulano “Dolée”) 2012とアマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ “カンポ デイ ジーリ” (Amarone della Valpolicella “Campo Dei Gigli”) 2010をワインリストに追加をしました。

相変わらずTocaiに取り消し線が引かれていますが、私なりのトカイに対しての抗議の意味が込められています。この、ドレエ 2012年は当初の購入順位は後にありました。しかし、天候に特に恵まれた年でもないのに、ワインは平均を超えていた年でもあります。特別なワインを一つぐらいはリストに載せるために2本だけ買いました。

カンポ デイ ジーリ2010年は、まったくもって問題が何もなかった年です。しかし、先日、スピネッタ社の講習会があり、バルバレスコ スタデリー 2010が試飲で出されていました。ワインは今、飲んでもよさそうな状態でした。同席をしていたアジア担当曰く、好天候のなせる業であると返答が返ってきました。さらに造りに変更が無いかと聞く、と新樽率を100%から30%に下げていると回答がありました。単純に、この事だけだとは思えませんが、10年間のエイジングをしなくても、早い時期に飲み頃を迎えるワイン造りをしているのかな、思いました。それに、ブドウにとって最適な年は、人智が及ばないのかな、とも思いました。

もうひとつ、トスカーナのコロリーノも良かったです。本来はキアンティの色付けの意味合いが強いブドウですが。フルーティーで瑞々しい香りに、チャーミングな味わいがあります。今あるカッジョ ベスコヴォとは同じブドウ品種かな、と思っています。