イタリアワインかぶれの料理人

イタリアワインとコーヒーが大好きな料理人が、呆れるほど愉快に溢れるイタリアワインの魅力を伝えていきます。

スフルザート ディ ヴァルテッリーナ

2016-09-29 15:27:02 | イタリアワイン

今回、抜栓したイタリアワインはスフルザート ディ ヴァルテッリーナ “カルロ ネグリ”(Sfursat di Valtellina “Carlo Negri”)2003です。しかし、2003年はカルロ ネグリの名称は記されていませんが、バックラベルは同じ文言が書かれてあります。

 

2003年は猛暑で夜になっても温度が下がらなかった年、しかし、アルプスの山麓のヴァルテッリーナはネッビオーロ、最北の地区。夜の温度が下がっていることを期待して、分厚い果実味と円熟した爽やかな酸を想像したのですが。酸は円熟をしていましたが、物腰の柔らかな果実味にほろ苦さの残る滑らかなタンニンには。期待外れではあるが、先回の2011年のエイジングの先にある姿と重ね合わさるような感じを受けました。それにしても、ヴィンテージの違いを楽しめなくなったのが残念でした。

 

香りはヴァニラ風味のサワークリーム、白いバラ、オレンジのピール、ラズベリー。わずかに残るエーテル臭にローストしたコーヒーとスパイシーなアフターテイスト、心地よい余韻。酔い心地の良い、楽しい時間を十二分に過ごしました。

 


スフルザート ディ ヴァルテッリーナ

2016-09-26 20:56:17 | イタリアワイン

スフルザート ディ ヴァルテッリーナ “カルロ ネグリ”(Sfursat  di Valtellina “Carlo Negri)2011をワインリストに追加しました。

 

ロンバルディア州、アルプスの麓でバローロと同じネッビオーロから造られるワインです。物腰は柔らかく、それでいながら気丈な味わいがあります。アマローネと同じブドウを陰干しにしてから造られます。アルコール度数は15度以上もありますが、その存在感を前面に出さない奥床しいワインです。

 

2011年は特別な年ではありませんでしたが、久しぶりのガンベロ ロッソで3グラス取得など高評価でした。試飲では、15年後の楽しみを、ふと想像し、セラーに納めようと思ったワインです。

 


バルベーラ ダスティー ブリッコ デルッチェッローネ

2016-09-17 13:34:57 | イタリアワイン

今回抜栓したイタリアワインはバルベーラ ダスティー “ブリッコ デッルッチェッローネ”(Barbera d’Asti Bricco dll’Uccellone)2003です。この年のピエモンテは夜間も温度が下がらない猛暑で、果実味が目立つワインが多く。酸に特徴のあるバルベーラは整理障害を起こし、果実味とアンバランスになっているのではないか、と心配をしていました。しかし、大丈夫、10年間のエイジングはコルクが引き抜かれた瞬間から笑みがこぼれました。

 

先にワインリストに追加したロッケ デル サントの酸は角を丁寧に鞣したような滑らかさがありました。このエイジングを済ませたブリッコ デルッチェッローネ、骨格のしっかりした酸はふくよかに円熟したような柔らかさがあり。果実味と酸、タンニンは複雑では無いが、シンプルでいながらテクスチャーに味わいのある奥深さがあります。

 

香りはラズベリー、ココア、バルサミコ、ブラッドオレンジ、シナモン、ナツメグのふわふわと舞っているような軽妙さがあり、アフターに金柑の香りがあります。

 


バルベーラ ダルバ スペリオーレ “ロッケ デル サント”

2016-09-16 18:30:14 | イタリアワイン

バルベーラ ダルバ スペリオーレ “ロッケ デル サント”(Barbera d’Alba Superiore Rocche del Santo)2013をワインリストに追加しました。

 

最近のピエモンテのバルベーラは酸がとても洗練されたような気がしています。しかし、先日ラ スピネッタの講習会に試飲として出ていたバルベーラに、ブライダ社のバルベーラも骨格のしっかりしたエイジングが必要なワインでした。このバルベーラは濃度があるのに、とてもきれいな酸で旅の疲れを取る程度で飲むことが出来ると思います。後は持続性がどれくらい長いか、とエイジングで変化を楽しめるかです。たぶん15年位は行けると思わせる、先が楽しみなワインです。

 

ワインの印象は、ピノ ネロを思わせるようなラズベリーの香りと果実味がありました。畑はラ モーラ地区。ほんのりと染めたような優しい香りに、奥床しい滑らかな味わいです。