今回は日本のワイン、甲州 ファースト ボトル(Koshu First Bottle)2013です。
醸造家リカルド コタレッラさんが監修したワインです。個人的に嬉しくなる出来事です。コタレッラさんは、イタリアでワイナリーを運営し、かつ、フライング ワイン メーカーとしてコンサルティングも手掛けています。そのうちの一つ、自社で手掛ける“Montiano” Rosso Lazioは複数をセラーにエイジングをし、熟成を楽しみにしているワインです。
この甲州はコンディショニングをすることで、変化するかな、と思い経年変化を見ることにしたワインです。ブドウは複数の地区から造られます。ライトボデイで、さほど高くないワインですが、1年半が過ぎ、芯が出来上がったな、と感じました。リリールされた当時は骨格のミットレンジが不安定で危うい感じがありましたが。くっきりした酸、ほのかな苦さ、陰影のはっきりした果実味は連続性が感じられ、構成が綺麗でした。香りは白桃、グレープ フルーツのピール、青リンゴ。甲州はグレープ フルーツの香りが特徴と云われていますが、私にはミカンの香りにしか感じません。しかしグレープ フルーツを探そうとすると文旦かな、ミネオラ オレンジかな、愛媛のミカンかな、と迷いのスパイラルに入り込んでしまいます。でも、楽しいひと時を過ごしたことは云うまでもありません。
今回抜栓したイタリアワインはフィアーノ ディ アヴェッリーノ(Fiano di Avellino “Feudi di San Gregorio”)2012です。
熟成感を楽しめるワインではありません。2年くらいのコンディショニングで果実味が引き締まり、酸が伸びあがり、見栄えが良くなったな、と思えました。しかし、酸の存在感が増すに従い、ナッティーでオイリーな感じを拾うことが出来ませんでした。エチケットを眺めているので、かな、と思われる味わいを写し取れることはできますが。この辺に関しては余計な経験が影響しているものと思っています。それにしても、グレープ フルーツの香りや味わいをこれほど明確に感じた記憶がなかったので、当惑させられました。カンパーニアの白ワインは今一度、特徴の違いを再構築しなければと思っています。ワインは美味しく頂きました。酔い心地も良かったですよ。
只今、北海道フードマイスター上級を勉強中です。