イタリアワインかぶれの料理人

イタリアワインとコーヒーが大好きな料理人が、呆れるほど愉快に溢れるイタリアワインの魅力を伝えていきます。

ネロ ディ トロイア プエル アプリエ 2003

2015-02-27 21:38:03 | イタリアワイン

今回、抜栓したイタリアワインはカステル デル モンテ ネロ ディ トロイア “プエル アプリエ”(Castel del Monte Nero di Troia Puer Apuliae) 2003です。塩野七海著「フリードリッヒ2世の生涯」の中に、プーリアの少年(Puer Apuliae)と形容されているフリードリッヒ2世。塩野七海さんが感じている事と、エチケットの由来から付けられた名称が同じであるのは、なんだか意味もなく嬉しくなります。抜栓しコルクを確かめる、とワインに触れていた面に、何か風格のようなものを感じ、コルクがとても美しく感じました。ワインは、既に飲み頃を迎えています。

ワインの印象は、リストのコメントにあるとおりです。香りや味わいに奢り高ぶったところがありません。素っ気ないくらいです。とは言っても簡素な訳ではありません。コメントにあるように「幅広の木綿のリボンで束ねられたようなバランスの良さ」と書いてあり、まさにそのように感じました。テクスチャーに複雑な装飾は一切なく、構成要素の質感の高さを感じます。例えば、プラムの香りと味わいは、完熟し、梢から旅立つ瞬間をとらえたような感じです。その他に感じるフルーティーな香りと味わいも高級フルーツではないけれど、完璧な状態の完熟の瞬間を捉えているように感じました。柔らかな酸に好ましい苦みを伴った円熟したタンニン。円らな余韻が印象的でした。

フリードリッヒ2世の生涯の巻末には、塩野七海さんがフリードリッヒ2世の終焉の地である小さい丘にあるカステル フィオレンティーノの碑文までの行程が書かれてあります。その中の360度小麦の畑が広がっている丘の上の風景、とあります。まさに、味わっている最中に広がる風景は乾いた風の香りに広がる小麦畑。中間色の素っ気ない風景に広がる実り多い小麦が、風に揺られるままにザワザワと揺れる様が見えるような気がしました。


キアンティ テッラロッサ

2015-02-21 21:43:54 | イタリアン

新しく加えたキアンティ クラッシコ リゼルヴァ “テッラロッサ”(Chianti Classico Riserva terrarossa)はオーロからの変更で、製造元が同じメリーニ社です。かなり以前に販売されていた銘柄で、エチケッタをマッソヴェッキオにして補助品種にメルローを加えていました。エチケッタを以前に戻しカベルネ ソーヴィニヨンとメルローを補助品種として加えています。テッラロッサとは赤い土地を意味します。鉄分の多い土地らしいのですが、造りに特有の頑固さもなく、ふっくらした愛らしいワインです。

一緒に写っている、ルピコロとグリチーネはハウス用のワインです。ハウスワインにしているワインは、おまけを期待してまとめ買いをしているのですが。次回からおまけが期待できなくなりそうです。値上げをするか、ランクを下げるか対応に苦慮します。


アリアニコ デル モリーゼ リセルヴァ “コンタード”2011

2015-02-17 09:27:15 | イタリアワイン

アリアニコ デル モリーゼ リゼルヴァ “コンタード”(Aglianico del Molise Riserva “Contado”)2011を補充しました。このワインはエチケッタを変更しています。香りは複雑さを増し、大人びた味わいになり、風格が出てきたような気がします。2ヶ月間くらいのコンディショニングで飲み始めることができると思いますが、熟成が楽しみなワインです。


モカ イルガチャフェ G-1 (ナチュラル)初焼き

2015-02-11 08:10:09 | イタリアワイン

このイルガチャフェG-1は同じかどうか解りませんが、同じグレードを試しで焙煎したことがあります。その時は、モカ マタリより価格が高い割に、その良さを引き出すことができませんでした。今回のイルガチャフェは出元がすべて解っているので、方向性ぐらいは少し想像ができます。

モカらしいヴィノッソな香りはスリムで伸びがあります。自然乾燥脱穀した豆に感じる布団を乾燥したような乾いた香りか、芳ばしいココアの香り。ゆったりした奥深い味わい。冷えるとチョコレートドリンクのように感じる甘さがあります。

ホームページのアドレスが変更になりました。新しいURLはhttp://trepesci.jp/、サブでhttp://www.trepesci.jp/も使えます。OCNの閉鎖に伴い、ブログはgooへ、ホームページのサーバーはレンタルすることにしました。移転だけを済ました状態で、検索エンジン、メールアドレス等々の設定が上手くいきません。聴き方も解らずで、トホホな状態になっています。


ケニア カラティナ ABを初焙煎

2015-02-07 10:30:59 | イタリアワイン

先日購入した珈琲豆、ケニア カラティナ ABを始めて焙煎しました。少し焼きが深くなりましたが、許されるは範囲です。しかし、微妙な酸の香りの有無が心配です。

何となくではありますが、ヴィノッソ、ラズベリーのような香りを感じます。アフリカのコーヒー豆であることははっきり解ります。何よりゆったりとしたふくよかな味わいは、今までにない豊かさを感じます。もうひとつ、クリーミーな香りと味わいはモカにはないテイストがあります。