遅くなりましたが。Katabamiさんへ、チェラズオーロの事を調べて頂いてありがとうございます。ついでながら「ワインの世界史」の中に気になる箇所があります。それは110ページに日本の葡萄について触れている箇所があり、以下のようになっています。
日本原産の品種は三つが栽培されているが、それらはフォクシーであまり美味しくはない。すなわち
ヤマブドウは(Vitis coignetiae、アメリカ産のVitis labruscaと近縁)、
エビズル(Vitis thunbergii、アメリカ産Vitis candicansと近縁)、
サンカクズルは(Vitis flexuosa、アメリカ産Vitis cordifoliaと近縁)である。
ルヴァドゥ[フランスの葡萄研究家]の分類では、最初の二つはラブルスカ系(アメリカ ヤマブドウ)、三番目はリパリア ブドウ(米国産のブドウの一種。寒冷や害虫に強く、ブドウの接ぎ木の台として用いられる)である。
手元にある資料を開くと、日本ワイン検定公式テキストではヨーロッパ系、アメリカ系、アジア系に系統別され、ヤマブドウはアジア系のヴィティス コワニティーとなっています。日本ソムリエ教会の教本に、関根 彰著「ワイン造りの話」でも分類は同じような扱いになっています。「ワイン造りの話」では、さらに詳しくヴィティス ヴィニフェラは東洋系(Orientalis)、西洋系(Occidentalis)、黒海系(Pontica)に分類され、各亜系まで及んでいます。こうなると系統図が変わってくるのではないかと思われます。大きな問題ではないと思いますが。著作物においては簡単な問題ではないと思います。あいにく植物図鑑がないので、調べようがありません。
ちなみに「ワイン造りの話」の中で、日本の甲州はクロウメモドキ目ブドウ科ヴィティス ヴィニフェラ属オリエンタリス種カスピカ亜種になっています。