イタリアワインかぶれの料理人

イタリアワインとコーヒーが大好きな料理人が、呆れるほど愉快に溢れるイタリアワインの魅力を伝えていきます。

レチョート デッラ ヴァルポリチェッラ クラシッコ “ジョヴァンニ アッレグリーニ”

2009-12-13 10:59:37 | インポート

レチョートは陰干にして糖度を上げてから造られるワインです。今回はアッレグリーニ社のレチョートをリストアップしたので、その感想をレポートしたいと思います。近年、レチョートとアマローネは貴腐菌を付けずに陰干をする造り手が増えてきました。その中の急先鋒がアッレグリーニ社だと思います。ビターチョコレート、生キャラメル(今風な言い方?)の豊かな香りに、炭火が熾っているような情熱的な僅かなイチゴの香りが感じられます。この甘い香りの中に一点のイチゴの香りがこのワインの特徴だと思います。酸とタンニンは繊細で柔らかく緻密な構成をしています。すこし前にアマローネ “ヴァイオ アルマロン” 97を抜栓して頂き、一杯を頂いた時のワインと比べると残糖が多い(レチョート)少ない(アマローネ)、貴腐菌が付く付けないの違いはあっても。長い瓶熟を要するワインと早くからそのポテンシャルを現すワインの違いがはっきりとわかるような気がします。気の置けぬ仲間と食事の後の尽きない話を、このワインをお供に出来れば致福な一時が訪れると思いました。


イ ピチェク社のマルヴァジア2007

2009-12-09 10:07:42 | 食・レシピ

このワインはインポーターさんの終売に伴い、安く仕入れることができた売り切りワインです。マルヴァジ アイストリアーナから造られるワインに興味はあります。というよりフリウリの白ワインに最近は心惹かれる魅力を感じます。以前お客さに抜栓していただいた、ヴィエ ディ ロマンス社のマルヴァジア イストリアーナはトロピカルフルーツ、洋ナシの香りと特徴的な香りであると感じられたのが藤の花の香りです。生き生きとしてふっくらした香りや果実味に、とても滑らかな味わいであったと記憶しています。しかし、ヴィンテージの違いが反映しているのかもしれないがイ ピチェク社のマルヴァジアは酸がまだ固く、香りにまで酸が覆いかぶさっているように思えました。しかし、心配はいらないように思えます。2~3ヶ月くらいで殻から解かれるように柔らなく滑らかな酸と果実味が現れるような気がします。ワインショップで3000円を超えるワインは日常的だと思われないが。じっくりエイジングしてから味わいたいワインだと思います。