イタリアワインかぶれの料理人

イタリアワインとコーヒーが大好きな料理人が、呆れるほど愉快に溢れるイタリアワインの魅力を伝えていきます。

フェルゲッティーナ フランチャコルタ サテン 2001

2014-06-29 08:56:34 | ブログ

Photo_2 今回のイタリアワインは、今月の初めに抜栓したフランチャコルタ サテン(Franciacorta Saten)のヴィンテージ違い、2001年です。1999年は以前にも触れましたが、ガス圧がかなり落ちてきていると思われたので、2001年の状態を確認するために抜栓をしました。とはいっても、フランチャコルタのガス圧は6バールに対してサテンの規格は4~4.5バールなので、今回のようにエイジングを目的にすることは、問題があるのかもしれません。しかし、この2001年は泡の存在感は十分にあり、サテンというだけにシルキーな泡が喉をなでていきます。香りは洋梨やリンゴ(金星)、セージ、サワークリームの立体的でゆったりと安定感があります。刷毛でさっと一塗したような酸にシルクのリボンで束ねられたような果実味はグラデーションがくっきりした優雅な味わいがあります。サテンは熟成感を目的にすることには不向き、そもそも、ガス圧をなぜに抑えられているのかを考えると。意味のないことだと思います。因みに映っているグラスは25年前にムラーノ グラスです。


ワインリストの更新

2014-06-28 10:42:42 | ブログ

Pajore_2 今回のイタリアワインは、銘柄変更をした2種類と新規を1種類、試飲用が1本です。アルターレはお飾りのようなワインです。バルバレスコ “パヨレ”2010は4本を発注したのですが、在庫が1本しかなく、残り3本はキャンセル待ちの状態です。これはプリミティーヴォの入荷を待って発注したのが原因です。予約をしておけばよかったと後悔しています。試飲用はタメッリーニ社のワイン、ソアーヴェと同じブドウ(ガルガネッガ)から造られるスプマンテです。醸造はシュールリー36ヶ月間の瓶内2次発酵、残糖表示はエクストラ ブリュット。コンディショニングを整えてからレポートを書くつもりです。しかし、輸入量がたくさんないので、終売になっている可能性もあります。


モンティアーノ 1997

2014-06-24 09:01:56 | ブログ
Montiano1997_2 今回抜栓したイタリアワインはモンティアーノ(”Montiano” Rosso Lazio)1997です。まず外観から、未だにフレッシュな状態を保っています。香りと味わいも外観同様に鮮明な状態を保たれています。メルロー100%のワインなので若い時はもっとふっくらとしていましたが。今は、むだを省かれ、たわみのないふくよか味わいに変化しています。香りはコメントにもあるように桑の実やカランツ、サクランボを感じます。しかし、香辛料の香りが微妙に絡まり、一瞬チェリーコーラかなと思いました。それに、金平糖のような香りと味わいが次から次に現れ、とても楽しい気分になりました。これらは、何々風の香料から作られた砂糖菓子のように単調ではなく、複雑で奥の深い香りと味わいを感じることができます。まろやかな酸は、しかし、ブリブリとした存在感を奥底に持ち合わせ、リッチな果実味と相まって、洗練されたとは、このような姿であると思いました。タンニンも同じで、シルクのような滑らかがあり。後味に来るほろ苦さは、どのように伝えればよいか解らないくらいテイスティーです。以前に味わったメルロー チンクアンターニと相通じるようなほろ苦さがあり。チンクアンターニの7年後くらいを期待してもよいのでは、と思いながら、酩酊船に揺られて夢の中でした。

ロエーロ プリンティ 2004

2014-06-17 22:40:50 | ブログ

Roero_printi_2004 今回、抜栓したイタリアワインはロエーロ プリンティ(Roero Printi)です。ロエーロのエリアのネッビオーロは軽妙で滑らかなタンニンが特徴だと思っていましたが。決して硬いタンニンではなく、これが、威風堂々としたタンニンには驚かされました。バローロと比べても質感の違いはあります。しかし、ロエーロで造られるネッビオーロが、これくらい構造が大きいと、ワインの案内の仕方を変えなければいけないと考えています。このことが、間違った方向に向かっている訳ではないので、心配はしていません。それにしても、前々回抜栓したマルネ ブルーネの立ち位置の違いを、どのようにしようかと考えあぐねています。
ラズベリーやイチゴの特徴的な香りはバローロには見つけ難いと思います。ふっくらした酸には笑みを浮かべたくなるような愛らしさがあります。ゆったりとした弾力のある果実味に、張りのあるしっかしたボデイ。調和の良い味わいに、ミネラリーなアフターテイストが心地よく感じられます。余韻が「ジーン」と内側に向かってフェードアウトしているように感じられました。
飲んでいて楽しくなるようなワインでした。10年を過ぎた1997年の熟成感がどのようになっているか、とても気になります。しかし、在庫が少ないので飲んでしまうのが、どうかと思っています。


レ マルケジーネ、フランチャコルタ ブリュット

2014-06-04 09:56:53 | ブログ

このワインは、フェルゲッティーナのフランチャコルタから変更したスプマンテです。ベッラヴィスタやカデル ボスコに比べると複雑さに欠けているけれど、澄んだミネラル感があります。先回のサテンの印象が強く残っていたので、なおさら、物足りなさを感じたのは否めません。改めて思い起こせば、10年のエイジングはそれなりに意味のあることに気づかせてくれます。なお、コメントはマルケジーネ用に変更もしました。Franciacorta_brut