F.C.O. メルロー “ヴィーニェ チンクアンターニ”
(Friuli Colli Orientali Merlot Vigne Cinqu’Antani)
アリアニコ デル ヴルトゥレ “レ マンフレディ”
(Aglianico del Vulture Re Manfredi)
ネッビオーロ ダルバ “マルネ ブルーネ”(Nebbiolo d’Alba Marne Brune)
ヴィンテージ違いの3種類のイタリアワインをリストに追加しました。メルローは先日2007年の試飲レポートを書いた時に購入を決めていたワインです。フリウリのワインは秋の天候に左右されることが多く、苦しいワイン造りを強要される地域でもあります。この地域のメルローは18世紀の終わりにナポレオンにより陥落後、オーストリアの配下にあった時期に導入されたそうです。イタリアにとって北の地域でも、オーストリアにしてみれば南部、赤ワインを造りたくなるのは解るような気がします。2007年を試飲をして感じたことは、今抜栓してもいいし、コンディショニングをするならば、3~5年で全体が整うのではないかと考えています。
レ マンフレディは劇的に変化をするという訳ではありませんが。何かモヤットした感じが2年すれば取れます。マルネ ブルーネも同じで切れが良くなり、先行きが楽しみなワインです。
今回抜栓したイタリアワインはロマーニャ サンジョヴェーゼ Sup. Ris. “イル マスティーノ”(Romagna Sangiovese Superiore Riserva il Mastino)2009です。瓶に書かれている表記と違っていますが。原産地呼称が変更になり、この表記が新しい呼称になります。
このワインはセラーに納めた時から、不安を抱えていました。コルク栓の本来の匂いが強いと感じていたのですが。どうやら、カビ臭い。飲めないほどひどくはないのですが。桑の実やココアの芳ばしい香りがブッショネに意地悪く邪魔され、ふっくらした酸はいらいらする臭いにブツブツにされ、少しは滑らかになっているタンニンの渋みは不快に変えられています。我慢をすれば飲めるので、半年くらい先に抜栓して、このままの状態ならば、ひとまずクレームを付けて飲み干すことにします。
昨日に引き続き北海道フードマイスター上級のセミナーを受けに行きます。講義の内容は、蛍光ペンで教則本をなぞるだけ、注釈をほとんど書いていない。ということは丸暗記なのか、素直な答えを期待しているのかが解らない。対策を練ることが出来ないセミナーに嫌な予感。それにしても、毎回一人か二人の合格者しか出ないのは、問題の読解力を問われた試験なのかもしれません。
A. A. モスカート ローザ “シュヴァイツア”(Alto Adige Moscato Rosa Schweizer)2011をワインリストに追加しました。インポーターから送られてくる新着のニュースの中に、心くすぐられる一言を書き添えられていると、ついつい絆されて2本だけ買ってしまいました。
デザートワインは滅多に抜栓する機会はありませんが。レストランにとっては無くてはならないアイテムだと思っています。甘口なので現代的な趣向からは逆行しているようにも思えますが。巷に横行する、旨味の無い、顎が外れるのではないかと思う濃いだけの味付けの料理を考えると、キレのある飲み物が欲しくなると思いますが。素材を生かし、ディテールの先まで綺麗に作られた料理の締めくりは、ベタ甘い中に可愛い酸と華麗な果実味の抱擁力のある、Vino Dolce。
もしも、私が最後の一本といって、セラーから甘いワインを選択した時は、とても幸せな一日を過ごした時です。楽しい時間を2倍にも4倍にも感じさせ、充実感を固定してくれます。
ラ ロッカは分納された1本です。先の1本はすでに行き先が決まっているので、在庫はこの2本です。このソアーヴェは5年後に、ペトロール系の方に行くのか、ハニー系に行くのか、今から楽しみにしています。