ゴールデン ウイークの期間中に、増毛にシードルを買いに行きました。場所は暑寒別岳登山口の手前にある、増毛フルーツワイナリーです。ここは、ネットである食べ物を探している最中に増毛の観光案内から見つけました。増毛町産のリンゴだけで造っているそうです。製造に際しては香料や着色料、補糖もせずに、タンク内発酵の炭酸だけでガスの添加もしていなそうです。
原料は今のところは町内のリンゴをセレクトしているそうですが。ワイナリーの隣には自社畑を造成しています。珍しいのは、今は流通していないリンゴをチョイスしているところにあります。増毛には今も昔のリンゴの木が残っているそうです、どうもそういった地域事情を大切にしながらのシードル造りを目指しているようです。この古い時代の苗は収穫までに長い時間がかかります。現在市場に出回るリンゴはほとんどが矮性台と言って木が大きく育てなくても収穫ができるタイプになっています。それは、木を低くして風の影響を低くする、収穫の利便性、新しい品種への早期の交代を考えているからです。
低アルコール飲料のワインもいいのだが、北海道という地理的条件を考えるとシードルも選択の一部であると思っています。今のところはニッカのシードル(製造は私が生まれた弘前)をメニューに入れています。私はイタリアワインと、同じくらいの比重で北海道の気候風土で造られていることを大事にしたワインをリストに載せたいと思う気持ちと、同じことをシードルについても考えています。そのため、今回ドライブがてら見に行きました。なにより、現場を見て肌で感じることが一番であると思っているからです。
シードルはとてもナチュラルな味わいをしています。ひとひねりしていない部分を複雑さに掛けていると表現するか。クリアーで無垢な味わいであると表現するのは、それぞれであるとも思います。何より、湧水のようにゆるりゆるりと湧き上がるような印象の味わいと林檎そのものもの風味があり。これからどう変わってゆくのか楽しみでもあります。