春. 夏. 秋. 冬. 河童の散歩

八王子の与太郎河童、
つまづき、すべって転んで、たちあがり・・。
明日も、滑って、転んで・・。

「チェリオ」!・・火野葦平!・・・『花と竜』・・

2016-08-06 23:46:43 | 医師、中村さん

焼け跡をもたらした、戦争の終戦日が近くなり、
戦争を知らないからこそなのか私は、この時期に来ると、
幼いころへ“タイム・スリップ”してしまう。

この写真は、1925年当時国電大森駅の
「親不孝通り」ガード下のゴミ捨て場の風景ですが、
現代では、想像できない光景であって、何とも近寄りがたく、
看板「バー・チェリオ」の看板も、一気に横文字、何となく、いかがわしい
写真の育ちのいい女性に見えるのは掘っ建て小屋チェリオの「マダム」。
旦那さんは、絵描きで、仲のいい友達は、
反骨の文士、「火野葦平」や写真家「林忠彦」

火野葦平は林忠彦氏とこの「チェリオ」に毎晩のように通い、
「カストリ」を飲み、梯子をする。。
1927年「読売新聞」に約1年、掲載された「花と竜」
この時すでに、「花と竜」の大河小説の、構想を練っていたのかもしれない。


やくざの世界を描いた火野葦平の作品『花と竜』、
モデルは火野葦平の父、「玉井金五郎」氏。
刺青を入れた父、金五郎は、
戦後に全てを失った日本において、裏切りや屈辱の境遇にあっても
人としての品位を守ろうとする、玉井自身の理想を「花」とし
「竜」の刺青を入れた理由が
男としての虚栄心と詰まらない意地が、
人生に拭えない影を落とすという自戒の徴である。

映画化され、藤田進氏、中村錦之介氏、高倉健氏、石原裕次郎氏、が、
「火野葦平」の父、「玉井金五郎」氏を演じて、
唄では村田英雄氏の「花と竜」があって
昭和の時代を彷彿とさせるものでした。

テレビでも放映されていると知ったのは最近で、
辰巳柳太郎氏、島田正吾氏共演、渡哲也氏、高島政宏氏。
テレビには疎かった私の失点。

『火野葦平』
1960年安保発令の、5日後自宅書斎で、

「・・・すみません。おゆるしください、さようなら」
53歳、反骨の小説家が・・さようなら・・・!
芥川龍之介を敬愛していた53歳の反骨の小説家が・・さようなら・・・!
13回忌で明かされた、事実!

「チェリオ」のマダムと絵描きの夫婦は

その後、
九州に帰り、紙人形を作って大成功した。
{林忠彦氏後日談}

焼け跡で生きた人の言葉には、どこか「花」があるけれど、
今は、何が、「花」なのだろうか!


花と竜を気取って、見物に出かけてみようか・・・!


コメント (3)    この記事についてブログを書く
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3 コメント

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皆が生き生きとしていた時代の名残り (雨あがりのペイブメント)
2016-08-07 11:26:41
「花と竜」いいですねぇー。
日野葦平 古き良き時代。富める者も、貧しき者もみんなが生き生きとしていた時代ですね。
 映画では何度か見ていますが、肝心の原作を読んでいないので、ぜひ読んでみたいと思います。
 「八王子まつり」につなげるなんて、オチがさすがですね。
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Unknown (toyo0181)
2016-08-07 22:20:41
雨あがりのペイブメント さま

遅くなりました。
花と竜の気分で、祭りの見学でした。
今帰りました。
私に侠客は無理のようです。
へへへぇ~
ごめんなさい!
花と竜 人の生き方、教えられますね。
返信する
かっこいい! (雨あがりのペイブメント)
2016-08-07 23:55:18
かっこいいぞ!  
健さんと池部良の道行シーン(シリーズ・昭和残侠伝)。
この映画の大ファンなのです。
つい、饒舌になってしまいました。
お詫びします。
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