富山マネジメント・アカデミー

富山新聞文化センターで開講、教科書、参考書、講師陣の紹介、講座内容の紹介をいたします。

チョムスキーの「統辞構造論」

2017年07月22日 | Weblog

いよいよ入院の準備を始める。まず、ご近所の「ながた裕子眼科」で、両眼の白内障の手術を完了。死んだ母が、介護施設では、最晩年まで文庫本を読んでいた。70歳くらいで、神戸市立中央病院で白内障の手術をしていた。これは、親孝行をしたと思う。彼女の読書傾向は、変に社会正義を下地にするエッセイが好きだったようだ。彼女の血を引いているのか、消費性の高い読書、それは僕も好まない。

昔からうらやましくても、手が出なかった書物の世界がある。大学院でご指導いただいた山田信夫教授から、人間文化の基本は言語学に隠されていると修士論文審査で、語学を生涯学習するように勧められた。それでも、コトバには無神経な生活が75歳まで続いた。内省する。

いま10年ほど、読書は「論語」の関係に絞ってきた。どうやら、孔子の本丸の城門をこじあける段階にきた。どこにカギをみつけたのか?それは、チョムスキーの「統辞構造論」である。孔子の哲学は読み解けた。知行学説である。「統辞構造論」とは?

最後は、孔子のより孔子学派の「統辞構造」を読み解く課題が、大きな壁として目のまえに突然あらわれた。でも、時間を自己本位には使わない。昨日、県会議員の中川忠昭さんのご紹介とご案内で、広貫堂の塩井保彦社長にお眼にかかった。薬業企業のトップとして、完璧な「薬業という天職に仕える統辞構造」を駆使しておられた。記憶力も尋常のひとではない。今の物流のボリュームを体感しなさい、という教えだった。語句の文法を超えた「統辞構造」、それがビジネスの本源であると気が付いた。読書のまえに、現実を体感し、頭脳がコトバの作用を使い、ロジックを構成していく。その心態の論理化のプロセスは、英語を分析したチョムスキーだけのものではない。


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富山人が失った売薬さんの精神

2017年07月21日 | Weblog

売薬さんは、大正時代、富山の最先端の社会主義思想を持ち帰ってきた。これは、富山型の破綻を導く社会主義の信仰である。ところが、江戸時代は、全国に目配りしていたから、売薬さんたちが後継を育成する富山藩内の男子の知識水準は、城下町比較では全国第一位であった。そして、北海道から沖縄、さらには台湾へ、明治維新以後は、上海、武漢、天津へ、見事な国際情報を庶民レベルで取り込んでいた。

それが一転して、戦後、富山人が内向きになったのか?原因は、農地解放である。小作人が自作地を拡大し、その後、兼業農家として、製造業に雇用された。そのため、転勤は、絶対NG、平社員のまま定年を希望する労働人口が多数になった。

「下が楽」という言葉がある。昔、富山大学の勤務者で、年収レベルで最も豊かなのは、用務員さんだった。田地・田畑・貸家など不動産の収入があり、神通川のマスの漁業権をもっておられた。彼は、教職員組合の運動の熱心なサポーターであった。

YKKに子孫を就職させると、何十年も海外に行かされ、親の死に目にも会えない不幸者、となる。こうして、富山人の閉鎖性は、1945年以後に加速してできた社会心態である。そこへ、1960年代がら終身雇用制が広がり、職工と社員の差別がなくなり、もともとの小作人の兼業農家の極楽天国が生まれた。それが、「下は楽」という極楽坂が生まれた背景でもある。

富山マネジメント・アカデミーは、この社会心態をどう克服するか、考えるべき課題だと思う。富山大学の教育水準、入試水準でも、合格がご無理な高校生が多すぎる。

 


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不二越の油圧系ロボットの近未来

2017年07月21日 | Weblog

不二越は、生産の基軸が定まらない揺れの大きな機械メーカーであった。ここへきて、積年の内部蓄積を重ねてきた技術がうまく集積・統合され、日本の製造業の国内回帰と、世界最先端を支える一翼に成長したといえる。

不二越のロボットは、パワーロボットである。油圧という主に重機に用いられているパワー装置である。もともとベアリングと、切削工具には強い製品を持っている。弱かったところは、電子回路と、電子センサーのマッチングである。これは、設計の側で、他社の製品を採用したり、外注すれば解決する。もし、本当に動くガンダムを生産するならば、手足、関節の部分は、不二越の油圧系のロボット技術が必要である。

不二越の場合、すでにパワーロボットをパワーロボットが生産しいているから、古いイメージの労働者は、すでに退役を前提とした生産技術の世紀に移行している。そこでは、21世紀から22世紀に突入している。

たかだか、超難関大学の法学部、経済学部の卒業生で、上級公務員では理解を超えた次元へと、不二越という企業体の技術は脱皮している。ロボットによるロボットを生産する革命に比べ、行政の政策設計回路の思想は、19世紀である。本社の法的所在地で税収が動く制度が古く、また、金額ベースで生産高を評価する県民総生産の理論も実は風化している。

税制の基礎から、また、投票権の基礎から、社会科学の理論設計は、大きな曲がり角に来ている。危機にあるのは、富山県庁であり、富山労働局さんである。不二越に危機はない。BtoBの営業の大市場である首都圏での健闘を期待したい。

NACHIのマークは、僕が親しんだ阪急電車の車台にあった。富山大学に赴任が決まったとき、あの車軸のベアリングの不二越の本場に行くのだと心が躍った。正直、不二越は今や、ガンダムのようなロボット企業に成長した。

 


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富山労働局の杞憂

2017年07月21日 | Weblog

不二越の本間会長の発言から、富山人の不二越の採用が不公平になるのではないか、という心配が流れている。富山労働局さん、雇用には熱心だが、そもそもマネジメント学の感性は弱い。

仮に不二越から求人があっても、18歳の高卒の方を送り込まないほうがよい。不二越の強みである油圧系のパワーロボットは、すでに省力化の生産システムに移行している。要るのは、顧客ニーズに合わせた設計の人たちである。だから、工業高専よりも上の学力が求められる。後は、設計に合わせ、生産ラインの仕立て替えに長けた技能者である。もはや、労働局かお世話できる一般雑役工が介入する余地はない、

不二越の本間会長が、あえて富山人にケンカを売ったのには、したたかな計算がある。富山労働局さんが押さえている人材の水準の雑役工は、もはや不要である。そういうレベルで対応してくる「富山人」は要らない。

知能の戦争の時代、本間会長はグズではない。ロボットをロボットが生産するから、電子回路が理解できる人材を全国から集めればよい。油圧系のロボットは、ライン生産から、土木工事まで、ガンダムのような世界への入り口にある。物流の装置から、鍛造の鉄工など、省力化を徹底的に進めていくことになる。物流のコンテナだって、自走する動力と頭脳がつけられる時代である。雑役工がへるだけ、電子回路に置き替えられる。ヒトの労働そのものが、極度に人口頭脳化し、高度化する。労働の社会経済・法学のロジックは、生産の世界では、「めんどくさい人たち」のお世話係に過ぎない。この面では、中国共産党がすでに何歩も先を歩んでいる。彼らは、資本家と労働者という対立構造ではなく、ナレッジワーカーの政党である中共が、社会全体を管理誘導する仕組みへと移行している。

 


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富山の優良企業、朝日印刷の業態

2017年07月20日 | Weblog

TMAが富山大学経済学部に対し、「経営学の現場」というテーマの寄付講義は、単発のイベントではない。15回の講義時間を要する正式の授業である。昨日、7/19は、第14回目、朝日印刷の社長、濱 尚氏が講師を勤められた。基本、富山人による富山の企業といえるのが朝日印刷である。

歴史的には、江戸時代の木版の印刷に代わり、洋式の活版印刷を県内に普及された先駆的な企業、145年の歴史がある。その社史は、富山人の必読書である。朝日印刷さんの特色は、医薬品のパッケージ製作と薬品の説明文の印刷である。薬事のかんする国の法律に適合する印刷品質の管理は、細心の注意、品質管理が求められる。それを富山に限らず、全国の製薬の拠点の対して展開されている。

製作の拠点は、婦中町にある。本社は富山の中心、一番町一番一号、大和デパートの西隣。日本経済は、1990年より20年間、「失われた20年」といわれる停滞を経験した。朝日印刷は、不況でも需要が下がらない製薬業界のトレンドとともに歩んできたので、業績は右肩上がりの成長が続いている。

ただ、BtoBなので、一般消費者は、朝日印刷の製品を手にしていても、印刷企業の製造物の生産者としての社名が表記されない。そのため、一般には知られにくい企業名である。今後、高齢人口が増えるので、国内需要はまだ続く。問題は、その先をいかに見据えるかである。また、基本、受注生産であるから、自社製品を消費者に送り届けるメーカーとしての企業体力は、これから更に磨いていかねばならない。

S字型の成長曲線は、15年後くらいには、急速な下降をたどる。それで、化粧品など非医薬のパッケージ、プラケースへの印刷などに手を広げ、この分野でも全国2位の市場占有率を達成している。いわゆる「包む」文化の総合性を目標に、15年後には、新たな伸びしろのための種まきに務められている。それが、人材獲得、人材養成・・・産学協同に可能性がもとめられる理由でもある。

ここまで書いてきて、今しがた富山湾を震源とする震度1の地震がおきた。講義で、富山には地震はない、というのは神話である。だから、京都にバックアップするための生産拠点を稼働させた、という濱社長の備えは、杞憂ではないことが証明された。

 


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富山人は、不二越への就職は止めた方が最適選択

2017年07月19日 | Weblog

不二越さん、本間会長の発言は、ともかく、富山人のほとんどは、すでに不二越への就職は避けています。我が家の孫も、理工系の大学院修士を修了してるが、不二越は就職の対象先ではない。

また、中村が主宰する富山大学経済学部・工学部の寄付講義は、以下の企業さんにおねがいしている。北陸電力、インテック、YKK、三協立山、朝日建設、アリタ、富山第一銀行、高岡信用金庫、朝日印刷、アルスホーム、トンボ飲料、竹中銅器、TSS、北陸コカ・コーラ、スギノマシーン、北陸電気工業、ゼオンメディカル。

一度も、不二越の総務部を訪ねる気持ちはない。僕は富山人ではない、富山生まれでもない。大学で寄付講座をお願いする以上は、学生さんが就職して、50年は経営が持続出来る「伸び筋の技術」を擁している企業、経営者が特に優れている企業さんにお願いしている。まだ、追加をお願いするつもりだが、不二越は選択肢にはない。だから、本間会長の発言は、自他ともに不二越の三流性を証言したので、これまでのTMAの判断が正しいことを意味している。種明かしはしないが、不二越のOBは、高い評価点は出せない。私立不二越工業高校にも訪問している。

だから、富山人は不二越は避けた方が良い。機械系では、技術ランクを下げすぎている。


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三協立山㈱が、富山大のTOEFL講座を支援

2017年07月19日 | Weblog

TMA講師代表:新聞では公表しない善挙を情報公開する。富山大では、TOEFLの勉強をするひとが、教職員・院生・学生で20人にも満たない。学内では、「あの英語、英語といううるさい奴」という三流大学の出身の教授たちに、予算配分が遮られ、この20人あまりの向学心にある方には、なんら支援がない。三協立山㈱の役員さんは、この惨状をみて教育支援の要請を受け、寄付をされた。大きく報道すると、越中強盗、タカリの社会構造に支配されるので、不勉強なかたには伝わらないSNSでのみお知らせする。

TMAでは、今後、TOEFLとTOEICの指導者育成、国際物流講座の開催へと進みたい。その前に、僕の肺癌の手術がある。うまく行けば、秋から本格始動し、NPO法人として、専門性のたかい社会人大学院(生涯学習型)を研究し、富山の高度人材育成に寄与したいと考えている。富山の企業には、優秀な人材が隠れている。土日、有給休暇を使い、文字通りの富山マネジメント・アカデミーに成長したいと考えている。基本、英語対応である。中国語も無視しない。教授は、地元の大学院との兼任を考えている。

立地は、高岡地区が理想である。あるいは、黒部地区も考えられる。要は、新幹線の駅に近いこと。富山には、富山大学がある。どうしても、富山の翼である黒部、高岡にも知的拠点をおかないと、富山人は知的に成長しない。


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中国共産党は、国際経済社会の1年生

2017年07月19日 | Weblog

TMA講師代表:古いデータで中国を論じては、的がはずれる。ごく最近、中国は民法総則を完成させた。経済の統計にはウソがあったが、現在は、エラーチェックの仕組みが発達し、多元・多変量解析から、異常な値はすぐ見つかる。中国が、IMFの主要な加盟国となり、人民元がIMFの通貨バスケットに組み込まれたことで、統計のエラー(故意の操作)が発見できるようになった。

民法総則が完成したことで、国際的なビジネス法における紛争処理の問題において、一歩、「人類的な公正」に近づくことができる。ルールなき社会から、国際ルールに従える中国への変身には、もう1世紀を必要とする。この点で、アジアにおける欧米法の体系になじむ先駆者である日本の法学会の先導効果は極めて重要だ。中国法制史は、中国社会の進化を測定するには有用な学問だが、大事な民法・商法の分析が弱い。


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越中の江戸屋敷を再建することだ。

2017年07月18日 | Weblog

TMA講師代表:常に申し上げたいのは、袋小路の議論をしないことだ。不二越の本社が東京に移転するなら、越中の江戸屋敷を復元することだ。首都と地方という二分法の思考は、自らを沈めてしまう。大阪のパナソニックが、BtoBのビジネスのために、東京に本社を移すことになった。大阪生まれは採用しない、という毒舌は避けたが、本音は同じ。大阪大学、神戸大学の凋落は激しい。首都圏との落差は、年々に拡大し、北大、九大、広大、名古屋大、・・・凋落の一途である。

全てのナレジワークが首都圏に統合されてきたからである。従って、東京本社制度を採用し、富山にあるのは、サービスワーカーの事業所という時代に変化した。富山市も、副市長が東京常駐という形に早く対応する必要がある。高岡市などは、周辺地区にかかわる前に、東京に市長室を設けるなど、北陸で首都圏に最も近い利便性を活かすことである。

パナソニックが東京本社になるなら、新幹線の福井より西への延伸には、関心を棄てるべきである。江戸時代、越中の江戸屋敷は、加賀藩と富山藩の藩邸にあった。つまり、今の東京大学本郷の敷地内にあった。鉄道開通以後は、富山の企業人は、上野駅を基準に定宿をもっていた。

全富山の会館を首都圏にもつために、あらゆる努力を傾け、富山の江戸屋敷を再建することだ。もう、西を見ない。知恵と富と権力は、全て江戸に集中している。となると、埼玉の大宮あたりでも、いわば東京ということになる。異郷での飛び込み営業に耐えられないから、越中に縮むなら、リーダの未来はない。越中人脈だけを追わないで、異郷のひとに郷土を売り込むことだ。

主義のために、トレンドを見失うと、百年の禍根を残すことになる。では、何のための江戸屋敷か。それは、BtoBだけでなく、人口の富山への還流を呼び込む営業拠点である。新幹線を西へ延伸する努力は、金沢に任せる。石川県に大きく遅れている首都圏へのナレジワークの集中が急務である。土着の横着を決め込んではならない。

 

 

 

 


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個人業績の情報公開

2017年07月18日 | Weblog

TMA講師代表:個人業績のうち、京都大学人文科学研究所の共同研究班での公開論文のリストを示しておきたい。 

(1)1920年代と孫文にみるアメリカとの共生志向

   狭間直樹編『一九二〇年代の中国ーー京都大学人文科学研究所共同研究報告ーー」汲古書院、1995年。

   孫文が連ソ容共にふみきるまえに、アメリカ経済との共生志向があったと論証

(2)梁啓超と<近代の超克論>

   狭間直樹編『共同研究・梁啓超ーー西洋近代思想と明治日本』みすず書房、1999年。

   梁啓超の文化多元・文化相対史観は、日本の西田哲学に対する根源的な疑問符、中国の文化人が、日本に抵抗した理由を西田哲学との距離で明示した作業。

(3)論壇にみる中国近代の国画ーー徐悲鴻と余紹宋ーー

   石川禎浩編『中国社会主義文化の研究』京都大学人文科学研究所付属現代中国研究センター研究報告、2010年。

  歴史研究者として、中国の近代の国画が西洋近代を超克し、日本の竹内栖鳳と同行できる絵画哲学であったことを論証。近代国画と日本の近代の水墨画が、日中共同の文化の懸け橋となることを実証。

要は、近代を欧米に求めないで、自己文化の磨きに優位性がある。けれども、その大前提として、欧米文化の完全理解が達成されれいなければ偏狭な民族主義に陥る。だから、まず、海外留学して、中国、日本の文化の共振性に気がつくことが大事だと思う。英語で、中国、)日本を考える視座から、人類普遍の人文科学となる。

 


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受験指導の難しい難関大学院大学

2017年07月18日 | Weblog

TMA講師代表・高校再編の県内での議論は、本音の戦略が欠けている。

まず、ターゲットをトップ3か、トップ5に絞り込む。

まず、東京大学と京都大学の校風はまるで違う、秀才の育成は東京大学、天才の育成が京都大学。だから、その進学校は、中部高校は東京大学の進学1本に絞り込む。定員は、100名。それ以外の志望としては、第3位の東北大学のみ。

京都大学は本当にアカデミズム、あらゆることを自分で調べ、定説を覆える根源探求型の教育が必要である。特に人文科学は、京都大学は国際第一クラスなので、最新の人文科学による教育をする。英語と国語とを並行指導するのではなく、言語科学として統合する。化学と生物を生命科学として統合する。基本、授業は英語でおこなわれるので、その準備をするめる。この2校は、トュプ10は、スタンフォード大学、ハーバード大学の進学を目指す。これは、高岡高校も定員100名として超エリート教育を行う。滑り止めが、大阪大学。

富山高校は、一橋大学への道、ハーバードビジネススクールへの道。定員100名。

富山では、東京大学、京都大学、東北大学、一橋大学、大阪大学の5校への進学に特化した教育を行う。少子化で維持の困難な高校を地域エゴのために残すには、トップ3高校の定員を削減し、町から農村部の高校へ逆流させることだ。少子化の地区から、トップ3校へ進学する目減りを逆に都市部から還流させることだ。

もう21世紀の後半、日本民族が世界のリーディング・カントリーとして生き残れるのは、トップ5校だけである。そのことと、高校再編の愚論とが重ならないところに、富山の悲劇が潜んでいる。僕の生涯で、唯一、誇れるのは京都大学人文科学研究所の共同研究班において、3編の論文が活字化されていることだ。ともかく、学問の最先端は面白すぎる。

 

 


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「昭和憲法」か、「平成憲法」か、国民に領土保全の権利と義務を課す

2017年07月18日 | Weblog

TMA講師代表・メディア戦略に勝ち、メディア戦略に負け、安倍政権は賞味期限は完全に切れた。消費期限は切れていが、商品の劣化は隠しきれない。通常の内閣改造では、この危機は乗り越えられない。支持率を向上させるヒット路線は、小泉構造改革の延長線の色彩を濃くするか、それとも、さらに思い切った対外緊張を劇化させ、日本国の危機を演出するか。それとも、憲法改正を正面課題として、政治決戦に持ち込むか。この3つの選択肢には、いずれもリスク要因が伴う。解散総選挙のタイミングは、今年の1月にあった。

今や、解散総選挙をすると、改憲の発議権は失われ、戦後政治の歪みは取れない。のこされた選択肢は、極めて限られている。東京都政で、自公が離反したために、今後、小選挙区での協調が同じようにうまくいかない。ここは、思い切って連立を解消し、自民、維新、小池新党の「改憲連立内閣」というカードが、ドラマとしては一番に面白い。これに公明党が乗らないなら分かれる。乗るならば、大連合する。

「昭和憲法」か、「平成憲法」か、国民に領土保全の権利と義務を課す、この1点である。これで、選挙区の面積を人口比で割った領土保全の係数に積算の根拠が生じる。辺境へき地には、手厚い代議権が生じ、国費による領土・領海の保全の公共事業、さらには山林の保全など、山間僻地への国家資本の投下が可能となる。

自衛隊には、山林・離島の国土保全の工兵部隊を創出する。土木建設を軍事費の調達にやくだてる中国人民解放軍に学ぶことである。おそらく、短期間に思い切った国策に打ってでる勇気がないだろう。だから、安倍総理の最後の内閣改造となり、その次も、その次もダメ、と自壊を呼び込むことになる。もし、改憲を主題とするなら、国論は完全に二分され、無党派というあいまいな固まりの意思が「昭和への回帰」か、「平成から新年号の時代か」という分岐が可能となる。

 


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富山県の高校野球が弱い理由が見つかった。

2017年07月17日 | Weblog

まず、勝利よりも、チームワークが優先されている。チームワークは、勝利のための部分最適なのに、それが全体最適に置き換えられている。それは、教育的な配慮である。学生スポーツとしては、教育配慮を最優先することは妥当である。けれども、それでは人生の目標の指導としては、負けに飼いならされることになる。勝利者の栄光は、スポーツの全体最適を評価する唯一の目標である。

サッカーでは、富山第一高校が全国優勝を手にしたことがある。原因は、指導者の力量ではあるが、使用する試合ボールが、基本、幼児から同じボールである。4歳から始めると、16歳では、12年の競技経験がある。さらに、プロ球団の育成チームのリーグへ、普通高校のチームが参加できることである。野球は、長くプロとアマの交流が厳しく制限されてきた。教育優先の思想の名残が、富山人の心性にとりついている。これは、指導者の年功序列の権威主義が保守できるからだ。他府県から優秀なコーチを招いても、教師たちからなる富山県高校野球連盟の役員たちの役員投票権という株式相互持合いの構造は変化しない。

次に弱い理由は、小学4年から硬球を使用するリトル・リーグが存在しないことだ。すべて、先に軟式の野球に体をなじませているので、高校1年生で初めて硬式の球を扱う。すでに、硬式球で6年の体験差がついている。富山の高校3年の夏、硬式球の経験は、わずか2年と3か月である。この経験値は、小学生並みである。硬式球への恐怖心が、投げる、打つ、補球する、全ての動作に不馴れ感が目立つ。軟式と硬式では、走塁も違う。球に当たれば、死ぬ、という恐怖を克服できていない。捕球も体から取りにいかない。バッティングも、体の軸心がぐらぐら、金属バットに回され、バットの振りに波動がある。これは、硬式に求められる体感と体幹が、まるで出来ていない。死と隣り合わせの恐怖心を克服するには時間がかかる。脳がなれる時間がいる。結局、学力も、競技も、不完全燃焼におわる。

学問もチームワークを要するが、僕の場合、コミンテルン史観、毛沢東史観との「死闘」を個人として戦い抜いた。真理は、しばしが常識や、多数派の思い込みの逆のところにある。死と隣り合わせ、そこまで人生の勝敗の場を絞り込んでいないと、不戦敗を予定調和する心性になじむ。それでは、自他ともに認められる達成は得られない。貿易に使用される通貨の形態変化、交換比の変動から、16世紀から現代までの世界経済史は説明できるし、今後も、その視点から歴史の先読みができる。さらに、顧客への商品・サービスの専業性と先駆性という市場行動がステージの変化をもたらす。コミンテルン史観、毛沢東史観では、予言は、武力でしか証明できない。敵対勢力である彼らが、武装する集団であるから、僕は命がけの学問をしてきた。勝つためには、血の叫びがいる。仲良く、ぬるま湯につかる精神こそ、敗者の哲学である。

 

 


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人口数の縮小と、人口品質の高度化:日本の成長戦略

2017年07月17日 | Weblog

外国から多くの観光客が日本にくるから、受け入れる日本の人口数の減少は悲観材料となるだろうか?中国人の日本観光は、中国系の業者がする。在日の中国人が主体となる観光産業が発達する。同じことが、世界各地からの観光客を呼び込むシステムとなる。その場合、日本人は、多くの人口数を投じた観光産業人材を必要としない。日本の公共交通は、時刻が正確なので、外国人が限られた滞在時間を有効に使える。だから、経験者が経験者を呼び込む。リピーターは、自然に増加している。だから、日本列島の消費人口は外客をいれると極端に減少しない。原発の廃炉するべきは、出来るだけ早く除去し、安全を売らなくてはならない。

人口品質の問題は、教育の達成を全て資格化し、指導者講習の受講生の達成度を高めることに尽きる。「ナレッジワーカー」比率を高めることである。8000万人口の時代には、平成以後の生まれが主体となる。昭和前期組が消滅し、昭和後期組が高齢者の主体となる。SNSを全員が使いこなせる人口品質を身に着けている。「ナレッジワーカー」は、医療、福祉の分野でも、弱者にたいする優しさを生み出す原動力となれる。

日本人は、チーム力が強い。職能チームが収益性よりも、ミッション達成に満足度をおく職能倫理をもっている。それと、ソニーに代表されるように、ミニ化、軽量化と高性能化との両立が、日本の技術文明の基本である。

地方再生とか、地方創成という戦中・戦後の異常な農村部への人口還流の時代を夢みる必要はない。一県一県立高等学校、一県一国立大学に「縮小」させ、全寮制といっても、研究開発ラボのようなホテル型の「ナレッジワーカー育成」の新システムを考えることができる。

人口「縮小」は、危機ではない。頭脳の縮小が危機である。全ての日本人の若者たちを均質にではなく、「個性あるナレッジワーカ」に育てるには、逆に20歳までは、均質な日本語教育、数学統計学、図形学、情報処理などの土台の標準化が必要である。だから、紙の教科書は、有償にする。反対に、タブレット端末は国有として、貸与する。すべての小学生から大学院生まで、タブレット端末は、国から貸与される。これは成長戦略である。当然、不適切なアプリは許可しない。


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習近平「核心」化とチャイナ7の役割分担

2017年07月17日 | Weblog

最新の公開資料により、習近平を核心とするチャイナ7の役割分担を分析する。結論は、確かに1強体制であるが、巧みな分業と責任分与がある。

富山大学の経済学部の馬駿教授と半年前に、先生の研究室で雑談したことがある。馬教授は、中国経済の前途、特に金融問題からの大破綻の危険を指摘された。僕は逆に、中国共産党の組織瓦解がないかぎり、金融問題はいくらでも「問題の先送り、無かったことにできる」という政治権力の効果を引き合いに危機接近論を否定した。なぜ、中村が中国経済を長期上昇とみるか?

僕は中国農村社会の研究を一つの専門としている。中国農村は、中国文明の発展とともに、伝統的な「城市」文明からの外延的なはみだしと実証分析している。論文は、日本では非公開。日清戦争の100周年の国際シンポで葉発表、人民出版社から印刷・発行。当時、討論会の場では、中国の農村は、明清時代に新たに成立したもので、中国は、「近代化」の時代に「農村化」した、と論じた。ある極めて賢い中国の教授は、「非常に高度な研究課題だ」と論評、その後、僕が上海の「華東師範大学歴史系客座教授」の推薦状に対し、中国歴史学会からの承認・同意書を政府でだしてもらった。

だから、現在、中国では、この300年間に新生した辺境の貧困農村を農村部の中核都市に吸収し、都市民と農民との戸籍上の大差別を大解消する制度改革が急がれていることを伸び筋だと評価している。これを行政担当しているのが、政治局常務委員の第7位の張高麗国務院副総理である。毛沢東の社会主義は、農民の犠牲と農民への差別により成立した。習近平は、これを180度反転し、伝統的な都市文明の国家として、中国の歴史発展の正方向への転換に成功しつつある。農村・農民の救貧に対し、国家の財政資金を支出し、社会主義的な扶養政策を推進している。かれは、核心として、極貧農の救済をトップの立場で指導している。「孫文」⇒(毛沢東・鄧小平)⇒「習近平」という歴史認識である。やがて、「孫文」⇒「習近平」という太文字に代わるだろう。これが、広東・福建・浙江三省の「旧国民党支配地域」のおける在地の中共党員(孫文主義を良く学びこんだうえで、中共を選んだ)の総意である。1トップが不動で強い指導性をもち、2トップ下、4MFという任務分担の隊形である。農村部の新都市に求められるのは、病院都市の機能である。経済苦と病苦とは、結合しているからだ。まだまだ、医療制度は、社会主義の初歩段階。でも、いつかアメリカには勝てるが、日本には勝てない。中国は、人口が多すぎるからだ。日本は縮小しながら高密度化する。ミニ化と高性能化の文明は、中国にはない。

 


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