TMA講師代表:個人業績のうち、京都大学人文科学研究所の共同研究班での公開論文のリストを示しておきたい。
(1)1920年代と孫文にみるアメリカとの共生志向
狭間直樹編『一九二〇年代の中国ーー京都大学人文科学研究所共同研究報告ーー」汲古書院、1995年。
孫文が連ソ容共にふみきるまえに、アメリカ経済との共生志向があったと論証
(2)梁啓超と<近代の超克論>
狭間直樹編『共同研究・梁啓超ーー西洋近代思想と明治日本』みすず書房、1999年。
梁啓超の文化多元・文化相対史観は、日本の西田哲学に対する根源的な疑問符、中国の文化人が、日本に抵抗した理由を西田哲学との距離で明示した作業。
(3)論壇にみる中国近代の国画ーー徐悲鴻と余紹宋ーー
石川禎浩編『中国社会主義文化の研究』京都大学人文科学研究所付属現代中国研究センター研究報告、2010年。
歴史研究者として、中国の近代の国画が西洋近代を超克し、日本の竹内栖鳳と同行できる絵画哲学であったことを論証。近代国画と日本の近代の水墨画が、日中共同の文化の懸け橋となることを実証。
要は、近代を欧米に求めないで、自己文化の磨きに優位性がある。けれども、その大前提として、欧米文化の完全理解が達成されれいなければ偏狭な民族主義に陥る。だから、まず、海外留学して、中国、日本の文化の共振性に気がつくことが大事だと思う。英語で、中国、)日本を考える視座から、人類普遍の人文科学となる。