富山マネジメント・アカデミー

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富山労働局の杞憂

2017年07月21日 | Weblog

不二越の本間会長の発言から、富山人の不二越の採用が不公平になるのではないか、という心配が流れている。富山労働局さん、雇用には熱心だが、そもそもマネジメント学の感性は弱い。

仮に不二越から求人があっても、18歳の高卒の方を送り込まないほうがよい。不二越の強みである油圧系のパワーロボットは、すでに省力化の生産システムに移行している。要るのは、顧客ニーズに合わせた設計の人たちである。だから、工業高専よりも上の学力が求められる。後は、設計に合わせ、生産ラインの仕立て替えに長けた技能者である。もはや、労働局かお世話できる一般雑役工が介入する余地はない、

不二越の本間会長が、あえて富山人にケンカを売ったのには、したたかな計算がある。富山労働局さんが押さえている人材の水準の雑役工は、もはや不要である。そういうレベルで対応してくる「富山人」は要らない。

知能の戦争の時代、本間会長はグズではない。ロボットをロボットが生産するから、電子回路が理解できる人材を全国から集めればよい。油圧系のロボットは、ライン生産から、土木工事まで、ガンダムのような世界への入り口にある。物流の装置から、鍛造の鉄工など、省力化を徹底的に進めていくことになる。物流のコンテナだって、自走する動力と頭脳がつけられる時代である。雑役工がへるだけ、電子回路に置き替えられる。ヒトの労働そのものが、極度に人口頭脳化し、高度化する。労働の社会経済・法学のロジックは、生産の世界では、「めんどくさい人たち」のお世話係に過ぎない。この面では、中国共産党がすでに何歩も先を歩んでいる。彼らは、資本家と労働者という対立構造ではなく、ナレッジワーカーの政党である中共が、社会全体を管理誘導する仕組みへと移行している。

 

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