榎本喜八と張本勲、二人共安打製造機と言われ、安打を放つ事にかけては最も優れた能力を発揮しました。少し二人を比較して見ます。通算本塁打数は246本対504本と、通算打数の差こそあれ、遥かに張本勲の方が上回っています。長打力も充分ありながらも率の方を優先した感のある張本勲に対して、身長、体重に於いて明らかに劣る榎本喜八は、ことパワーに関しては張本勲の比ではありませんでした。しかしタイプで大きく分ければ二人共中距離ヒッターの範疇に入るかと思います。史上稀に見る最も穴が少なく、且つある程度の長打力のある打者がこの二人かと思います。張本勲は全方位に楽々と安打を放ち、広角打法、扇打法との異名をとっていましたが、一方榎本喜八の打球方向は、殆ど右寄りであり、同じ安打製造機でありながらも、対照的なものでした。投手の投じる球種、球速、コースに柔軟に対応する張本勲に対して、常にミートを心掛け、思いっきりバットを振る榎本喜八、打撃のタイプはかなり異なっていました。従って振り遅れの当りや、ポテンヒットが張本勲には見られたのに対し、常にジャストミートの榎本喜八の安打には、綺麗な安打、所謂クリーンヒットが殆どだった様に記憶しています。
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