今回2000奪三振に拘った一つの理由としては、現在までの所、通算成績で1イニングに1個以上の奪三振、つまり奪三振率9.0以上の投手は存在していないという事です。全員が投手の通算規定投球回数の2000イニングを超えている訳です。この数字は現在の投手ローテーションだと早くて10年弱、かって酷使された投手でも最低6,7年はかかっています。結果的にある程度長く現役を続けないと達しない数字であると思います。そこで19人の2000奪三振達成者がどんな投手かに触れたく思います。三振を多く奪う事の出来る投手として先ず浮かぶのは、球が速いという事かと思います。あの大打者張本勲も、最も打ちにくいのは速い球と言っている様に、目にも止まらぬ快速球は大きな武器かと思います。当然19人の投手の殆どが速い球を持っていました。敢えて過去形にしたのは、例外の投手として挙げられるのが現役の山本昌と三浦大輔だからです。この2人の投手に関してはデビュー当時から見ていますが、その当時から速球投手と言えるレベルの速さはなかったと思います。もう一人、間違いなく例外の投手がいます。それは恐るべき球の遅さで有名な星野伸之です。しかし残りの16人の投手の球の速さは、それぞれの時代の内でもやはり優れていたと思います。