3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

2000奪三振(11)

2011-04-29 12:58:39 | Weblog
鈴木啓示の第二段階は入団7年目から9年目の低迷期と言っていい時期かと思います。年平均300イニング近くを投げていたせいでしょうか、明らかに球速に陰りが見えて来た時期です。この3年間に37勝43敗、642.2イニングで440奪三振、奪三振率6.16と数字にも如実に現れています。鈴木啓示の場合、球速は凄くあるのですが、伸びとか切れが物凄く優れているというタイプではありませんでした。更に悪い事に彼の球質は非常に軽いのですが、強気に勝負する為、この時期多くの本塁打を浴びていたものです。つまりこの時期は球速の落ち込みをカバーする術を未だ持ち得ていない為、どうやって勝負していいか解らず、その球威の衰えの為三振は奪えなく、逆に四死球は増えてしまうという彼にとっては最悪の時期でした。球速が落ちただけに彼の豪快な投球フォームが、妙にバランスに欠ける様に感じ、彼の速球投手及び一流投手としての寿命は、もう終わってしまったと物凄く寂しい想いを抱いたものでした。当時の彼を見ていると、頑張って200勝達成が可能かなという認識でした。