今回も素晴らしい遊撃手を紹介したく思います。先ずは通算2064安打、首位打者も獲得した藤田平のもの凄く打撃センスのいい柔らかい打撃は忘れられません。山下大輔の安定した守備も、印象に残るものでしたが、肩の強さ、守備範囲等、もう一つインパクトに欠ける感がありました。珍プレーで非常に有名になった宇野勝は決して守備の下手な選手ではなく、その強肩とやや粗さがあるながらも長打力に優れた打撃は非常に魅力十分でした。石毛宏典は攻守走、全て優れている稀有な選手でした。高橋慶彦は三拍子揃った素晴らしい選手でしたが、やや不可解なトレードもあり、残念ながら通算2000安打には達しませんでした。その彼らを凌ぐ遊撃手が、現在メジャーの松井稼頭央です。日本での実績は素晴らしく、メジャーに移籍するまで7年連続3割、通算打率0.309の数字は驚異としか言い様がありません。又守備面でも優れ、俊足を活かし広い守備範囲を誇り、肩の強さも歴代屈指のものでした。しかしメジャーでは遊撃手としては失格し、現在二塁手としてそれなりの評価を得てはいるものの、日本での彼の活躍を知る者としては、些かの寂しさは隠せないものです。