とりがら時事放談『コラム新喜劇』

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台北と台北

2005年04月03日 20時07分28秒 | 旅(海外・国内)
台北から成田へ向かっていたエバー航空のエアバス機が高度5000メートルで乱気流に巻き込まれた。
飛行機は着陸態勢に入っていたが、シートベルト着用のサインはこのとき未だ灯っていなかったという。
飛行機の機内ではシートベルト着用サインが消えていても、シートベルトを絞めておくのは鉄則だが、ついつい窮屈なベルトを外してし合うのも仕方がないこともない。
でも、そういう人たちははっきりいって迷惑なのだ。
地上を走る電車と異なり、空中を飛んでる飛行機は、いつ何時、がくんと来るかわからない。
だからいつも非常事態に備えてシートベルトの着用は必要だ。
今回の乱気流事故でも、シートベルトをしていなかった乗客が、天井に頭をぶつけたり、座っている人の上に落下したりして多くの人が怪我をした。

飛行機の事故やトラブルはテレビや新聞の格好のネタになる。
今回のエバー航空の乱気流事故もテレビのニュースで報道された。
「昨夜、台北から成田に向かっていた台湾のエバー航空機が乱気流に巻き込まれ重傷者を含む多数の負傷者がでました。国土交通省の...........。」
とNHKも朝のニュース番組で伝えていた。

ところで、このニュースを観ていた私はある言葉が気になった。
NHKの女性アナウンサーは「台北」のことを「タイホク」と呼んでいたんだ。
空港の出発到着の表示板にも、時刻表にも台北は「TAIPEI」と表示あるは表記されているのが一般的だ。
それを公共放送が「タイホク」と日本統治時代の呼び方で呼んでいいものか。しかも中国大好きのNHKなのに。

そもそも首都の台北の呼び方は、台湾人でも人によって異なるらしい。ある人は「タイホク」と呼び、またある人は「タイペイ」と呼ぶとのこと。つまり二つの呼び方が混在しているのだ。
きっと戦後に大陸からやってきた人々が中国流にタイペイと呼び、日本人化していた台湾人がタイホクと呼んでいたのが、今もそのまま続いているのだろう。

台湾の地名は日本語表記の地名がまだまだ健在で、左巻き頭の大統領が統治するどこぞの国と対比できて面白い。
南の大都市「高雄」ももともとは「打狗」と書いて「タカオ」と呼んでいた。
しかし、台湾が日本の領土に併合されて、ここへやってきた日本人が「いくらなんでも犬を叩く、なんて地名は良くない。同じ音のする「高雄」にしましょう。」ということで全会一致。高雄になった。
それを戦後、この島国を侵略した中国人が、何も知らずに高雄を中国語読みして「カオシュン」なんて言っているらしい。

台北をタイペイと呼ばずにタイホクと呼んで、ちょっぴり中国批判をしてみているのか、NHK.
国民のご機嫌を取って、90万件に達した受信料不払い運動にストップをかけたいのか、それとも単にアナウンサーが読み間違えたのか。

ともかく、まだまだ日本式の地名が数多く残る台湾で、それらの土地がなんと呼ばれているのか興味の出てくるニュースだった。