人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

東響11月定期 ⇒ 出演者変更 / フランク・ダラボン監督「ショーシャンクの空に」を観る ~ こういう作品を名画という:モーツアルト「フィガロの結婚」から「 手紙の二重唱」も流れる

2021年11月10日 19時27分56秒 | 日記

10日(水)。東京交響楽団から「第695回定期演奏会(11/13)出演者変更のお知らせ」が届きました それによると、「当初予定していたヴァイオリンのボムソリ、ソプラノのアリーナ・ヴンダーリン、バリトンのビョルン・ビュルガーは、新型コロナに係る入国制限により出演できなくなった。ついてはヴァイオリンに弓新(ゆみ あらた)、ソプラノに盛田麻央、バリトンに町英和が出演する」とのことです なお、指揮者のウルバンスキはすでに来日済みで予定通り出演、プログラムも当初の予定通り①シマノフスキ「ヴァイオリン協奏曲第1番」、②オルフ「カルミナ・ブラーナ」で変更なしとのことです

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で2496日目を迎え、自民、公明両党は10日、経済対策の柱となる18歳以下の子どもへの10万円相当の給付金を巡り、自民党側が示した年収960万円以上の世帯を対象から外す案で一致した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     そもそも18歳で線引きすること自体 どこに合理性があるのか疑問だと思うけどね

 

         

 

夕食は「餃子鍋」にしました 材料は餃子、ニラ、モヤシだけで、市販の味噌鍋の素を使いました。温まりました

 

     

     

 

         

 

Netfrixで「ショーシャンクの空に」を観ました この作品はフランク・ダラボン監督による1994年製作アメリカ映画(143分)です

この作品を観ようと思ったきっかけは、ギンレイホールのPR映像です 神楽坂の「ギンレイホール」は基本2本立ての名画座ですが、本編上映前に「あなたは何本ご覧になりましたか」というナレーションとともに、名画の数々のタイトルが現れては消えていきます その中の一つに「ショーシャンクの空に」があり、第6感で「絶対に いい映画に違いない」と思い、いつかは観たいと思っていたのです   Netfrixの番組検索をしていたらこの作品が取り上げられていたので、これ幸いに観ることにしたのです

物語の舞台は1947年のメイン州ポートランド。若くして銀行副頭取を務める銀行員「アンディ」ことアンドリュー・デュフレーン(ティム・ロビンス)は、妻とその愛人を射殺した罪に問われ、無実を訴えるが終身刑の判決を受け、劣悪なショーシャンク刑務所への服役が決まる ショーシャンクでは、長年服役している『調達屋』レッドことエリス・ボイド・レディング(モーガン・フリーマン)がいて、何度も仮釈放の審査で却下されていた 受刑者たちと距離を置いていたアンディだったが、レッドに声をかけ、趣味の鉱物採集のための小さなロックハンマーの調達を依頼する それをきっかけにアンディとレッドは友好を深める。1949年、アンディは屋根の修理作業中、ハドリー主任刑務官(クランシー・ブラウン)の相続問題を知り、財務経理の知識を駆使し、作業仲間たちへのビールと引き換えに解決策を提案する アンディは仲間たちから尊敬される一方で、ハドリーら刑務官からも一目置かれるようになる アンディはレッドに調達を頼んでおいたリタ・ヘイワードの大型ポスターを手に入れ、独房の壁に貼る やがて、アンディは知的労働の図書係に配置替えとなり、50年以上も服役している老囚人ブルックスの助手となる しかし、その目的はノートン所長(ボブ・ガントン)や刑務官たちの税務処理や資産運用をアンディに行わせるためだった それでも、アンディは銀行家としての手腕を発揮する一方で、図書係として州議会に図書館予算を請求を毎週送るようになる 根負けした州議会はわずかばかりの寄付金と古書を刑務所に送ってくる。1963年、アンディが州議会に週2通手紙を送り続けた結果、年度ごとの予算まで獲得し、倉庫同然だった図書館は囚人たちの娯楽と教養を得る場となっていく そのころノートン所長は、囚人たちの社会更生を図るという名目で、彼らを労働力として野外作業をさせ、裏でピンハネや業者から賄賂を受け取り始めた アンディは「ランドール・スティーブンス」という架空の人物を作り出し、その多額の不正蓄財を見事に隠蔽し、所長の信頼を勝ち取っていく 1965年、新たに入所したコソ泥青年トミー(ギル・ベローズ)は、妻子がいることから更生を望んでいたが、アンディは文字の読み書きができない彼に勉強を教え始め、やがて高校卒業資格を申請するまでになる トミーはアンディの過去を知ると、その真犯人に心当たりがあると話す アンディはノートン所長に再審請求したいと頼み込むが、優秀な経理担当者であり、不正蓄財を知る彼を自由にさせるわけにはいかず、アンディを懲罰房に入れ、考えを改めるよう迫る 1か月経っても折れないアンディに業を煮やした所長は、冤罪証明のカギを握るトミーを「脱走を企てた」とでって上げて射殺してしまう その1か月後、アンディは再び不正蓄財を行うことを条件に懲罰房から出される しかし、アンディの様子はどこかおかしく、メキシコの土地ジワタネホの話をしたり、レッドに要領を得ない「伝言」を残す レッドたち仲間はアンディが自殺を考えていると疑い心配する その翌朝、点呼の際 アンディが房から消えていることが発覚する 彼らはリタ・ヘイワースからマリリン・モンローへ、そしてラクエル・ウェルチへと替わっていた女優のポスターの裏に大穴が開いているのを発見する アンディは20年間も小さなロックハンマーで壁を掘り続け、ついに1966年脱獄したのだった アンディはその足で銀行に向かい「ランドール・スティーブンス」名義になっているノートン所長の不正蓄財を引き出すとともに、告発状と帳簿を新聞社へ送り、メキシコへ逃亡する アンディの告発状によりハドリーは逮捕され、ノートン所長は拳銃自殺する まもなくレッドは服役40年目にしてようやく仮釈放されるが、アンディの「伝言」を思い出しメキシコのジワタネホへ向かう。そして美しく青い海の浜で悠々自適の生活を送るアンディと再会し喜びの抱擁を交わすのだった

 

     

 

本作はスティーブン・キングの中編小説「刑務所のリタ・ヘイワース」をフランク・ダラボンが映画化したヒューマン・ドラマです 私の第6感は当たっていました 映画を観て感動することは極めてマレですが、本作は心の底から感動しました こういう作品こそ「名画」と言うべきでしょう

本作で一番印象に残っているのは、アンディが州議会に図書館予算を請求をした結果、刑務所に送られてきた古書の中に、モーツアルト「フィガロの結婚」のLPレコードが混じっているのを発見した後のシーンです アンディは最初は自分だけでレコードプレーヤーに乗せて聴きますが、そのうち受刑者全員にも聴かせたいと考えます 彼は断りもなく館内放送のスイッチを入れ、モーツアルト「フィガロの結婚」第3幕で伯爵夫人とスザンナが歌う二重唱「そよ風に寄せる」を全館に流します これによりアンディは懲罰房送りとなります その後、レッドからレコードで音楽を流した理由を尋ねられたアンディは、「音楽と希望は誰にも奪えないものだ」と答えます これに対しレッドは「そんなもの(希望)は壁の中じゃ危険だ」と反論します

プレーヤーやレコードを取り上げられて音楽が聴けなくなってしまったアンディでしたが、彼はレッドに「音楽は頭の中で、心の中で鳴っている」と語ります 彼が言わんとしたのは「プレーヤーやレコードは奪い取ることは出来ても、頭の中、心の中で鳴っている音楽は誰にも奪うことができない」、さらに言えば「音楽を愛する心は誰にも奪えない」ということです

「自分は無実だ」ということを確信しているからこそ、アンディは19年間もの間 希望を捨てずに地道に穴を掘り続けることが出来たし、最後には脱出に成功し「自由」を手にすることが出来たのです

久しぶりに「いい映画」を観ました これからも「不朽の名作」として語り継がれていくことでしょう

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Netfrixでロブ・ライナー監督「最高の人生の見つけ方」を観る ~ モーガン・フリーマンとジャック・ニコルソン共演により余命半年を宣告された2人の男の最後の旅を描く

2021年11月09日 18時43分21秒 | 日記

9日(火)。わが家に来てから今日で2495日目を迎え、1月に起きた米連邦議会議事堂の占拠事件を調査する米下院特別委員会は8日、トランプ前大統領の側近ら6人に召喚状を出したとワシントン・ポスト紙などが報じた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     本当の黒幕トランプが外堀を埋められていく 共和党議員は早く目を覚ますべきだ

 

         

 

夕食に「もやし巻き豚肉生姜焼き」「生野菜サラダ」「舞茸の味噌汁」を作りました 「もやし巻き~」はコスパ抜群で美味しいです

 

     

 

         

 

Netfrixでロブ・ライナー監督による2007年製作アメリカ映画「最高の人生の見つけ方」(97分)を観ました

実直な自動車整備工のカーター(モーガン・フリーマン)と豪放な実業家エドワード(ジャック・ニコルソン)はガンで入院した病室で出会い、ともに余命半年を宣告される 「棺桶に入るまでにやっておきたいこと」を書き出した『バケット(棺桶)リスト』を作った2人は、リストを実現させるため、エドワードの資金をもとに秘書を伴って人生最後の旅に出る スカイダイビングに挑戦する、マスタングに乗ってカー・レースをする、アフリカに行って間近で動物を観る、エジプトのピラミッドに登る・・・と、2人で次々と挑戦する しかし旅の途中で、家族のそばにいることが一番大切だと気付いたカーターは妻や家族の元に帰る 幸福感に包まれたカーターだったが、ガンが脳に転移し帰らぬ人となる カーターは死ぬ間際にエドワードに宛てて「過去に別れた娘に会う」というリストの1項目を果たすよう手紙に残していた エドワードは約束を果たし娘と会い和解する。やがてエドワードも亡くなる。彼の秘書は2人が生前実現できなかった「エベレストに登る」という1項目を実現するため、コーヒー缶に入れた2人の遺灰をエベレスト山に運び 埋めるのだった

 

     

     

この映画は、「もし自分が余命6か月と宣告されたら何をするだろうか」ということを考えさせられます 本作の場合は、エドワードが裕福な実業家で、有り余るお金があったからこそ、世界中を飛び回って普通の人々が簡単には出来ないことが実現できたと言えます 「生きているうちが花」とはよく言われますが、私は「自分の足で歩いてどこにでも行けるうちが花」だと思います 「残された人生が6か月だと仮定して、何をやり残したか、何をやりたいのか」をリストアップするのもよいかもしれません ただし、「そのために必要な資金はいくらか、その資金はあるのか」を考慮しなければ実現できません

ところで、映画を観ていて疑問に思うシーンがいくつかありました 一つ目は冒頭、自動車整備工場でカーターがタバコを吸いながら車を整備するシーンがありますが、ガソリンで動く自動車の整備工場でタバコを吸うのは許されるのか、という疑問です 二つ目はエドワードほどの裕福な実業家で、しかも入院している病院の経営者でもある人物が個室でなく2人部屋に入院しているのはあり得ないだろうということです さらに、主治医が病室に来て、エドワードに「検査の結果、余命半年です」と話しますが、隣のベッドに別の患者がいるのに告知するのは非常識ではないか、ということです そういった細かいことを抜きにすれば、楽しくもあり感動的でもあるドラマです

この映画は、犬童一心監督、吉永小百合と天海祐希の共演により、2019年に同じタイトルでリメイクされて上映されました 映画の詳細と感想は2019年10月30日付のtoraブログに書きましたので、興味のある方はご覧ください

 

     

 

Netfrixの映像を観終わって、郵便を取りに1階のメールボックスに行くと、1通の喪中はがきが届いていました 新聞関係団体で現役時代にお世話になったMさんの奥様と息子さんの連名により、Mさんが6月7日に亡くなったという知らせでした Mさんは好奇心が旺盛な人で、独身時代には一緒にテニス・スクールに通ったり、落語を聞きに行ったりして楽しく過ごしました Mさんのバケット・リストには何が入っていたのだろうか、それは実現したのだろうか、と しばし思案しました    あらためてMさんのご冥福をお祈りします

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「コロナ感染、なぜ急減」 ~ 日経の記事から / Netfrixで「大豆田とわ子と三人の元夫」全10話を観る ~ コメディエンヌ松たか子の才能全開!、キャラが立つ松田龍平、角田章広、岡田将生の元夫

2021年11月08日 18時51分15秒 | 日記

8日(月)。昨日の日経朝刊 オピニオン欄に「コロナ感染、なぜ急減」という見出しの記事が載っていました 8月から新型コロナウイルスの国内感染者数が急減している理由について、4人の識者が見解を述べています

東邦大学教授で日本感染症学会前理事長の館田一博氏は概要次のように述べています

「ワクチンの効果と基本的な感染対策の徹底が非常に強く出たためだと考える 新型コロナウイルスのワクチンは2回目の接種から約2週間後に効果が強まり、次第に下がっていく。7月から64歳以下の人の接種が急激に進み、ワクチンの効果が最も強い状態の数千万人の集団ができた ワクチン接種が急激に進み、同時にタイミングよく不顕性感染(感染しても無症状等)を含めて免疫を持つ人が急増したことで国内で一時的な集団免疫効果が強く表れ、8月半ば以降に感染者が急減した可能性がある さらに日本は基本的な感染対策が文化として定着しつつある マスクを着用し、密集を避け、十分換気する。緊急事態宣言解除後も会食を控えるなど対策を一気に緩めていない。今後は、接種率だけでなく、今回のように接種するタイミングも重要だ

大阪大学特任教授で日本ウイルス学会理事長の松浦善治氏は概要次のように述べています

「患者の急減はウイルス側に理由があるのかもしれない 強い感染力を持つ新型コロナのデルタ株はあまりに多くの変異を起こしすぎ、人間に感染したときに増えるのに必要な物資を作らせる遺伝情報が壊れるなどして、自滅しつつあるのかもしれない

東大名誉教授で日本学術振興会学術システム研究センター顧問の黒木登志夫氏は概要次のように述べています

「デルタ株ウイルスは新規感染者数の増え方も減り方も指数関数的だ。公表データから夏の『第5波』について計算すると、東京では8月下旬~11月1日にかけての下降期に新規感染者数が8.6日で半減のペースで急降下した 減少率は99.9%と、あり得ないような数字だ このままいけば12月上旬には1人になる。デルタ株は変異を繰り返し、より感染力が強いものに置き換わっていった。特に国内では日本独自のデルタ株AY・29型が第5波の主流で、これが収束に向かったのではないか 仮説だが、ある遺伝子領域に変異が追加され、感染性が失われるといったことが起きている可能性がある

東大准教授で元FRB主任エコノミストの田中泰祐氏は概要次のように述べています

「3つの要因を分析した。1つ目はデルタ型の感染力が想定以上に小さかった可能性だ 2つ目は人々のリスク回避傾向だ。報道で医療ひっ迫を知り、感染しやすい行動を避ける傾向が強まった可能性がある 3つ目は周期性だ。過去の動向は120日周期の波で統計的には説明できる 問題はなぜ周期が生まれたかだ。新しい変異型が生まれることが理由であれば、今後の感染は増えにくいと言える。今のところデルタ型を超える感染力の強い変異型は出ていないからだ だが、人々の警戒心が薄れることで再び感染増に転じる可能性がある

4人の見解を読む限り、コロナ感染が急激に減少したのは①ウイルス自体に原因がある、②人々のウイルスに対する行動様式に原因がある、という2つに分けられるようです まあ、結局のところ、これらの要因が複雑に絡み合って急減したのではないか、と思います

ということで、わが家に来てから今日で2494日目を迎え、脱税などの不正に関与した疑いで国税当局の調査を受けているさなかに自主廃業した税理士が、過去約10年間に全国で50人超に上ることが関係者への取材でわかった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです 

 

     

     懲戒処分を逃れるためだと思うが 廃業後も処分対象にするように制度改正すべきだ

 

         

 

夕食に「野菜とひき肉のドライカレー」を作りました 久しぶりに作りましたが、カレーの辛さと目玉焼きの甘さがマッチして美味しかったです

 

     

 

         

 

Netfrixで「大豆田とわ子と三人の元夫」を観ました 例によって何の予備知識もないまま観始めましたが、この作品は昨年4月から6月までカンテレ制作によりフジテレビ系列で放送された坂元裕二・脚本によるテレビドラマとのこと 全10話を5日間に分けて観ました 主演の大豆田とわ子はプレイべート面ではどこか抜けたところがありますが、実は建設会社「しろくまハウジング」の社長を務めているしっかり者でもあります この 頼りないのかしっかり者なのか分からない大豆田とわ子を松たか子が巧妙に演じています そして最初の夫・田中八作(たなか はっさく)を松田龍平が、2番目の夫・佐藤鹿太郎(さとう かたろう)を角田章広が、3番目の夫・中村慎森(なかむら しんしん)を岡田将生が演じています   3人の共通点は眼鏡をかけていることと、大豆田とわ子をいまだに未練がましく愛していることです    田中八作と大豆田とわ子との間には娘・唄(うた)がいます

 

     

 

最初の夫・田中八作はレストラン「オペレッタ」のオーナー兼ギャルソンを務めていますが、物腰が柔らかく人当たりがよいので女性にもてます とわ子に会うと、右手を挙げて「ヤッホー」と言うのが彼のあいさつです

2番目の夫・佐藤鹿太郎は業界ではまあまあ有名なファッションカメラマンです 3人の元夫の中では一番とわ子に未練たらたらで、とわ子もいまだに自分に好意を寄せていると信じて疑いませんが、全く相手にされません

3番目の夫・中村真森はとわ子が社長を務める「しろくまハウジング」の顧問弁護士です 人と会話をする時、どんな話題でも否定から入り、いつも理屈をこねているひねくれ者です

コメディエンヌとしての松たか子の才能全開といった感じのドラマです また、3人の元夫たちもそれぞれの個性が際立っていて、大豆田とわ子との会話や元夫同士の会話に思わず声を出して笑ってしまいます 田中八作役・松田龍平ののほほんとした雰囲気、佐藤鹿太郎役・角田章広の前のめりの姿勢、中村慎森役・岡田将生のインテリ風だがどこかダサい恰好、そうした個性がぶつかり合って面白おかしく物語が展開します

たまにはこういうドラマを観るのもいいものです

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マルセル・カルネ監督「天井桟敷の人々」を観る ~4K修復版で蘇る不朽の名作:新文芸坐

2021年11月07日 19時43分53秒 | 日記

7日(日)。わが家に来てから今日で2493日目を迎え、「聞く力」を掲げる岸田文雄首相は就任後の10月9日、車座対話の第1弾で新型コロナウイルス患者を受け入れる東京都内の病院を訪れ、「コロナの重症患者に対応するのがすごく不安」と訴える新人看護師に、「政治にしてもらいたいことはありますか」と言葉をかけた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     岸田首相の言葉を聞いて 新人看護師さんは ますます不安を募らせたと想像します

 

         

 

新文芸坐でマルセル・カルネ監督、ジャック・プレヴェール脚本による1945年製作フランス映画「天井桟敷の人々」(4K修復版・モノクロ・190分)を観ました

物語の舞台は1830年代、劇場が立ち並ぶパリの犯罪大通り 女たらしで無名の俳優フレデリック・ルメートル(ピエール・ブラッスール)はパリの街角で女芸人ガランスに一目惚れする 饒舌に愛を語るが軽くあしらわれる ガランス(アルレッティ)は悪漢の友人ピエール・ラスネール(マルセル・エラン)と無言劇団「フュナンビュール座」のパントマイムの余興を楽しんでいた そこで、ピエールは余興に見入っていた裕福そうな紳士から懐中時計を巧みに盗み去る そのことで濡れ衣を着せられたガランスだったが、盗難の一部始終を芸人のジャン・バチスト(ジャン=ルイ・バロー)がパントマイムによって再現し、彼女の疑いは晴れる それがきっかけになり、バチストは恋に目覚める 一方、フレデリックは公演中のトラブルに際して代役を演じたことにがきっかけで、「フュナンビュール座」で俳優として働くことになる その後、バチストは偶然にもガランスと再会するが、内気な彼のせいで恋が成就しない そんな彼だが、パントマイムが評判になり、フレデリックとガランスも同じ舞台で共演するようになる ある日、舞台上のガランスを見たモントレー伯爵は彼女の虜になり財力でガランスを口説く しかし、彼女は申し出を断る。その後、ガランスはまたしてもピエールのせいで刑事の取り調べを受け、殺人未遂の共犯者として逮捕されそうになり、ついに伯爵に助けを求めることになる(以上第1幕「犯罪大通り」)

それから数年後、ガランスは伯爵夫人として暮らし、一方バチストは座長の娘ナタリー(マリア・カザレス)と結婚し男の子を授かっている フレデリックは「フュナンビュール座」を辞め、別の劇団に移ったが、相変わらず女遊びに明け暮れ、借金取りに追われたりしていた フレデリックはバチストのパントマイムを観に行った劇場でガランスと再会し、バチストとガランスを再会させようとするが、結局2人は会えなかった その時バチストはガランスが彼の芝居を観に来ていると聞き、本番中に舞台を飛び出したが会えず失意に暮れていた その後、バチストはフレデリックの芝居「オセロ」を観に行ったときようやくガランスと再会、2人は一夜を共にする 一方、財力でガランスを手に入れたものの、彼女からは愛してもらえない伯爵は、ガランスの思いがフレデリックに向けられていると勘違いし、嫉妬の矛先をフレデリックに向けパーティーの席上で決闘を申し込む そこにピエールが割って入り、カーテンの向こう側で逢引していたガランスとバチストを2人に見せる 激怒する伯爵にピエールは不敵な笑みを浮かべてその場を去る。翌日、謝肉祭の喧騒の中、ピエールは伯爵を刺し殺す そのころ、ナタリーは夫バチストの定宿を訪ね、ガランスと密会している現場に遭遇する 夫婦の会話を聞いたガランスは状況を察し、一人部屋を出ていく。バチストは祭りの喧騒の中、ガランスを追うが彼女は馬車で旅立つ 何事もなく謝肉祭は続いている(以上第2幕「白い男」)

 

     

 

この映画は、第2次世界大戦の最中、ナチスドイツ占領下のフランスで約2年の歳月をかけて製作されました 映画のパンフレットに映画評論家・目白大学准教授の杉原賢彦氏が本作の完成までを次のように書いています

「時はドイツの占領下。撮影初期こそまだしも平和なニースのヴィクトリーヌ・スタジオだったが、やがてパリ18区のフランクール・スタジオで、そして3区はタンプル大通りに実在するデジャゼ劇場で撮影続行 とはいえ、その成り行きは困難だらけだったと伝わっている ひっきりなしの空襲警報はおろか、占領下ゆえの不自由に悩まされ続ける 撮影に欠かすことができないカメラと照明を停電が襲い、フィルムの調達すらままならず、おまけに予算は超過のし放題というありさま かてて加えて、ナチスに目を付けられたら最後というユダヤ系のクルーたちをどう匿い守ればよいのやら 音楽のジョゼフ・コスマ、美術のアレクサンドル・トローネル、この映画に決して欠かすことができない二人はともにユダヤ系であり、その名を隠しての、まさに決死の撮影参加だったのだ

まさに「奇跡の映画」と言ってもよいかもしれません

原題は「Les  enfants  du  Paradis」(「天国の子どもたち)です 邦題にある「天井桟敷」とは、劇場で最後方・最上階の天井に近い場所にある観客席のことを指します 「天井桟敷」は舞台から遠く 観にくいので安い料金設定になっています この席に詰め掛けて無邪気に声援や野次を飛ばす最下層の民衆は、子どものように賑やかだったことから「天国の子どもたち」と呼ばれていました また、第1幕の「犯罪大通り」とは、かつてパリに存在した地域の通称で、殺人や拷問が頻繁に行われる芝居(メロ・ドラマ)を上演する劇場が立ち並んでいたことからきています 現在はパリ改造により消滅しています。第2幕の「白い男」とは、バチストの舞台衣装を指しています

パントマイム役者のバチストや、シェークスピア俳優のフレデリックは実在の人物をモデルにしているそうです またバチストを演じたジャン=ルイ・バローのパントマイムが半端なく上手いと思ったら、1930年にシャルル・デュランの下で演技を学び、35年からはエチェンヌ・ドゥクルーにパントマイムを学んでいるとのことです パントマイムのプロですね

音楽はジョゼフ・コスマとモーリス・ティリエが手掛けていますが、演奏はコンセルヴァトワール管弦楽団、指揮は「幻想交響曲」の決定盤でお馴染みのシャルル・ミュンシュです

この映画、いつか観たことがあると思っていましたが、今回新文芸坐で観て まったくストーリーが思い出せなかったので、今回初めて観たのかもしれないと思い直しました なお、今回公開された作品は「4K修復版」によるもので、モノクロ映像ながら画像は鮮明で、音割れもありません この「4K修復版」はフランス本国では2011年に完成し、その年の5月のカンヌ国際映画祭で初めて披露されましたが、日本では2020年公開となりました

「天井桟敷」(4K修復版)は新文芸坐で明日=8日(月)10:30から13:55まで(開場は10:10)、12日(金)19:00から22:25まで(開場は18:40)の2回上映されます 第1幕と第2幕の間に10分間の休憩があります。入場料は一般:1800円、学生・友の会・シニア:1500円です

 

     

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「クラシック界 変わる『王道』 ショパン・コンクール 多彩な入賞者」~ 朝日新聞の記事から / Netfrixでジュゼッペ・トルナトーレ監督「ニュー・シネマ・パラダイス」を観る

2021年11月06日 19時26分13秒 | 日記

6日(土)。わが家に来てから今日で2492日目を迎え、川勝平太静岡県知事は10月24日投開票の参院静岡選挙区補選の応援演説で、候補者の出身地である浜松市と対立候補が市長を務めた御殿場市を比較する中で、「あちら(御殿場市)はコシヒカリしかない。だから飯だけ食って、それで農業だと思っている」と発言し 100件の抗議が寄せられた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     相手陣営は「浜松市はヤマハとカワイとウナギパイしかない」と言ったかどうか?

 

         

 

昨日の朝日新聞朝刊 社会面に「クラシック界  変わる『王道』 ショパン・コンクール  多彩な入賞者」という見出しによる同社・吉田純子編集委員の記事が掲載されていました 超訳すると、

「話題に事欠かなかった第18回ショパン国際ピアノコンクールは、オンラインが日常化したコロナ禍の世界に、極上のエンターテインメントとして供された これまで限られた人々の間だけで共有されてきた『秘境』の風景が、ネットを通じて一気に万人に開かれた 『順位』という権威を礎にした旧来の音楽ビジネスのあり方にも一石を投じた 著述家の湯山玲子さんは「ユーチューブの定着とともに、コンクールは完全にエンタメ化した。誰もが(ショパン・コンクールの)参加者を、まるでアスリートのように応援していた 権威のある先生に教わり、東京藝大や桐朋学園大を受験し、それからコンクールを受けたり留学したりするこれまでの日本の音楽業界を支えてきたシステムが、バラエティーに富んだキャリアを歩む参加者たちの出現によって突き崩された」と指摘する。そんな地殻変動の象徴的存在となったのが、2位入賞の反田恭平さんだ。演奏家の横のつながりを機動的に作り、オーケストラを結成し、自ら新たなCDレーベルまで立ちあげた コロナ禍で他に先駆け、オンライン演奏会をプロデュースしたのも反田さんだった。本選直前の第3次予選まで進んだ角野隼斗さんは、ユーチューブでも「Cateen(かてぃん)」の名で活躍中で、登録者数85万、総再生回数9千万という世界的なインフルエンサーだ 音大には行かず、東大を卒業。3年前から本格的にピアニストの道を歩み始めた。彼らに限らず、様々な規格外の才能は、これまで既存の業界から『王道(本流)ではない』という不名誉な烙印を押されがちだった しかし、今回のショパン・コンクールでは、彼らの無二の個性はネットを通じ、そうした烙印とは一切無関係に、無数の『観客』に多様なかたちで見出された そして、これまで音楽業界を生き抜くための『印籠』で在り続けてきた順位をはるかに超える強いインパクトを世界に与え、独自の活動の基盤を築くに至ったのだ

これを読んで、へそ曲がりな私は考えます 審査員のみならず世界中の人々を興奮の渦に巻き込んだ上記の2人の実力は認めるにしても、それでは今回のショパン・コンクールの優勝者ブルース・リウさん(カナダ)、反田氏と同じく第2位入賞のアレクサンダー・ガジェブさん(イタリア・スロベニア)、第3位入賞のマルティン・ガルシア・ガルシアさん(スペイン)、そして第4位入賞の小林愛実さんの場合はどうなのか まだ「王道」を突き崩すまでには至っていないのではないか ただ、「『順位』という権威を礎にした旧来の音楽ビジネスのあり方に一石を投じた」というのはその通りだと思います 今回のコンクールでは2位と4位に各2人ずつ入賞していますが、いったい順位付けにどれほどの意味があるのかと疑問が湧いてきます。順位付けしなければコンクールの意味はない、という理屈は分かりますが

 

         

 

Netfrixでジュゼッペ・トルナトーレ監督「ニュー・シネマ・パラダイス」(1988年製作・124分)を観ました この映画は原田マハ著「キネマの神様」(山田洋次監督により映画化された)を読んだとき、作中この映画が「映画愛にあふれた映画」として登場し、是非観たいと思った作品です やっと願いが叶いました。Netfrix はありがたい媒体です

映画監督として成功を収めたサルヴァトーレ(ジャック・ぺラン)のもとに、故郷のシチリアに住む母親から、老いたアルフレード(フィリップ・ノワレ)の死の知らせが届く 彼の脳裏に「トト」と呼ばれた少年時代や多くの時間を過ごした「パラダイス座」の映写技師アルフレードとの友情が蘇ってくる

幼いサルヴァトーレ少年「トト」が暮らすシチリアの小さな村では、教会を兼用した小さな映画館が村の唯一の娯楽施設だった 新作映画が封切られると、村人たちは映画館に集まりスクリーンに声援を送ったが、本来あるべきラブシーンを教会の厳格な司祭がカットさせた箇所ではブーイングを鳴らすのが常だった 映画に魅せられたトトは、何度も映写室に入り込んでいたが、映写技師のアルフレードはトトを叱りながらも親近感を抱いていた トトは見様見真似で映写機の操作を覚えてしまう ある晩、映写中にフィルムの発火事故が発生し映画館は全焼、アルフレードは一命を取り留めたものの失明してしまう トトは新しく建て直された映画館「ニュー・シネマ・パラダイス」で子どもながら映写技師として働き、家計を支えるようになる 青年となったサルヴァトーレはムービーカメラを手に入れ、映画を撮影するようになる 彼は一目ぼれしたエレナとの初恋を経て徴兵されるが、除隊後に帰ると映写室には別の男が座っており、エレナは音信不通になっていた アルフレードはサルヴァトーレに「お前はまだ若い。村にいてはいけない。村を出て帰って来てはならない。人生はお前が観た映画とは違う。もっと困難なものだ」と言い聞かせる。彼はその言葉を受け止めローマに旅立つ。ローマで映画監督として成功し、中年となったサルヴァトーレはアルフレードの葬儀に参列するため、30年ぶりに老いた母親が待つ故郷の村に帰ってくる。そこで彼は「ニュー・シネマ・パラダイス」がすでに閉館し、建物の解体も近いことを知る サルヴァトーレはアルフレードが彼に遺した形見を渡される。そして、ローマに戻り形見のフィルムを上映し 涙する

 

     

 

本作が「映画愛にあふれた作品」であるというのは、よく理解できます    村人たちが教会兼用映画館で映画を観るシーンでは、クラーク・ゲーブル、ジャン・ギャバン、ジョン・ウェイン、チャールズ・チャップリンなどが出演するモノクロ映画を観て、憧れ、笑い、涙する村人たちの姿が映し出されます 映画の先人たちへのリスペクトを感じます

ところで、アルフレードがサルヴァトーレに遺した「形見」は、パラダイス座で上映する際に司祭がカットした数々のキスシーンのフィルムが詰まったフィルム缶でした サルヴァトーレは部下に「フィルムを繋ぎ合わせておいてくれ」と指示し、それを試写室で上映してトトと呼ばれていた幼い頃を、映写技師アルフレードとの交流を思い出して涙したのでした

この映画でもう一つ忘れられない点は、エンニオ・モリコーネの音楽です ストーリーに寄り添った素晴らしい音楽です

なお、Netfrixで上映されているのは「劇場版」と言われる上映時間124分の版ですが、どうやら「完全版」と言われる155分の版があるようです これは、故郷に戻ったサルヴァトーレがエレナに再会するが、なぜエレナが音信不通になったのか理由を聞かされる、というストーリーが追加されているようです これも観てみたいものです

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

読響12月度土曜マチネー「第九」指揮者変更 / サム・クァー監督「共謀家族」を観る ~ 犯罪映画のトリックを参考に家族を守るために完全犯罪に挑む男の物語

2021年11月05日 18時41分49秒 | 日記

5日(金)。銀行で通帳の付けこみをしたら「かんぽ生命」から入院保険金が振り込まれていました 25年前の平成8(1996)年に契約したかんぽ生命の「傷害入院保険」は入院初日から4日間は保険の対象外になっているので、入院9日間のうち5日分の保険金が計算通り入金していました 言うまでもなく、入院期間が長くなるほど保険金が多くなりますが、1日でも早く退院したい気持ちでいっぱいだったので、保険金は二の次でした これで一段落です

というわけで、わが家に来てから今日で2491日目を迎え、会計検査院は5日、国の2020年度決算の検査報告を岸田文雄首相に提出したが、税金の無駄使いや、資産を有効活用できていない状況を指摘したのは210件で、総額2108億円だった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     国の債務が世界一の1200兆円になるというのに  無責任な予算執行者は誰だ ! ?

 

         

 

隔週金曜日の夕食は「鶏のから揚げ」です 夕食のローテーション入りしてかなり経ちます。久しぶりに唐揚げ用の鶏もも肉を買ったのですが、最近かなり値上がりしましたね 同じ値段で量が3割くらい減ったような気がします。いつもは2パックで済んでいたのが、今回は3パック買わなければなりませんでした 鶏肉に限らず食品の値段が上がっているようです。家計直撃です。困ったもんです

 

     

 

         

 

読売日響から「読響12月18日開催『第243回 土曜マチネーシリーズ ~ 第九公演、指揮者変更のお知らせ』」が届きました    それによると、当初出演を予定していた指揮者フランチェスコ・アンジェリコが、政府の入国制限などにより来日できなくなったことから、代わりにベルギー王立フランダース歌劇場の音楽総監督を務めるアレホ・ペレスが指揮をすることになったとしています 当方はアンジェリコにしてもペレスにしても一度も聴いたことがないので、ほとんど影響がありません なお、ソリストの中村恵理(ソプラノ)、藤木大地(アルト)、小堀勇介(テノール)、妻屋秀和(バス)、新国立劇場合唱団(合唱)に変更はないとのことです

 

         

 

新文芸坐でサム・クァー監督による2019年製作中国映画「共謀家族」(112分)を観ました

幼少時に中国からタイに移住したリー・ウェイジエは、現在はインターネット回線会社を経営しながら、妻や高校生の長女、幼い次女と幸せに暮らしている 信心深く穏やかな人柄の彼は、地域の誰からも好かれていた ある日、サマーキャンプに出掛けた長女ピンピンが、不良高校生のスーチャットに睡眠薬を飲まされて暴行され、その様子をスマホで撮影されてしまう 動画をネットにアップすると脅かされたピンピンは、スーチャットと揉みあいになり、助けに現れた母親とともにスーチャットを殺害してしまう 彼は警察局長の母親を持つ息子だった 映画マニアのリー・ウェイジエは、それまで観てきた映画のトリックを応用して完全なアリバイ作りに着手する

 

     

 

この映画は、家族を凌辱した加害者に対し、警察に訴えることなく個人的に復讐を果たすことが許されるのか、という重いテーマを扱っています リーは「娘の方が被害者なのだから、加害者を殺しても構わない」として、妻や娘にアリバイ作りに協力するよう説得します そのかいあって彼らは警察の尋問に最後まで耐え抜きます 警察の家宅捜査でも何も出てきませんでした スーチャットの母は無実の罪でリーを拘留したかどで警察局長の地位を追われてしまう 何もかも失ったスーチャットの両親に「せめて本当のことを教えてほしい」と懇願され、リーは真実を告白します 首尾よく危機を乗り越えたリーでしたが、彼も「子を思う親の気持ち」が良く分かっていました 「私がスーチャットを殺した」と警察に自首します そしてその後、妻が「本当は私がスーチャットを殺した」と言い出します リーは中国からタイへやってきた移民ですが、どちらの国も仏教国です。最後まで嘘をつき通すことは許されないということなのでしょう

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チェン・スーチェン監督「唐人街探偵東京MISSION」を観る ~ スピード感あふれるアクション・シーン満載:三浦友和、浅野忠信、長澤まさみ、妻夫木聡らが登場

2021年11月04日 19時17分07秒 | 日記

4日(木)。わが家に来てから今日で2490日目を迎え、日本ハムの新監督に就任した新庄剛志氏が4日、札幌市内のホテルで記者会見し、「22代目の監督に選ばれてうれしい。暴れまっせ。優勝なんか一切目指しません、僕は」と言い放ち、報道陣を笑わせた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     優勝は目指してもできるものではない  プロの世界は結果がすべて  1年目が勝負だ

 

         

 

夕食は「味噌鍋」にしました 材料は豚バラ肉、キャベツ、シメジ、もやし、人参、長ネギ、豆腐です。寒さが厳しくなってくると鍋が一番です

 

     

     

 

         

 

新文芸坐でチェン・スーチェン監督による2021年製作中国映画「唐人街探偵 東京MISSION」(138分)を観ました 映画館で映画を観るのは約1か月ぶり、退院後初めてです。新文芸坐、懐かしかったです

国際的に事件を解決してきたチャイナタウンの探偵コンビ、タン・レン(ワン・パオチャン)とチェン・フォン(リウ・ハオラン)は、日本の探偵・野田(妻夫木聡)から難事件解決の協力を依頼され、東京に飛ぶ 今回のミッションは、東南アジアのマフィアの会長の密室殺人事件で、犯人として起訴されたヤクザの組長・渡辺(三浦友和)の冤罪証明だった タイの探偵で元刑事のジャック・ジャー(トニー・ジャー)も加わり解決を試みるが、殺された会長の秘書・小林(長澤まさみ)が何者かに誘拐される事件が発生する そこに事件解決歴100%を誇るエリート警視正・田中(浅野忠信)、謎の指名手配犯・村田(染谷将太)も絡み事件は複雑化する さらに、探偵専用アプリ「クライマスター」の事件解決率世界ランキングに載る探偵たちが、このニュースを聞いて東京に集結、そして世界探偵ランキング1位で正体不明の「Q」の登場により、さらに混乱が深まる  果たしてタン・レン、チェン・フォンそして野田たちは渡辺組長の冤罪を証明できるのか

 

     

 

この映画は全体としてスピード感あふれるアクション・シーンが目立ち、観る者を飽きさせない工夫が凝らされています 最後は敵対する者同士が実は親子だったという衝撃の事実が待っています この映画を観て驚いたのは、三浦友和、浅野忠信、長澤まさみ、妻夫木聡といった日本の映画界を代表する俳優たちが中国映画に登場し、時に中国語を操りながら生き生きと演技をしていることです 中国映画の現在を垣間見たような気がしました

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アンソニー・ホロヴィッツ著「ヨルガオ殺人事件」(上・下巻)を読む ~ モーツアルト「フィガロの結婚」も真相解明のヒントに

2021年11月03日 19時25分27秒 | 日記

3日(水)。わが家に来てから今日で2489日目を迎え、世界の環境団体でつくる「気候行動ネットワーク」は2日、地球温暖化対策に後ろ向きな国に贈る「化石賞」に日本を選んだと発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     岸田首相がCOP26で石炭火力発電の廃止に言及しなかったからな  さあどうする?

     

         

 

昨日、夕食に「鯖の塩焼き」「マグロの山掛け」「生野菜サラダ」「もやしの味噌汁」を作りました 鯖は脂がのって美味しかったです

 

     

 

         

 

アンソニー・ホロヴィッツ著「ヨルガオ殺人事件(上・下巻)」(創元推理文庫)を読み終わりました 著者のホロヴィッツはイギリスを代表する作家。ヤングアダルト作品「女王陛下の少年スパイ!  アレックス」シリーズがベストセラーになる アガサ・クリスティへのオマージュ作品「カササギ殺人事件」は「このミステリーがすごい!」大賞、「本屋大賞」(翻訳小説部の門)の1位に選ばれるなど、史上初の7冠を達成 「メインテーマは殺人」「その裁きは死」でも年末ミステリランキングを完全制覇した

 

     

 

「カササギ殺人事件」で編集者として登場したスーザン・ライランドは、その2年後の2016年にロンドンを去り、ギリシア人のパートナー、アンドレアスと共にクレタ島でホテルを経営している しかし、経営は赤字続きだった そんな折、イングランドのサーフォーク州で高級ホテルを経営する裕福なトレハーン夫妻がスーザンを訪ねてくる。そのホテルは8年前にフランク・パリス殺人事件が起きた場所だった。犯人は収監中だが、夫妻の娘セシリーが、アラン・コンウェイの旧作「愚行の代償」を読んで、8年前の事件について何かに気づいたことを示唆する電話をかけてきた。ところが、その直後に彼女は失踪する トレハーン夫妻は、「愚行の代償」の編集者だったスーザンに、セシリーが何に気づいたのかを調べてほしいと言うのだった スーザンは高額の報酬に惹かれ、夫妻の経営するホテル「ブランロウ・ホール」に向かう アラン・コンウェイは「愚者の代償」を書くにあたり、同ホテルの関係者をモデルに描き、行間から殺人事件についても何かに気づいているように思えた スーザンは8年前の殺人事件とコンウェイの足跡を探るべく、ホテルの関係者への聞き取りを進める そして、ヒントを求め「愚行の代償」の再読に取り掛かる 物語は1953年の時代設定で、一世を風靡した女優メリッサ・ジェイムスが、田舎に構えた邸宅で何者かに殺されるが、事件発生後、私立探偵アティカス・ピュントが登場し、真相解明に奔走するという内容である スーザンは「愚者の代償」の中にセシリーが気づいた真相を見出すことができるのか? そして失踪したセシリーはどこに行ったのか

 

     

 

「カササギ殺人事件」を読んだとき「してやられた!」と思いましたが、この「ヨルガオ殺人事件」でも「またしても、してやられた!」と感服しました

上の「あらすじ」でもご紹介したように、本書は作品の中にもう一つの作品が組み込まれていて、複層的にストーリーが展開します 本作は上・下巻合わせて854ページの長編ですが、そのうち「作中作」である「愚行の代償」は373ページ(全体の44%)を占めています 目を凝らして「愚者の代償」を読んでヒントをつかもうとしても、さっぱり見当がつきません それもそのはず、最大のヒントは本文にはなかったからです これが「してやられた!」の原因です

一方、あらためて気が付くのは「愚者の代償」の中でメリッサの夫フランシス・ペンドルトンが「オペラ『フィガロの結婚』を観に行く」と嘘を言うシーンと、本文の中で、ホテル「ブランロウ・ホール」で殺されたフランク・パリスがセシリーに「『フィガロの結婚』を観に行くつもりだ」と嘘を言っていたというシーンは、同じオペラがフィーチャーされている点で、意味をもっています これについては、スーザンが最後に謎解きをするシーンで次のように語ります

「さて、『フィガロの結婚』とはどういう話でしょうか? これは放蕩者の貴族アルマヴィーヴァ伯爵を巡る物語です 伯爵は妻の小間使いの一人に目を付けているけれど、その小間使いスザンナは、フィガロと結婚しようとしています。そこで伯爵は、まさに結婚式の夜に、”初夜権”を行使してスザンナとの一夜を楽しもうと目論むのです(中略)フランクは自分をアルマヴィーヴァ伯爵に見立てていたのではないでしょうか。フランクがたまたま訪れた『ブランロウ・ホール』で、昔馴染みの男娼と出くわしたところを想像してみてください。かつて、何度も金で思うようにしてきた男娼。でも、今やそのレオは、日の当たる世界にのし上がろうとしていたのです(以下省略)」

とにかく、怪しい人物が、あるいは単独で、あるいはペアで次から次へと登場してスーザンと対峙しますが、「最も意外な人物が犯人である」という先入観を覆すストーリー展開に唖然とします 時間が経つのを忘れるほど夢中になって読み進めること必須です。お薦めします

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ネットフリックスで「日本沈没 ~ 希望のひと」を観る ~ テーマは「国家公務員は誰のために働いているか」と「国家存亡の危機の情報に接したときジャーナリズムはどこまで報道すべきか」

2021年11月02日 20時09分22秒 | 日記

2日(火)。怪我のため頭部を5針縫って、抜糸をしたのが10月15日だったので髪の毛を切るのを控えていましたが、さすがに頭髪が伸びて煩わしくなってきたので、午前中、整骨院での治療の後、3か月ぶりに行きつけの理髪店で髪を切ってきました これでスッキリしました その後、22日に注文しておいた眼鏡が出来上がる日だったので引き取りに行きました これで目の方もクリアになりました

ということで、わが家に来てから今日で2488日目を迎え、英国のエリザベス女王(95)は1日、英グラスゴーで開かれている第26回 国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)にビデオメッセージを寄せ、一時的な政治の枠を超え 真のステーツマンシップ(政治家精神)の達成を求め、「現在の人々のために働くのが政府と政治、人々の将来のために働くことがステーツマンシップだ」と語ったというニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     さすがは歴史の証人の言うことは違う! どこかの国の政治家に聞かせたい言葉だ

 

         

 

夕食は「おでん🍢」にしました 前回の時、娘が大好きな ちくわぶ を入れ忘れて不平を言われたので、今回はお代わりできるよう多めに用意しました

 

     

 

         

 

ネットフリックスでドラマ「日本沈没~希望のひと」を観ました 例によって何の予備知識もなしにいきなり観始めたのですが、どうやらこのドラマはTBS系列で放映された連続ドラマのようです 原作は小松左京「日本沈没」ですが、本作は実質的に「関東沈没」になっています ネットフリックスで放映されているのは第1話~第3話です

 

     

 

2023年10月、環境重視の東山総理大臣(仲村トオル)は世界環境会議で海底資源採掘事業(COMS)の推進を表明する これを受け、長沼官房長官(杉本哲太)は各省庁の優秀な若手を集め「日本未来推進会議」を設立する そのメンバーには環境省の天海啓示(小栗旬)や経産省の常盤紘一(松山ケンイチ)も選ばれる 政界進出を目論む天海は自らの提案を通したいため、東山総理にすり寄ると同時に、東山総理とは対照的な副総理の里城(石橋蓮司)も懐柔しようとする ある日、天海は海底資源採掘事業COMSに反対する団体のデモに遭遇し、チラシを受け取るが、そこにはCOMSが引き起こすとされる関東沈没への警鐘を鳴らす地球物理学界の異端児・田所博士(香川照之)の記事が載っていた 天海はデモを収束させるため田所博士と対面する。しかし、田所は天海の話には耳を傾けず、「伊豆沖で大きな地震が発生し、日之島が沈没する。それが関東沈没の前兆になる」と予言する 翌日、日本未来推進会議の会議中に伊豆沖で地震が発生する 不安を抱いた天海は常盤とともに伊豆沖に赴き、スキューバダイビングで日之島の海に潜る 天海はそこで海底の割れ目から噴き出す熱い水を浴び、割れ目に吞み込まれそうになるという衝撃的な出来事に遭遇する それ以来、彼は田所説が無視できなくなり、周囲の誰もが「関東が沈没するなんて考えられない」と楽観的な態度を取る中、懸命に田所説を擁護する そして、海底調査に乗り出し、断層があることを発見し、誰もが田所説を否定できなくなる 田所博士の予測は1年以内に関東地方で大地震が発生するというもので、そこに住む人たちを避難させる必要があるが、その情報開示の方法を巡って「日本未来推進会議」の中で見解が分かれる 「国民にパニックを起こさせないように徐々に開示すべき」という東山首相や常盤らのグループの前に、「1年以内ということは明日にでも起こるということだ。すぐに全国民に知らせるべきだ」という天海は孤立する しかし、危機感を強く抱く天海は一連の動きを追っていた「サンデー毎朝」の椎名実梨記者(杏)を巻き込み、彼女に真実をリークし、週刊誌でなく新聞で近々大地震が起こることを1面で報道するという賭けに出る

この映画のテーマは「国家公務員は誰のために働いているのか」ということと、「国民をパニックに陥れるかもしれない情報を入手したとき、ジャーナリズムはどこまで報道すべきか」ということだと思います 前者では、東大教授・世良(國村準)と田所博士との確執、里城副総理の財界寄りの姿勢などに見られます 後者では、椎名記者がデスクに「近々大地震が起こる可能性が高い」というスクープの掲載を打診したとき、デスクは「こんな国を揺るがすような記事を載せて、あとで誤報と判明したら会社がつぶれる。誰が責任を取るのか」と言うシーンに見られます この問題は口では何とでも言えるますが、実際には非常に難しい判断を求められます 新聞の場合は特に、必ず「裏」を取って入念な取材に基づいて報道することになります

本作は、第4話以降もあるようなので、ネットフリックスで放映するようになったら観たいと思います

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アンドレア・バッティストーニ ✕ 東京フィルでバッティストーニ「フルート協奏曲」、チャイコフスキー「交響曲第5番」を聴く / 東京フィル2022年度定期会員継続 ⇒ 座席変更で申し込む

2021年11月01日 23時18分29秒 | 日記

11月1日(月)。先月は怪我で入院したりして碌なことがありませんでした 今日から月が変わったのでツキが回ってくるといいなと思います

東京フィルの2022年度定期演奏会への継続手続きの締め切りが近いので、「変更を希望する」にチェックを入れて発送しました 現在は2階LD2列10番ですが、やや遠いのでより近くの席を目指すことにします 今月13日(土)に東京フィル・チケットサービスに電話して変更します。なお、会場や座席変更については、他の多くのオーケストラがWEB上で手続きできるのに、なぜか楽団員数日本一の東京フィルは電話のみの受付になっています なかなか電話が繋がらないことによるストレスが予行されるので、申込用紙の裏側に「WEB上でも変更変更手続きができるよう改善をしてほしい」と書いておきました

ということで、わが家に来てから今日で2487日目を迎え、俳優の石原良純が1日、コメンテーターを務めるテレビ朝日系「モーニングショー」で、衆院選で敗北した兄で自民党元幹事長の石原伸晃氏の今後について、「芸能界には来ないと思いますよ」と話した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     比例で復活当選した弟・石原宏高と組んで「石原軍団」を結成して気勢を上げたら

 

         

 

夕食に「豚バラ大根」「生野菜とアボカドのサラダ」「大根の葉のお浸し」「もやしの味噌汁」を作りました 「豚バラ~」は大根をピーラーでスライスしたので、味が浸み込みやすくなりました

 

     

 

         

 

午後7時からサントリーホールで東京フィルの第960回サントリー定期シリーズ公演を聴きました プログラムは①バッティストーニ「フルート協奏曲『快楽の園』~ボスの絵画作品によせて」、②チャイコフスキー「交響曲第5番 ホ短調 作品64」です 演奏は①のフルート独奏=トンマーゾ・ベンチョリーニ、指揮=アンドレア・バッティストーニです

 

     

 

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの東京フィルの並び。コンマスは三浦章宏です

1曲目はバッティストーニ「フルート協奏曲『快楽の園』~ボスの絵画作品によせて」です この曲はフルート奏者のトンマーゾ・ベンチョリーニの依頼により、バッティストーニが初期フランドル派の画家ヒエロニムス・ボスの神秘的な三連祭壇画「快楽の園」からインスピレーションを得て2019年に作曲、本公演が日本初演となる作品です 第1楽章「天地創造」、第2楽章「エデンの園」、第3楽章「地獄ーカデンツァ」、第4楽章「庭」の4楽章から成ります

ベンチョリーニがバッティストーニとともに登場、さっそく演奏に入ります 低弦の響きに導かれて独奏フルートが入ってきます 演奏を聴きながら、作曲者の名前を伏せて聴いたら日本人作曲家が作った作品と答えるかもしれないと思いました それほど「和のテイスト」を感じました 気持ちよく聴いているうちに寝落ちしたらしく、気が付いたら会場が拍手まみれになっていました 良い曲ほど眠くなるというのは歴史的な事実です

ベンチョリーニは流ちょうな日本語で「どうもありがとうございました。これから演奏するのはバッハのサラバンドです」と言って、バッハ「無伴奏フルートのためのパルティータ」BWV1013から「サラバンド」を鮮やかに演奏し、満場の拍手を浴びました

 

     

 

プログラム後半はチャイコフスキー「交響曲第5番 ホ短調 作品64」です この曲はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)が1888年にわずか3か月で作曲、同年11月17日にサンクトペテルブルクで初演されました 第1楽章「アンダンテ ~ アレグロ・コン・アニマ」、第2楽章「アンダンテ・カンタービレ・コン・アルクーナ・リセンツァ ~ モデラート・コン・アニマ ~ アンダンテ・モッソ ~ アレグロ・ノン・トロッポ」、第3楽章「ワルツ:アレグロ・モデラート」、第4楽章「フィナーレ:アンダンテ・マエストーソ ~ アレグロ・ヴィヴァーチェ ~ モルト・ヴィヴァーチェ ~ モデラート・アッサイ・エ・モルト・マエストーソ ~ プレスト」の4楽章から成ります

バッティストーニの指揮で第1楽章に入ります 冒頭の序奏部はクラリネットの独奏で「運命の動機」が奏でられますが、このクラリネットが素晴らしい その後、テンポを上げてアレグロ主部に突入しますが、バッティストーニの指揮はアクションが大きく、強弱のコントラストが非常に大きいのが特徴です 弦楽器のうねりがすごい 第2楽章の冒頭は、ほとんどホルン協奏曲と言ってもよいほど独奏ホルンが活躍しますが、首席・高橋臣宣の演奏が素晴らしい この人のホルンはいつ聴いても安定感がありほれぼれします 第3楽章はチャイコフスキー得意のワルツです 弦楽器の美しさはもちろんのこと、木管楽器群が素晴らしい演奏を展開します 第4楽章に入ると、第1楽章冒頭で悲しげなメロディーとして演奏された「運命の動機」が勝利の音楽として登場します まさにチャイコフスキー・マジックです バッティストーニは弦楽器を中心にゆったりと演奏させ、思う存分歌わせます この辺はオペラ指揮者バッティストーニを感じさせます 最後はオーケストラ挙げての渾身の演奏で決然と曲を閉じました 満場の拍手がバッティストーニと東京フィルの楽員に送られました

バッティストーニ ✕ 東京フィルはアンコールにリスト(バッティストーニ編)「巡礼の年 第2年『イタリア』から『サルヴァトール・ローザのカンツォネッタ』」を楽し気に演奏、再び満場の拍手を浴びました

3日、4日も同じプログラムによるコンサートがありますが、これをもって東京フィルの2021年度定期演奏会は終了します。前述の通り、2階LD2列10番の席ともお別れです 来年1月以降はステージにより近い席に移ります

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする