人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

天海祐希主演「老後の資金がありません!」を観る ~ お金も大切だが、もっと大切なものがある

2021年11月16日 19時17分38秒 | 日記

16日(火)。ケーキの予約をしてきました 娘が12月25日のクリスマス生まれなのでバースデー・ケーキですが、実態はクリスマス・ケーキです 娘は苺のショートケーキが好きなので、地元 巣鴨の FRENCH  POUND  HOUSE で 一番小さい4号のホールケーキ・ルージュ(お酒入り)を注文しました 息子は山形にいるので、2人分としては十分です

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で2502日目を迎え、米国務省は15日、ロシアが人工衛星に対するミサイル攻撃実験を行い、自国の衛星を破壊した結果、1500個以上の宇宙ゴミが発生したと明らかにした  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     ロシアは宇宙ゴミを東京都の基準に従って「分別ごみ」に出すべきだ  どこか変?

 

         

 

夕食は「寄せ鍋(海鮮中心)」にしました 材料は牡蠣、タラ、ホタテ、エビ、鶏肉団子、豆腐、シメジ、エノキダケ、人参、白菜です。温まりました

 

     

     

 

         

 

TOHOシネマズ上野で前田哲監督による2021年製作映画「老後の資金がありません!」(115分)を観ました

家計に無頓着な夫の章(松重豊)、フリーターの娘まゆみ(新川優愛)、大学生の息子・勇人(瀬戸利樹)と暮らす平凡な主婦・後藤篤子(天海祐希)は、憧れのブランドバックも我慢して、夫の給料と彼女がパートで稼いだお金をやりくりしながらコツコツと老後の資金を貯めてきた 篤子の唯一の贅沢は月謝5000円のヨガ教室に通うことだけだった。しかし、亡くなった舅の葬式代400万円!、パートの突然の解雇、娘の結婚相手が地方実業家の御曹司で豪華な結婚式を折半で負担、さらには夫の会社が倒産して退職金が不支給と、節約して貯めた老後の資金を目減りさせる出来事が次々と降りかかる そんな中、章の妹・志津子(若村麻由美)との話し合いの中で、篤子は毎月9万円の仕送りを免除してもらう代わりに、施設に入居している夫の母・芳乃(草笛光子)を引き取ると口走ってしまう 芳乃を加えた生活が始まるが、元・老舗和菓子屋の女将だった芳乃の奔放なお金使いで予期せぬ出費が嵩み、篤子はさらなる窮地に追い込まれてしまう さらに、芳乃はあろうことか”生前葬”をしたいと言い出す。篤子のストレスはピークに達する 篤子はこの重圧から抜け出すことができるのか

 

     

 

この映画は垣内美雨の同名小説を前田昭監督が映画化したコメディーです 一つピンチが襲うと、それに連鎖するように次々とピンチが襲うのが世の常ですが、後藤家のピンチは半端ではありません 中でも夫婦そろって失業するという事態は最悪です。映画だから笑って済ますことが出来ますが、現実の世界の話だったらそうはいきません

本作では、老親の面倒を誰が看るかという切実な問題や、オレオレ詐欺に引っかかって大金を失うという問題、親が死亡しているのに引き続き年金を受け取るケースがあるという問題など、「老後の資金」以外にも老後に係る問題が多々あることを、笑いをまぶして警告しています

最終的に、章の妹・志津子が芳乃を引き取ることになり、章と篤子は住家を売り払ってシェアハウスで暮らすことになります 夫婦だけで暮らすよりも他人同士ながら複数の家族が同じ屋根の下で、プライバシーを守りながら一緒に食事をしたり雑談をしたりした方が楽しいだろうと結論を出したのです 「老後はお金だけが大切なのではない。人と人との繋がりも大切だ」ということに気が付いたのです ただ、映画なので同居人はみな良い人に見えますが、現実はどうなのでしょうか

役作りでは、何といっても主役の篤子を演じた天海祐希が素晴らしい 彼女の素晴らしいところは喜劇的な役柄でもシリアスな役柄でも、何の違和感もなく自然に演じられるところです 驚いたのは芳乃を演じた草笛光子です 篤子のヨガ仲間・神田サツキ(柴田理恵)に頼まれて、失踪した父親の身代わりになって役人による身元調査に応じることになるのですが、志村けんも真っ青な”変なおじさん”そのものです そうかと思うと、生前葬のシーンでは「ラストダンスは私に」を歌ったりして、まったく死にそうもない、現役歌手も真っ青な歌唱力を発揮していました 二人の会話で面白かったのは、篤子が「私も宝塚に入りたい」と言うと、芳乃が「あなたには宝塚は無理ねぇ」と反応し、篤子が複雑な表情を見せるシーンです 言うまでもなく、篤子を演じる天海祐希は元・宝塚の男役トップスター、草笛光子は元・松竹歌劇団(SKD)のトップスターです

さて、音楽です 本作ではクラシック音楽が何曲か使われていますが、一番目立ったのは、芳乃が、サツキの失踪した父親の身代わりになって役人による身元調査に応じているところに、本物の父親(毒蝮三太夫)が帰ってきて、「お前は何者だ!」と怒って日本刀を振り回して篤子と芳乃を追いかける時に流れるヨハン・シュトラウス2世の「美しき蒼きドナウ」です 刃傷沙汰の殺気立ったシーンに のんびりしたウィンナ・ワルツを流す手法は、アンビバレント効果を狙ったのではないか、と思います

コメント (2)
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