人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

下野竜也 ✕ 篠崎友美 ✕ 新日本フィルでヒンデミット「白鳥を焼く男」、R.シュトラウス「メタモルフォーゼン」、フンパーディンク「ヘンゼルとグレーテル」前奏曲他を聴く

2021年11月20日 07時45分50秒 | 日記

20日(土)。山形県鶴岡市に単身赴任している息子が大ぶりの「ラ・フランス」を送ってくれました 追熟期間が必要とのことで、冷蔵庫には入れず室温保存した上で、息子の誕生日の翌日の11月27日頃から食べられるようです さっそくお礼のメールを送っておきました 近々、誕生祝いにステーキ・セットでも送ってあげるつもりです

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で2506日目を迎え、フィリピンのロクシン外相は18日、南シナ海でフィリピン軍に物資を運んでいた民間船2隻が中国海警局の船に妨害されたとして、中国を非難する声明を発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     最高権力者としての延命を狙う習近平の覇権主義が  恥ずかしげもなく前面に出た

 

         

 

昨日、夕食に「2週間に一度の金曜日」のローテーション入りして久しい「鶏のから揚げ」を作りました 栗原はるみ先生のレシピによる「うまみ醤油」(ニンニク、ショウガの微塵切りと削り節を醤油に漬けて冷蔵庫で寝かせたもの)にまぶして揚げたので、とても美味しくできました また、10月8日以降の入退院以来、肋骨にひびが入っている関係で禁酒してきましたが、身体中の痛みも消え 胸のベルトも取れたので、43日ぶりにビールを解禁しました なんだかんだ言っても、唐揚げにはビールです

 

     

 

         

 

昨日、すみだトリフォニーホールで新日本フィル「すみだクラシックへの扉  第3回定期演奏会」を聴きました プログラムは①フンパーディンク:歌劇「ヘンゼルとグレーテル」前奏曲、②ヒンデミット「白鳥を焼く男」、③リヒャルト・シュトラウス「メタモルフォーゼン~23の独奏弦楽器のための習作」、④フンパーディンク:歌劇「ヘンゼルとグレーテル」より「夕べの祈り ~ パントマイム」です 演奏は②のヴィオラ独奏=篠崎友美、指揮=下野竜也です

 

     

 

拍手の中、楽団員が入場し配置に着きます。弦は左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの新日本フィルの並び。コンマスは西江王子。その隣には読響からトラバーユしてきたゲスト・コンマスの伝田正秀が控えます

1曲目はフンパーディンク:歌劇「ヘンゼルとグレーテル」前奏曲です この曲はエンゲルベルト・フンパーディンク(1854-1921)が1890年から93年にかけて作曲、1893年12月23日にリヒャルト・シュトラウスの指揮によりワイマルで初演されたオペラの前奏曲です

この日、午前11時から開かれた小室敬幸氏による「60分ワンコイン講座」を聴いて初めて、フンパーディンクは1881年から82年にかけて「パルジファル」を制作中のワーグナーの手助けをするほど、ワーグナーに傾倒していたことを知りました 歌劇「ヘンゼルとグレーテル」の「前奏曲」はホルン四重奏曲で演奏される「神への祈り」で開始されますが、確かにワーグナーの旋律を思い浮かべます ワーグナーは多方面に影響を及ぼしているということが分かります

2曲目はヒンデミット「白鳥を焼く男」です この曲はパウル・ヒンデミット(1895-1963)が1935年に作曲、同年アムステルダムで初演されたヴィオラと小オーケストラのための協奏曲(実質的なヴィオラ協奏曲)です 第1楽章「山と深い谷の間で」、第2楽章「さあ、親愛なる菩提樹よ」、第3楽章「変奏曲:お前は白鳥を焼く男ではないか?」の3楽章から成ります この曲の大きな特徴は、ヴァイオリンとヴィオラ(ソリストを除く)がいないことです

ヴィオラ独奏の篠崎友美は今年3月に新日本フィルを退団、現在東京都交響楽団の首席を務めています

第1楽章の冒頭は吟遊詩人を表すヴィオラがソロで民謡を弾き、オーケストラが加わります 第2楽章はヴィオラ独奏とハープによりアンサンブルが奏でられますが、もの悲しい旋律が印象に残ります 第3楽章は楽し気な旋律が奏でられますが、小室氏の解説によると、この楽章はナチスへの皮肉が込められているといいます こういうことはレクチャーをしてもらわないとなかなか解らないものです その意味で、小室氏の事前講座は本当に参考になります

会場のみならずかつての仲間である新日本フィルの面々からも大きな拍手を浴びた篠崎友美は、チェロ首席の長谷川彰子とともにヒンデミットが1934年に作曲した「ヴィオラとチェロの二重奏曲(スケルツォ)」を鮮やかに演奏し、再び大きな拍手に包まれました

 

     

 

プログラム後半の1曲目はリヒャルト・シュトラウス「メタモルフォーゼン ~ 23の独奏弦楽器のための習作」です    この曲はリヒャルト・シュトラウス(1864-1949)が1944年から45年にかけて作曲した単一楽章の作品で、1946年にチューリヒで初演されました

この曲はヴァイオリン10,ヴィオラ5,チェロ5,コントラバス3という小規模な編成により演奏されます

曲は「変容」を象徴する主題で開始され、ヴィオラがベートーヴェンの「運命の動機」と「英雄の葬送行進曲の主題」を提示します タイトルに「独奏弦楽器~」とあるように、例えば第1ヴァイオリンを例にとると、全員が同じメロディーを弾くのではなく、前列の3人だけが弾いて、残りの7人は休んでいるというように、弾く者、休む者がセクションごとに厳密に区分けされています 各楽器の細かい組み合わせにより、流麗な弦楽アンサンブルが途切れなく流れることになります 下野のドラマティックな曲作りは鮮やかで、弦楽器だけによるアンサンブルの美しさが前面に出ていました

最後の曲はフンパーディンク:歌劇「ヘンゼルとグレーテル」より「夕べの祈り ~ パントマイム」です   この曲は歌劇の第2幕を締めくくる楽曲です 小室氏のプログラムノートによると、「ヘンゼルとグレーテルが夜道で迷子になると、眠りの精がやってきて兄妹を眠気に誘う・・・そういう状況の中で祈りの旋律(ライトモティーフ)に載せて自分たちを落ち着かせるように歌うのが『夕べの祈り』。続けて演奏される『パントマイム』は、眠る兄妹のもとに14人の天使が訪れて見守る幻想的な場面」です 私はこれまでフンパーディンクの音楽を聴く機会がほとんどありませんでしたが、この曲はとても親しみやすく、メロディーが美しい作品です 自分にはまだまだ知らない素晴らしい作品が数多くあるな、と思い知らされました

 

     

 

開演前と休憩時間に、久しぶりにパトロネージュ部の登原さんとお話しましたが、開口一番「しばらくブログを拝見していなかったので全然知らなかったのですが、久しぶりに見てびっくりしました」と言われました。私が10月8日の「クラシックへの扉」公演の帰りに頭を打って救急車で曳舟の病院に運ばれ、頭部を5針縫って入院した件です 怪我をした時の状況や入院中のことなどを簡単に説明し、現在は順調に回復していることをお話ししましたが、「あの頃、曳舟の近くに(仕事で)頻繁に行っていたんですよ 大事に至らなくて良かったです これから寒くなると傷が痛むかもしれないので注意してください。くれぐれも階段には気を付けてくださいね」と念を押されました 余計な心配をおかけしてしまったようです その後、11月下旬の定期公演に客演するはずだったシャルル・デュトワがコロナに感染し来日できなくなった件や、緊急事態宣言解除後、在京オーケストラの各公演に客足が戻りつつあることなどについてお話ししました 現在コロナは落ち着いていますが、油断しているとまたぶり返して再びコンサートの入場制限が課せられる恐れがあります 個々人がこれまで通りマスク着用・手指の消毒に務め、コロナ対策を怠らないようにしたいと思います 次に新日本フィルのコンサートを聴くのは11月29日のサントリー定期(指揮者がシャルル・デュトワ ⇒ 井上道義に変更)なので、絶対に転んで怪我をしないように気を付けて過ごそうと思います

コメント (2)
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