人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

シトコヴェツキ―+藝大フィルハーモニアでチャイコフスキー「交響曲第6番”悲愴”」他を聴く / 芸劇ブランチコンサート(10月以降)のチケットを取る

2017年06月10日 09時00分06秒 | 日記

10日(土).わが家に来てから今日で983日目を迎え,「加計学園問題」で文部科学省が内閣府から「総理のご意向」などと伝えられたとされる文書について,松野博一文科相が9日,省内調査をやり直すと表明し,安倍首相から「徹底した調査を速やかに行うよう」指示があった というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     このまま放っといたら 7月2日の東京都議選で自民惨敗だから 動かざるを得ない

 

                                        

 

昨日,夕食に「牛肉とゴボウのしぐれ煮」「生野菜と海藻とタコのサラダ」「冷奴」を作りました  「牛肉~」はゴボウを包丁でさきがけにするのですが,どうしても厚めになってしまうのでピーラーを使いました

 

     

 

                                           

 

池袋の東京芸術劇場で開いている「芸劇ブランチコンサート」のチケットを3枚取りました  第10回=10月17日(火),第11回=12月19日(火),第12回=来年2月6日(火)のいずれも午前11時から約1時間です  プログラムと出演者は下のチラシの通りですが,ナビゲーターが10月から「アド街ック天国」から「ららら クラシック」へ,もとい,八塩圭子さんから加羽沢美濃さんへ代わります

 

     

     

 

                                              

 

昨日,上野の東京藝大奏楽堂で「藝大フィルハーモニア管弦楽団第381回定期演奏会」を聴きました  プログラムは①チャイコフスキー「瞑想曲~『なつかしい土地の思い出』より」,②ストラヴィンスキー「ディヴェルティメント」,③チャイコフスキー「交響曲第6番ロ短調”悲愴”」です  指揮・ヴァイオリンはドミトリー・シトコヴェツキ―です

シトコヴェツキ―はアゼルバイジャン共和国のバクー生まれで,モスクワ音楽院で学んだ後,ジュリアード音楽院で研鑽を積みました  ヴァイオリニストとして有名ですが,バッハの「ゴルトベルト変奏曲」を弦楽合奏用に編曲したCDが一世を風靡するなど編曲者としても世界に名を轟かせています

全自由席です.1階11列25番,右ブロック左通路側を押さえました   午後7時の開演に先立って6時15分からプレコンサートがありました  コンマスの戸原直はじめ藝大フィルのメンバー6人によりチャイコフスキー「弦楽六重奏曲”フィレンツェの思い出”」第1楽章が演奏されました

 

     

 

さて本番です.オケのメンバーが配置に着きます  弦は左から第1ヴァイオリン,ヴィオラ,チェロ,第2ヴァイオリン,その後ろにコントラバスという対向配置をとります.コンミスは澤亜樹さん.藝大の澤和樹学長と名前が似ていると思ったら娘さんらしいですね  新年度からコンミスに就任したようです

1曲目はチャイコフスキー(グラズノフ編)「瞑想曲『なつかしい土地の思い出』より」です  この曲は元はヴァイオリンとピアノのための小品集で「瞑想曲」「スケルツォ」「メロディ」の3曲から成る作品で,グラズノフが1896年にオーケストラ用に編曲しました  チャイコフスキーは1878年3月に1か月足らずで名曲「ヴァイオリン協奏曲」を完成しましたが,その月にわずか3日間で作曲した「瞑想曲」はこの協奏曲の中間楽章として構想されていたといいます

シトコヴェツキ―がヴァイオリンを携えて登場します.弾き振りするようです  曲を聴く限り,チャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲」の第2楽章を知っているわれわれにとっては,やや物足りなさを感じるものの,そこはメロディーメーカーのチャイコフスキー,とても美しい音楽です  シトコヴェツキ―はさすがは本業がヴァイオリニストです.とても美しい音で「瞑想の世界」を奏でました

2曲目はストラヴィンスキー(シトコヴェツキ―編)「ディヴェルティメント」です  この作品は,ストラヴィンスキーのバレエ音楽「妖精の接吻」(1928年)の組曲版と,管弦楽組曲「ディヴェルティメント」(1934年,1949年改訂)を,オルフェウス室内管弦楽団に委嘱によりシトコヴェツキ―が管弦楽用に編曲(2015年)したものです

プログラムノートには,バレエ音楽「妖精の接吻」の解説として第1場「プロローグ 嵐の中の子守歌」,第2場「村の祭り」,第3場「水車場で」,第4場「エピローグ」とあり,管弦楽組曲の解説として「1.シンフォニエッタ」「2.スイス舞曲」「3.スケルツォ」「4.パ・ド・ドゥ」と書かれていますが,その2つの作品をもとにシトコヴェツキ―がどういう編曲版を作ったのかが書かれていないので,内容が分かりません  プログラムをよく見ると,太字で「日本初演」と書かれていました  要するに,この解説を書いた人も一度も聴いたことがなかったらしいのです.書けるわけがないですね

再度,シトコヴェツキ―がヴァイオリンを携えて登場します  彼の弾き振りで聴く「ディヴェルティメント」は,いかにもストラヴィンスキーのバレエ音楽らしく,独特の変拍子が多用された曲ですが,4楽章形式で,第3楽章と第4楽章が続けて演奏される楽しい曲でした  シトコヴェツキ―自身も,演奏者たちも楽し気に演奏しているのが印象的でした  言うまでもなくシトコヴェツキ―は滅茶苦茶上手いです

 

     

 

休憩後はチャイコフスキー「交響曲第6番ロ短調”悲愴”」です この曲は1893年2月から8月にかけて作曲されました.公的な初演は1893年10月16日にペテルブルグで行われましたが,その9日後にチャイコフスキーはコレラに罹患し急死しています.悲壮です

オケのメンバーが管楽器を中心に拡大しフル・オーケストラの態勢になります  コンマスが戸原直に代わります.シトコヴェツキ―がヴァイオリンの代わりにタクトを持って登場し,さっそく第1楽章に入ります.コントラバスの重々しい序奏に乗ってファゴットが暗いメロディーを奏でます  このファゴットが良かった  何事も最初が肝心です.しばらくして,ヴィオラが活躍する場面がありますが,このヴィオラが素晴らしい  木管,金管もいい音を出しています

第2楽章は,とても流れが心地よいです  第3楽章はまさに行進曲です.弦楽器,管楽器はもちろんのこと,ティンパニをはじめとする打楽器群の活躍が目覚ましく「寝た子を起こす」演奏です  シトコヴェツキ―は第3楽章から第4楽章にかけて,タクトを下ろさず続けて演奏しました.賢明です  下手をすると ここで拍手が来るところです  第3楽章から一転,第4楽章は「これ以上暗い音楽はないのではないか」と思うほど暗く沈んだ音楽が綿々と続きます  この楽章でも音楽の流れが自然で,オーケストラ全体が呼吸しているようです  最後は息絶えて,しばしの しじま の後,会場一杯の拍手がステージに押し寄せました

演奏している藝大フィルハーモニアのメンバーを見ていて思ったのは,世界的なヴァイオリニストで,編曲者で,指揮者でもあるシトコヴェツキ―をリスペクト(尊敬)して演奏している,ということです  そのうえで,演奏を楽しんでいる姿が印象的でした  指揮者に対するリスペクトが生んだ名演奏と言っておきましょう

 

     

 

 

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「アイ・イン・ザ・スカイ」「ヒトラーの忘れもの」を観る~ギンレイホール / METライブビューイング,R.シュトラウス「ばらの騎士」の指定を取る

2017年06月09日 07時51分59秒 | 日記

9日(金).わが家に来てから今日で982日目を迎え,北朝鮮が8日午前,短距離の地対艦巡航ミサイルを数発発射したというニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      北朝鮮のミサイル発射は今年に入って11回目 慣れてしまうのが怖いと思うよ

 

                                           

 

昨日,夕食に「 麻婆茄子」「生野菜と海藻のサラダ」「トマト,ウインナ,レタスのスープ」「冷奴」を作りました  スープはいつもは生のトマトを使うのですが,レシピに「生のトマトよりもトマト水煮缶の方がリコピン,βカロチンなどがより多く含まれている」と書かれていたのでトマト缶を使いました 上に浮いているのは粉チーズです

 

     

 

                                           

 

昨日,新宿ピカデリーでMETライブビューイング,R,シュトラウス「ばらの騎士」の座席指定を取りました   13日(火)午前10時からの部です.今回は最後列席を取りました.今年度のMETライブもこれで終了です.寂しいです

 

     

 

                                              

 

昨日,神楽坂のギンレイホールで「アイ・イン・ザ・スカイ~世界一安全な戦場」と「ヒトラーの忘れもの」の2本立てを観ました

「アイ・イン・ザ・スカイ」はギャヴィン・フッド監督による2015年イギリス映画(102分)です

 

     

 

イギリス軍の諜報機関で働くキャサリン・パウエル大佐(ヘレン・ミレン)はロンドンで,国防相のベンソン中将(アラン・リックマン)と協力しながら,ナイロビ上空6000メートルのドローン偵察機と室内に潜入させた超小型ドローンから送られてくる映像でテロリストの隠れ家を監視していた  映像で自爆テロの準備を突き止めると,アメリカ国内の米軍基地にいるドローン・パイロットのスティーブに攻撃命令を下すが,殺傷圏内に幼い少女がいることが判明する  キャサリンは少女を犠牲にしてでもテロリストを殺害することを優先させようとするが,スティーブは少女の安全が確保されてから攻撃に移るよう再考を促す.キャサリンは上官の判断を仰ぐが,上官はその上の大臣の判断を求める  テロリストは今にも屋外に出ようとしている.スティーブは攻撃ボタンを押すのか

かつての戦争は,相手の顔が見えない中で,パーム爆弾を,あるいは原爆を落としていたので,さほど良心の呵責を覚えることがなかったかも知れませんが,戦地を離れた安全な場所で遠隔操作で行うドローンを使った現代の戦争は,逆に破壊目標とする対象が詳細に見えるので,そこに子供がいれば良心の呵責が生じるというジレンマに陥るという物語設定です  「今そこにいる一人の少女を救うことを最優先に考えるのか,今そこにいるテロリストがテロ行動を起こし多数の犠牲者を出すことを未然に防ぐため攻撃を加えることを最優先に考えるのか」という,人間の正義とモラルが問われる非常に難しい選択を強いられることになります  映画の中では,攻撃にGoサインを出すべき者が責任回避のため「上の判断を仰ぐ」と「たらい回し」にするシーンが出てきますが,実際にはもっと合理的にマニュアル通りに判断を下すようになっているのではないかと思います それに,報道で「市民を誤爆」というニュースを見たりすると,ドローンによる映像は映画のように大人か子どもかの区別までは分からないのではないか,とも思います

よくよく考えてみると,そもそも戦争に正義やモラルはあるのだろうか?と疑問です  戦争は結局は殺し合いです.「良い戦争,悪い戦争」なんてあるわけがない.考えるほど虚しさがつのります

 

                                              

 

2本目の「ヒトラーの忘れもの」はマーチン・サントフリート監督による2015年デンマーク・ドイツ合作映画(101分)です

 

     

 

時は1945年5月,ナチス・ドイツによる5年間の占領から解放されたデンマーク  ドイツ軍が海岸線に埋めた無数の地雷を除去するため,捕虜のドイツ兵が駆り出されたが,そのほとんどは少年兵だった  11名の少年たちは地雷を扱った経験がほとんどない.彼らを監督するデンマーク軍のラスムスン軍曹は,初対面の彼らに容赦ない暴力と罵声を浴びせ服従させる.少年たちは浜辺に這いつくばって地雷を見つけ,信管を抜き取る作業に従事するが,彼らにとっては死活問題だ  ろくに食料も与えられない中,少年たちは飢えや体調不良に苦しみ,地雷の暴発によって次々と命を落としていく  彼らの様子を間近で見ていたラスムスンは,やがてナチの罪を子供たちに償わせることに疑問を持ち始め,地雷の撤去が終了したらドイツに帰してやると彼らに約束する  しかし,最後まで生き残った4人の少年たちは,軍の命令で別の地雷撤去に駆り出されることになる  ラスムスンは少年たちとの約束を守るため一大決心をする

 

     

 

第二次世界大戦後のデンマークで,ナチが埋めた地雷は200万個と言われています  この映画の舞台となった海岸線は,連合軍の上陸を阻止するために地雷が埋められたとのことです  その地雷を除去するためにドイツ人捕虜の少年たちが駆り出されたわけです.この史実はデンマーク国内でも知られていなかったとのことですが,衝撃的な事実です

少年たちの地雷の信管を抜くシーンには思わず手に汗握ります  いつ暴発するか,とびくびくしながら観ました  映画の冒頭では憎しみに満ちた険しい表情だったラスムスン軍曹の顔が,少年たちと次第に打ち解けていき,最後のシーンでは,少年たちに希望を持たせ穏やかな表情に変わっていたのが印象的でした

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オリヴァー・ストーン監督「スノーデン」,ローラ・ポイトラス監督「シチズンフォー スノーデンの暴露」を観る~命を懸けた「国家の利益か国民の利益か」の選択

2017年06月08日 07時52分50秒 | 日記

8日(木).わが家に来てから今日で981日目を迎え,トランプ米大統領が地球温暖化対策の国際ルール「パリ協定」から離脱表明したことを受け,米国の9州や125都市などが共同で5日,連邦政府に代わって米国の温室効果ガス削減の責任を果たすとする声明を国連に提出した という朝日の記事を見て感想を述べるモコタロです

 

     

      大統領はデタラメだけど こういう記事を見ると アメリカも 捨てたもんじゃない 

 

                                          

 

昨日,夕食に「手羽元と大根の煮物」「生野菜サラダ」「キュウリのラー油のせ」「冷奴」を作りました   「手羽元~」は40分以上煮込んだので味がしっかり沁み込みました

 

     

 

                                              

 

昨日,池袋の新文芸坐で「スノーデン」と「シチズンフォー  スノーデンの暴露」の2本立てを観ました

「スノーデン」はオリヴァー・ストーン監督による2016年アメリカ映画(135分)です  この作品は,アメリカ政府による個人情報監視の実態を暴いた元CIA職員エドワード・スノーデンの実話を映画化したものです

 

     

 

2013年6月,イギリスのガーディアンは,アメリカ政府が秘密裏に構築した国際的な監視プログラムの存在をスクープし報道する  ガーディアンに情報を提供したのは,アメリカ国家安全保障局NSAの職員である29歳の青年エドワード・スノーデンだった  彼はアメリカを愛する平凡な青年だったが,自分がかかわっている仕事が,テロリストに限らず全世界の個人情報を監視するシステムに組み込まれていることに危機感を募らせ,命を懸けて世界最強の情報機関に反旗を翻すことを決心,行動に出たのだった

                                       

2本目の「シチズンフォー  スノーデンの暴露」はローラ・ポイトラス監督による2014年アメリカ・ドイツ合作映画(114分)です 

こちらは,スノーデンが最初にガーディアンの関係者と会ってインタビューを受け,それがテレビや新聞で報道され,その後,海外に亡命するまでを追ったドキュメンタリーです   スノーデンの口から語られたのは,アメリカ政府によるスパイ行為の数々で,世界各国の主要人物をはじめ一般の国民の電話やインターネットまでも傍受しているという驚くべき事実だった

 

     

 

この2本の映画を立て続けに見ると,「スノーデン事件」の真相が手に取るように分かります  スノーデンは,いわゆる「国家機密」を暴露することが,自分の身に危険が及ぶことを覚悟の上で行動しました  なぜなら政府は「機密の暴露は敵を利することにつながる」という理論武装のもと,彼を逮捕しようとするからです  スノーデンは最終的に,国家の利益を第一に考えるのか,国民の利益を第一に考えるのかを天秤にかけて,後者を選んだわけです

この事件を受けて,アメリカ政府は国家安全保障局のやり方が行き過ぎだったと認めざるを得なくなり,その後の情報収集にも制約が課せられたことを考えれば,スノーデンの行動は正しかったと言うべきでしょう

現在日本の国会では「共謀罪」の趣旨を含む「組織的犯罪処罰法改正案」が審議されていますが,「国家機密」と「国民の利益」を考えるうえで,間接的に示唆に富む映画でした

なお,「スノーデン」の中でパーティーのシーンがありますが,弦楽四重奏団がモーツアルトの弦楽四重奏曲を演奏していました  第19番ハ長調”不協和音”K.465だったと思います  それからのストーリーの展開を考えると「不協和音」はピッタリでした

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サントリー「サマーフェスティバル2017」のチケットを取る~「戦前日本のモダニズム」「戦中日本のリアリズム」 / 誉田哲也著「ケモノの城」ほか本を5冊買う

2017年06月07日 07時42分33秒 | 日記

7日(水).わが家に来てから今日で980日目を迎え,学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐり,文部科学省が内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」などと言われたと記録された文書について,文科省の現役職員が朝日新聞の取材に応じ,この文書が省内の複数の部署で「共有されていた」と証言した という記事を見て感想を述べるモコタロです

 

     

      省内 からどんな証言が出ようが 官邸は無視すると決めているから しょうない な

 

                                        

 

昨日,夕食に「豚もやし炒めのおろしポン酢かけ」「生野菜と海藻のサラダ」「冷奴」「スウィートコーン,エノキダケ,タケノコのスープ」を作りました   スープは中華味にしましたが自己流です

 

     

 

                                           

 

サントリーホール芸術財団主催による「サマーフェスティバル2017」のチケットを3枚取りました

 

     

 

今年のテーマの一つは「ザ・プロデューサー・シリーズ  片山杜秀がひらく  日本再発見」で,次の4回シリーズで展開されます

①9月3日(日)15時「戦前日本のモダニズム~忘れられた作曲家,大澤壽人」(大ホール)

②9月10日(日)15時「戦中日本のリアリズム~アジア主義・日本主義・機械主義」( 同 )

③9月4日(月)19時「戦後日本と雅楽~みやびな武満,あらぶる黛」(ブルーローズ)

④9月6日(水)19時「戦後日本のアジア主義~はやたつ芥川,まろかる松村」( 同 )

私はこのうち他のコンサート予定が入っていない①②③のチケットを取りました ①では 大澤壽人(おおさわ・ひさと)という作曲家については初めて名前を知りましたが,師はデュカスやナディア・ブーランジェとのことなので,曲にはフランス音楽の影響があるのかな,と興味が湧きます   ②では伊福部昭の「ピアノと管弦楽のための協奏風交響曲」が面白そうです  ③では 雅楽の伶楽舎の演奏による黛敏郎の「昭和天平楽」が楽しそうです

9月1日のサントリーホールのリニューアル・オープンが待ち遠しい今日この頃です

 

     

 

     

 

                                           

 

以前 買った本を読み終わらないのに本を5冊買いました.ほとんど病気ですね   1冊目は相場英雄著「リバース」(双葉文庫)です  相場英雄の本は,先日「トラップ」をご紹介したばかりですね

 

     

 

2冊目は佐藤優著「牙を研け」(講談社現代新書)です 佐藤優の本は,先日「悪魔の勉強術」をご紹介しました

 

     

 

3冊目は柚月裕子著「パレートの誤算」(祥伝社文庫)です 柚月裕子の本は「検事の本懐」など何冊かご紹介しました

 

     

 

4冊目は東川篤哉著「純喫茶『一服堂』の四季」です この人は2011年に「謎解きはディナーのあとで」でブレイクしたユーモア・ミステリ作家です

 

     

 

5冊目は誉田哲也著「ケモノの城」(双葉文庫)です  誉田哲也もこのブログではお馴染みですね.「ストロベリーナイト」や「ジウ」シリーズをはじめ数多くの作品を出しています

 

     

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タリス・スコラーズの「エリザベス1世時代の英国国教会音楽の黄金時代と『モンテヴェルディ生誕450年記念』」演奏会を聴く / 岡本侑也さんエリザベートコンクール第2位に入賞

2017年06月06日 08時35分02秒 | 日記

6日(火).昨日の「エリザベートコンクール 岡本侑也さんが2位」という新聞・テレビ報道にはビックリしました   4日のブログでご紹介した通り,彼が出演する8月28日(月)の読売日響「三大協奏曲」のチケットを取ったばかりだったからです  奇しくも彼が同コンクールの決勝で弾いたドヴォルザークの「チェロ協奏曲」を演奏するのも嬉しいところです  

 

     

 

岡本さんはドイツ・バイエルン州で暮らしていた6歳の時にチェロを始め,ドイツ音楽協会の青少年音楽コンクール同州地域部門で1位になるなど,幼少時から頭角を現してきたそうです.東京藝大を中退し,現在ミュンヘン音楽大学に在学中です

なお,コンクールの優勝者はフランスのビクトール・ジュリアンラフェリエールさんとのこと  長い名前で覚えられませんが,ビクトールってビクトリーから派生した単語でしょうか? そうだとすれば,優勝者に相応しい名前ですね  もっともその名声を維持していくのは大変だと思いますが

ということで,わが家に来てから今日で979日目を迎え,安倍首相の友人が理事長を務める加計学園の獣医学部新設問題をめぐり,松野博一文部科学相が5日午前の衆院決算行政監視委員会で,内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」などと伝えられた文書を共有するために文部科学省内で送られたとされるメールの写しについて,送受信欄に名前のあった10人全員が実在することを認めたが,野党が求める再調査については拒否した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       「官邸の最高レベル」が真実を言わないばかりに周囲の人間が忖度・忖度・損得

     朝日,毎日,読売はこの問題について共通の世論調査を実施し 結果を公表すべし

 

                     

 

昨日,夕食に「カレーライス」と「生野菜とタコのサラダ」を作りました いつものようにジャガイモとニンジンは皮付きのままなので煮崩れしていません

 

     

 

                                              

 

昨夕,東京オペラシティコンサートホールでタリス・スコラーズのコンサートを聴きました  「エリザベス1世時代の英国国教会音楽と『モンテヴェルディ生誕450年記念』」と題したこのコンサートでは,いわゆるルネサンス時代に活躍した作曲家の合唱曲が歌われます

バロック以前の音楽は私の守備範囲外ですが,今回は,当ブログ読者Nさんからチケットをいただき,聴くチャンスに恵まれました

 

       

 

自席は1階6列20番,センターブロック右から2つ目です.Nさん,良い席を取りましたね 会場を見渡して「これほど多くの人が聴きにきているのか」 と驚きました   バッハ・コレギウム・ジャパンの定期演奏会とほぼ同じくらいの入りだと思います

ステージに登場したのは指揮者でタリス・スコラーズの創設者ピーター・フィリップスと,ソプラノ4人,アルト2人(うち男性1),テノール2人,バス2人の計10人のメンバーです

1曲目はタリス(1505-1585)のミサ曲「おさな子われらに生まれ」です  この曲は女王メアリ1世時代の1554年に作曲されたとみられる7声のミサ曲です

次に3曲続けてバード(1540-1623)の曲が歌われます  最初に1605年の「グラドゥアリア第1巻」に含まれる4声のモテトゥス「アヴェ・ヴェルム・コルプス(めでたし,真実なる御体)」が,次いで,同じ「グラドゥリア第1巻」に含まれる5声のモテトゥス「義人らの魂は」が,最後に,1591年の「宗教声楽曲集第2巻」の冒頭に置かれた5声のモテトゥス「聖所にて至高なる主を賛美もて祝え」が歌われます

初めてアカペラ(無伴奏)で聴くルネサンス時代の声楽曲はとても新鮮で,透明感のあるコーラスで聴く古(いにしえ)の調べは現世の雑事を忘れさせ,まるで教会の聖堂で聴いているような錯覚に陥ります   バッハ以降の音楽しか馴染みのない私にとっては「こういう世界もあったのか」という感嘆の言葉しかありません  アカペラは楽器による伴奏がないので,声に不調があっても楽器が助けてくれるわけではありません.人間の生の声だけで歌の心を人の心に届けなければなりません.その意味では声楽の中でも一番厳しい条件下で歌うことになります  その点,タリス・スコラーズのメンバーは凄いです  10人ともプロ中のプロです.私が特にずば抜けて凄いと思ったのはソプラノのエイミー・ハワースとエロイズ・アーヴィング,テノールのサイモン・ウォール,そしてバスのロバート・マクドナルドです

 

     

 

休憩後の最初は,グレゴリオ・アレグリ(1582-1652)の「ミゼレーレ」です  この曲は,教皇庁聖歌隊のために作曲された9声の作品です.ステージ上には男性3人と女性2人がスタンバイしますが,あとの5人はどうしたんだろうか?と思っているいるうちに歌が始まってしまいました  そのうち,後方から歌が聴こえてきたので振り返って見たら,2階席後方の右角で男性1人が,左角で男性1人+女性3人が歌っていました  この曲は20節から成りますが,ステージ上の第1合唱と後方の第2合唱とで分担して歌われます   1階席で聴いていると,かつて一世を風靡した「4チャンネル・ステレオ」効果が抜群でした  特に,後方からの歌は,ほとんど教会の天井から降ってくるような感じです

私はこの日のプログラムの中では,この曲を聴くのを楽しみにしていました   モーツアルティアンなら誰もが知っている通り,アレグリの「ミゼレーレ」は,システィーナ礼拝堂以外では演奏できない  門外不出の秘曲として歌い継がれてきましたが,後に,初めてイタリアを訪問した14歳のモーツアルトが,教皇庁でこの曲を聴いた後,記憶だけを頼りにそれを楽譜に正確に記したというエピソードがあるのです

演奏時間にして13分程度の曲ですが,音符として再現するにはかなりの分量だと思います  この曲を聴きながら,「モーツアルトは本当にこの曲を1度聴いただけで,後で間違うことなく音符で再現したんだろうか  やっぱり天才だ」と深く感動しました.この曲の一部をいつかどこかで聴いたような覚えがあるのですが,ひょっとすると1984年製作の映画「アマデウス」を観たときに出てきたのだろうか? 思い出せません  いずれにしても,この曲が聴けただけでも,聴きにきた甲斐がありました

後半2曲目はモンテヴェルディ(1567-1643 )の「無伴奏による4声のミサ曲」です  モンテヴェルディはルネサンス時代からバロック時代へと音楽が移り変わる転換期に活躍したイタリアの作曲家です  この曲は,彼の死後の1650年にヴェネツィアで出版された遺作集の一つ「4声のミサ曲並びに詩篇曲集」に含まれるミサ曲です そして,最後の曲は1572年にヴェネツィアで出版されたパレストリーナ(1525-1594)の「モテトゥス集第2巻」に含まれる「しもべらよ,主をたたえよ」です

以上の2曲でも透明感のあるコーラスが会場いっぱいに響き渡り,宗教的な雰囲気を醸し出していました

プログラム全体を通して感じたのは,メンバー全員がハイレベルの実力の持ち主で,指揮のピーター・フィリップスの統率力が優れているということです

会場いっぱいの拍手とブラボーに応え,「モンテヴェルディ生誕450年を記念して」と解説のうえ,モンテヴェルディの「カンターテ・ドミノ」を,それでも鳴りやまない熱狂的な拍手にトレンテスの曲を歌い,いっそう大きな拍手を受けました

初めて聴いたルネッサンス時代のアカペラ・コンサートでしたが,予想外の収穫でした  今回,普段聴く機会のないジャンルの音楽を聴くチャンスを与えてくださったNさんに あらためてお礼を申し上げます

 

       

 

 

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アジア・ユース・オーケストラのマーラー「交響曲第1番」他のチケットを取る / 知念実希人著「屋上のテロリスト」を読む / ジェフリー・テイト氏の死を悼む

2017年06月05日 07時50分59秒 | 日記

5日(月).昨夜,息子がテレビで卓球の試合を見ていたので,「卓球のこと英語で何と言うか?」と超簡単な問題を出しました  すると息子が「本当は,ピンポンて答えさせたいんだろうけど,さっきテレビでテーブル・テニスって言ってたよ」と答えたので,思わず「何だよ,すなおにピンポンって答えれば,ピンポーン ってシャレで返したのに・・・・」と不満を吐露しました.しばらく口をきいてくれませんでした

ということで,わが家に来てから今日で978日目を迎え,マティス米国防長官が「アジア安全保障会議」で演説し,南シナ海の岩礁に造成した人工島で軍事施設の建設などを進めてきた中国の行動を「国際社会の利益を侵害し,ルールに基づいた秩序を壊す」と強く批判した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     中国には「イメージ操作だ!」とか「フェイクだ!」とか言わせないんだろうな

 

                                           

 

既報のとおり,イギリスの指揮者ジェフリー・テイトさんが亡くなりました  ジェフリー・テイトと言えば,80年代後半から90年代初めにかけてイギリス室内管弦楽団を振って内田光子さんとPHILIPSに録音したモーツアルトのピアノ協奏曲シリーズが頭に浮かびます  私も全曲CDを持っていますが,彼らの相性はぴったりで,モーツアルトの光と影を見事に表出しています  遅ればせながらテイトさんのご冥福をお祈りいたします

 

     

 

                                        

 

アジア・ユース・オーケストラ(A.Y.O)のチケットを取りました  A.Y.Oは日本を含むアジア各国で選抜された109名の若手音楽家から構成される臨時編成オーケストラです  毎年夏に2日間の日程で公演を挙行していますが,今年は7月31日と8月1日の2日間,ともに7時から東京オペラシティコンサートホールで開かれます

1日目は①ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番」(Vn:ジャン・マレーセック),②マーラー「交響曲第1番」で,指揮はジェームズ・ジャッド,2日目は①リヒャルト・シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」,②シベリウス「ヴァイオリン協奏曲ニ短調」(Vn:サラ・チャン),③ベートーヴェン「交響曲第7番イ長調」で,指揮はリチャード・パンチャスです  

私は毎年2日間聴いていますが,プロのオケではない若者たちの真摯な演奏に感動をもらってきました  実は,8月1日は3時からミューザ川崎で読響のコンサートの予定が入っているのですが,ハシゴしてでも聴きたい公演なのでチケットを取りました 

チケット代は指定席4,000円,自由席2,000円(いずれも前売り分)と手ごろな料金です   今年も感動の演奏が期待できます.プログラムもポピュラーです  強くお薦めします

 

     

 

                     

 

知念実希人著「屋上のテロリスト」(光文社文庫)を読み終わりました   知念実希人の本は「仮面病棟」「優しい死神の飼い方」をはじめ何冊か当ブログでご紹介しましたね   1978年沖縄県生まれ.東京慈恵会医科大学卒業,日本内科医学会認定医です

 

       

 

1945年8月15日,ポツダム宣言を受諾しなかった日本はその後,広島,長崎に次いで新潟にも新型爆弾が落とされ,沖縄・九州が連合軍によって,北海道がソ連軍によって陥落した.そして,群馬県と福島県の県境と新潟を結ぶ線を境に日本列島は東西に分断された  その70数年後の現在,東京都西東京市のある高校で,屋上から飛び降り自殺をしようとしていた酒井彰人は不思議な少女・沙希から「バイトする気ない?」と声をかけられる  そのバイトとは東西両陣営にテロを仕掛けて東西統一を図る手伝いだった  この少女はただものではなく,巨大な資金源をもとにした巧みなテロ計画によって2017年12月31日に西日本国の二階堂大統領と東日本国の芳賀書記長を呼び寄せ,東西統一のセレモニーに漕ぎつけようと画策する

この本を読んで最初に思ったのは,「著者は,もし日本がポツダム宣言を受諾していなかったら 日本の運命はどうなっていたか.朝鮮半島のように国が真っ二つに分断される可能性もあったのではないか.それではもとの一つの国に戻すにはどうすればよいか」と考えてストーリーを考えたのではないか,ということです

2つの国の最高権力者が,たった一人の女子高校生に手玉に取られる展開は,さすがにあり得ないと思いますが,ヒロインが少女だからエンターテインメントとしては面白いのでしょう

ところで,西日本国の二階堂大統領のケータイの着メロがベートーヴェンの交響曲第5番「運命」の冒頭というのには,思わず笑ってしまいました  また,「2017年12月10日 14時34分 東京都港区内幸町 西日本第一ホテル」というタイトルが出てきますが,この小説では内幸町は千代田区ではなく港区にあるようです 「西日本第一ホテル」は「帝国ホテル」がモデルであることは間違いないでしょう

この作品は文庫書き下ろし最新作  テンポ感のある展開で一気読み必至です.お薦めします

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ロベルト・トレヴィーノ+前橋汀子+東響でサン=サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」,ストラヴィンスキー「火の鳥」他を聴く / 読響「三大協奏曲」のチケットを取る

2017年06月04日 08時27分43秒 | 日記

4日(日).わが家に来てから今日で977日目を迎え,お姉ちゃんが職場の人からもらってきたお菓子を前に,どれにしようかと迷っているモコタロです

 

     

           なになに Classic だって? 古典的な味ってどんなのよ??

     

     

         こっちのは Classic じゃないな じゃあ Jazz かなんかかな??

 

     

      えっ  これぼくにくれるんじゃなかったの?  写メなんか撮っても意味ないじゃん

 

                                        

 

遅ればせながら,8月28日(月)午後6時半から東京オペラシティコンサートホールで開かれる「読売日響 三大協奏曲」公演のチケットを取りました  出遅れたので,A席で1階最後列しか取れませんでした  なお,8月20日の「三大交響曲」公演は東響のコンサートと重なっているので取りません  そうでなくとも,あまり気乗りはしませんが

 

     

 

                       

 

昨日,東京オペラシティコンサートホールで,東京交響楽団オペラシティシリーズ第98回演奏会を聴きました   プログラムは①サティ/ドビュッシー編「ジムノペディ第1番,第3番」,②ショーソン「詩曲」,③サン=サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」,④ラヴェル/コンスタン編「夜のガスパール」,⑤ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」です.②③のヴァイオリン独奏は前橋汀子,指揮はロベルト・トレヴィーノです

 

     

 

プログラム冊子を開いて,はたと疑問が起こりました   プログラムは次のように書かれています

 

     

 

はて,いったい休憩はどこに入るのだろうか? 私は曲の組み合わせと各曲の演奏時間から,4曲目まで演奏してから休憩を入れ,後半は「火の鳥」1曲で締めると思っていました  ところが,実際には後半は4曲目の「夜のガスパール」からでした  なぜこういう疑問が生じるのかというと,休憩時間がどこに入るのかの表示がないからです  他のオーケストラのプログラムは必ずと言ってよいほど前半と後半の間に「休憩」が表示され,さらに「休憩20分」というように時間も入っているところもあります  ところが,なぜか東京交響楽団だけは「休憩」の表示がないのです.これは極めて不親切ではないか  事務当局に改善を求めたいと思います

さて,オケのメンバーが入場し配置に着きます.弦の態勢は左から第1ヴァイオリン,第2ヴァイオリン,チェロ,ヴィオラ,その後ろにコントラバスという編成です.コンマスはすっかり東響の顔になった水谷晃です

1983年テキサス生まれのロベルト・トレヴィーノが登場,指揮台に上がります  彼の指揮を初めて見たのは数年前のラ・フォル・ジュルネ音楽祭でした.音楽祭の主宰者ルネ・マルタン氏のお墨付きの指揮者として登場しました  2010年スヴェトラーノフ国際指揮者コンクールに入賞し,「トスカ」や「ドン・カルロ」を振って国際的な注目を集めました  2017/2018年シーズンからスペインのバスク国立管弦楽団音楽監督に就任することが決まっています

1曲目はエリック・サティ(ドビュッシー編曲)「ジムノぺディ第1番,第3番」です  もともとピアノ独奏曲ですが,ドビュッシーが3曲の「ジムノぺディ」のうち第1番と第3番のみを管弦楽化し,順序を入れ替えて第3番を第1曲,第1番を第2曲としました

第1曲はお馴染みの旋律をオーボエとフルートが奏でますが,荒木奏美のオーボエと相澤政宏のフルートがアンニュイな雰囲気を醸し出していました  第2曲ではヴァイオリンがメロディーを奏でますが,ハープとシンバルが加わって独特な雰囲気を表出します  シンバルを使うところがドビュッシーらしいところでしょう

2曲目はショーソンの「詩曲」です  ヴァイオリン独奏の前橋汀子がイエローの鮮やかな衣装で登場します  今年,演奏活動55周年を迎える大ベテランです

「詩曲」は実質的にヴァイオリン独奏を伴う交響詩です  ベルギーの生んだ大ヴァイオリニスト,イザイの依頼により作曲しました  イザイはヴァイオリン協奏曲を委嘱したのですが,ショーソンは協奏曲でなく自由な形式の曲として作曲したのです  ショーソンはワーグナーに傾倒していたこともあって,この曲はワーグナー的な響きが聴き取れます.前橋汀子の演奏は堂々たるものです

次にサン=サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」の演奏に入ります  この曲は天才的なヴァイオリニスト,サラサーテの依頼により1863年に作曲されました

前橋汀子が1736年製のデル・ジェス・グァルネリウスを駆使して演奏する姿を見ていたら,何となく女王・美空ひばりを思い浮かべてしまいました  同時に,晩年に認められたピアニストのフジコヘミングを思い浮かべました  どこか1度聴いたら忘れられない独特の魅力を持った演奏家ということで共通しているのではないか,と思います

前橋はアンコールにバッハの「無伴奏ヴァイオリンパルティータ」から「ガヴォット」を演奏,大きな拍手を受けました

 

     

 

休憩後の1曲目はラヴェル(マリウス・コンスタン編)「夜のガスパール」です  この曲は元々ピアノのための曲で,第1曲「オンディーヌ」,第2曲「絞首台」,第3曲「スカルボ」から成ります  ラヴェルの作品はラヴェルが編曲したと思っていたら,この曲に関してはコンスタンが1988年にチャレンジしています  3曲の中では,第2曲「絞首台」の鐘の音が後々まで印象に残りました

最後の曲はストラヴィンスキーのバレエ組曲「火の鳥」(1919年版)です  よく知られているように,ストラヴィンスキーは「火の鳥」によって鮮烈なデビューを飾りました  その後「ペトルーシュカ」「春の祭典」と斬新なバレエ作品を発表し,パリの話題の中心人物になりました  第1曲「序奏」,第2曲「火の鳥とその踊り」,第3曲「火の鳥のヴァリアシオン」,第4曲「王女たちのロンド」,第5曲「カシチェイ王の魔の踊り」,第6曲「子守歌」,第7曲「終曲」から成ります

第5曲「カシチェイ王の魔の踊り」で突然オーケストラが爆発した時,隣と前のお客さんが飛び上がらんばかりにビクついていました  あなたたち,眠ってませんでしたか

第7曲「終曲」は管・打楽器,弦楽器の総力戦です  トレヴィーノの情熱的な指揮にオケのメンバーが必死に応えます.熱演でした  トレヴィーノは頼もしい熱血漢指揮者です

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ハイドン:オラトリオ「天地創造」を聴く~鈴木秀美+中江早希+櫻田亮+多田羅迪夫+新日本フィル~評価分かれるソリスト陣

2017年06月03日 08時06分47秒 | 日記

3日(日).わが家に来てから今日で976日目を迎え,トランプ米大統領が1日,ホワイトハウスで演説し,地球温暖化対策のルール「パリ協定」から米国が離脱すると発表したという記事と,世界でパリ協定に加盟していないのはシリアとニカラグアの2か国だけというニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

       

        おーい! 地球の裏側のトランプさんよ~  アメリカの地位も落ちたもんだねぇ

 

                                        

 

昨日,夕食に「豚しゃぶ」「生野菜とサーモンのサラダ」「ワンタンスープ(タケノコ,人参入り)」を作りました  「豚しゃぶ」はいつもと違うレシピを参考に作りました

 

     

 

                     

 

昨夕,すみだトリフォニーホールで新日本フィル「第574回トパーズ演奏会」を聴きました  本来は土曜会員ですが,東響コンサートと重なったことから金曜に振り替えたものです

開演に先立ってロビーで弦楽四重奏曲のプレ・コンサートが開かれました  今月12日(月)に開かれる室内楽シリーズに出演するヴァイオリンの篠原英和氏以下4人のメンバーです  PRになるからなのか撮影禁止の表示がなかったので迷惑がかからないように2階から写しました   12日のコンサートはもちろん聴きに行きます

 

     

 

     

 

さて,本番のプログラムはハイドンのオラトリオ「天地創造」です  振り替えられた席は1階22列11番,いつもより後方の席です.出演はソプラノ=中江早希,テノール=櫻田亮,バス=多田羅迪夫,合唱=コーロ・リベロ・クラシコ・アウメンタート,指揮は鈴木秀美です

 

       

 

指揮の鈴木秀美氏はご存知の通り,バッハ・コレギウム・ジャパン(B.C.J)の音楽監督・鈴木雅明氏の弟です  B.C.J創設以来2014年度まで首席チェリストを務めていました.2001年にオリジナル楽器で古典派を専門に演奏する「オーケストラ・リベラ・クラシカ」を創設し,音楽監督としてハイドンを中心に指揮活動を展開してきました

多田羅迪夫は,かつて若杉弘の指揮で「ジークフリート」を,小澤征爾の指揮で「ヴォツェック」を歌うなど一世を風靡したバス・バリトンで,現在東京藝大名誉教授です  櫻田亮は東京藝大大学院修了,ブルージュ国際古楽コンクール第2位入賞(声楽最高位),バッハ・コレギウム・ジャパンのコンサートの常連歌手として活躍しています  中江早希は東京藝大大学院博士後期課程在学中ですが,数々のコンクールに入賞しています

声楽アンサンブルの「コーロ・リベロ・クラシコ・アウメンタート」のメンバーが入場しステージ奥にスタンバイします  60名のメンバーの顔触れを見ると,バッハ・コレギウム・ジャパンで活躍中の浦野智行,上杉清仁,元B.C.Jメンバーの鈴木美登里らの姿が確認できます

次いでオケのメンバーが配置に着ます.弦は左奥にコントラバス,前に左から第1ヴァイオリン,チェロ,ヴィオラ,第2ヴァイオリンという対向配置をとります.コンマスは西江王子です

ハイドンのオラトリオ「天地創造」は,第1部(光,水,海と陸,全ての植物の誕生=1日目から4日目を描いたもの),第2部(すべての生物の誕生=5日目と6日目を描いたもの),第3部(アダムとエヴァによる神の賛美と愛を描いたもの)から成ります

第1部と第2部では天使ラファエル(多田羅),ウリエル(櫻田),ガブリエル(中江)が独唱で神による世界の創造を語り,第3部はアダム(多田羅)とエヴァ(中江)の対話が中心となっています

第1部の導入「混沌の描写」が総奏で演奏されますが,これを聴いて,前日のワーグナーの世界から随分かけ離れた世界に連れてこられてしまったな,と感じました  ワーグナーの音楽から比べれば,ハイドンの「混沌」はどれほど激しく演奏されようと予定調和です

さて 歌手陣ですが,3人に対する評価は全く異なる結果になりました  ひと言で言えば「低迷する かつて頂点を極めたバス・バリトン歌手」,「今が旬のテノール歌手」,「これから登り坂のソプラノ歌手」といったところでしょうか  合唱は素晴らしかったと思います

鈴木秀美氏はバッハ・コレギウム・ジャパンのメンバーだった時にチェロの名演を聴いてきましたが,指揮姿を見るのは今回が初めてでした  どこか兄上の鈴木雅明氏の指揮に似ていると思いました  ある楽器を極めると指揮をしたくなるのでしょうね   メリハリがあって良かったと思います

 

     

 

さて,せっかく日程を振り替えたのに,サスペンダー爺さんと遭遇する羽目に陥りました  開演時間ギリギリの着席は相変わらずですが,この日は,休憩時間にロビーの椅子に腰かけ,チラシ回収ボックスを足元に独占して1枚1枚見ては捨てていました  あまりにも自己中心的なので,いらなくなったチラシの束をドサッと捨ててやりました  が,爺さんは自分のことで頭がいっぱいのようで上を見上げることもしませんでした  どこにいっても自分が中心,自己承認欲求の固まり,唯我独尊,厚顔無恥,四面楚歌の爺さんです   一番の喜劇は,本人だけが周囲からそう見られていることに気が付いていないことです   今日は東京オペラシティで東響のコンサートを聴きますが,3日連続の”ご対面”は勘弁して欲しいと思います

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新国立オペラでワーグナー「ジークフリート」を聴く~出演者すべてが実力者揃い!森の小鳥は4羽登場

2017年06月02日 08時18分00秒 | 日記

2日(金).わが家に来てから今日で975日目を迎え,天皇陛下の退位を実現する特例法案が1日,衆院議員運営委員会で審議入りし,菅義偉官房長官が特例法案について「天皇陛下の退位を実現するものであるが,将来の先例となり得る」との見解を表明したというニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

       

          皇太子殿下だって たまに「交代してんか?」と言いたくなる時もあると思うよ

 

                     

 

昨日,夕食に「鶏のトマト煮」と「生野菜とアボカドのサラダ」を作りました   「鶏の~」は完璧です

 

     

 

                                           

 

昨日,新国立劇場でワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」第2日「ジークフリート」を聴きました  キャストは,ジークフリート=ステファン・グールド,ミーメ=アンドレアス・コンラッド,さすらい人=グリア・グリムスレイ,アルべリヒ=トーマス・ガゼリ,ファフナー=クリスティアン・ヒューブナー,エルダ=クリスタ・マイヤー,ブリュンヒルデ=リカルダ・メルべート,森の小鳥=鵜木絵里,九嶋香奈枝,安井陽子,吉原圭子(なぜ4人もいる?),管弦楽=東京交響楽団,指揮=飯守泰次郎です

 

       

 

ジークムントとジークリンデの遺児ジークフリートはアルべリヒの弟ミーメに育てられ,強い若者に成長する   一方,巨人兄弟の弟ファフナーは大蛇に姿を変えて財宝を守っている   ミーメはジークフリートに大蛇を退治させ,財宝を奪おうと画策する.ジークフリートは昔,決闘で砕かれた名剣ノートゥングを直し,大蛇を退治し,指環と隠れ頭巾を手に入れる   さらに,自分に毒を盛ろうとしていたミーメを斬り倒し,小鳥に導かれてブリュンヒルデの眠る岩山へ向かう.途中でさすらい人(ヴォータン)に出会うが,剣で彼の槍を折り,先に突き進む.そして,炎を超えブリュンヒルデを目覚めさせ,二人は永遠の愛を誓う

 

       

 

私が新国立オペラの「ジークフリート」を聴くのは2003年の東京リング(準・メルクル+N響),2010年の公演(ダン・エッティンガ-+東京フィル)に次いで今回が3回目です  今回は日本におけるワーグナーの権威・飯守泰次郎の指揮で,オーケストラピットに入るのは いつもの東京フィルではなく東京交響楽団です  滅多にないこの組み合わせに期待が高まります

開演時間の午後4時ジャスト,落とされていた照明が再度灯され2階席から拍手が起きました   1階席前方の聴衆も見上げて拍手をしています.ほぼ間違いなく皇室の誰かが来場したのでしょう  プルミエ(初日)公演ではしばしばこういうことが起こります.自席は2階席のほぼ真下に近い席なので見えません  拍手が止んだと思ったら,おっとり刀で爺さんが1階席ど真ん中の席に着きます.ロイヤルより後に登場するロートルは相当の大物です

ロマンス・グレイの飯守泰次郎が指揮台に上がり,第1幕が開きます  ゲッツ・フリードリヒの演出・舞台はシンプルですが,相当の傾斜舞台です  歌手陣は息の長い歌を歌いながら舞台をあちこち行き来しなければならないので,観ていて大変そうです

ジークフリートを歌ったステファン・グールドは2015年に開始された新国立オペラの「指環シリーズ」で,ローゲ,ジークムント,ジークフリートですべての公演に出演します   アメリカ・ヴァージニア生まれのヘルデン・テノールですが,強靭な声とほぼ出ずっぱりにも耐え得る体力に恵まれています  歌唱力は申し分ないのですが,相当な体重がありそうなので,傾斜舞台を動き回るのは少し辛そうです

ミーメを歌ったアンドレアス・コンラッドはドイツ・マグデブルク生まれのテノールですが,バイロイトでもミーメを歌った経験のある実力者で,自らの欲求を満たすためにジークフリートを育てる,表も裏もあるニーベルング族のミーメを見事に歌い,演じました

さすらい人(実はヴォータン)を歌ったグリア・グリムスレイは,新国立オペラの「ワルキューレ」のヴォータンを歌いましたが,私にはリヒャルト・シュトラウス「サロメ」のヨハナーンの印象が強く残っています   アメリカ出身のバス・バリトンですが,声自体に力があり,一度聴いたら忘れられない魅力を持っています

アルべリヒ(ミーメの兄)を歌ったトーマス・ガゼリはドイツ・カールスルーエ出身のバリトンですが,この人も声に力があります   ヴォータンに恨みを抱く狡猾なニーベルング族のアルべリヒを巧みな演技力で歌いました

巨人族の一人ファフナーを歌ったクリスティアン・ヒューブナーは,新国立では15年の「ラインの黄金」でファフナーを歌っています   ドイツ・レーゲンスブルク生まれのバスですが,今回はメルヘンチックで巨大な蛇に変身して登場して聴衆を驚かせました.本人も驚いたでしょう

ブリュンヒルデの母・エルダを歌ったクリスタ・マイヤーは,新国立では15年の「ラインの黄金」でエルダを歌っています   ミュンヘン音楽・演劇大学で声楽を学んだアルト歌手です.出番は少ないのですが,とても印象に残る歌唱力です

ブリュンヒルデを歌ったリカルダ・メルべートは新国立オペラではお馴染みのソプラノです   モーツアルト「コジ・ファン・トゥッテ」フィオルディリージ,ワーグナー「タンホイザー」エリーザベト,「ローエングリン」エルザ,「さまよえるオランダ人」ゼンタに出演しています   ドイツ・ケムニッツ生まれで,ウィーン国立歌劇場専属歌手も務めました.第3幕だけの出演ですが,最近は存在感が増してきました

今回の演出で驚いたのは,森の小鳥が4羽も出演したことです   通常は1羽か,あるいは歌声だけの出演(舞台裏で歌う)かどちらかです   4人の歌手はセクシーな衣装で登場し度肝を抜かれましたが,衣装の色が違い,鵜木絵里(黄),吉原圭子(白),安井陽子(赤),九嶋香奈枝(緑)という順番に出演しました  それぞれ持ち味を生かした歌唱でしたが,何と言っても安井陽子が抜群に上手かったと思います   第2幕のフィナーレでジークフリートが4羽の小鳥に導かれてブリュンヒルデの元へ向かうシーンは感動的でした   これが1羽だけだったら淋しい旅立ちになっていたでしょう

さて,今回の公演で歌手陣に負けず劣らず素晴らしい活躍をしたのは,飯森泰次郎指揮東京交響楽団です   休憩時間を含めて5時間40分の間,終始緊張感を絶やさず,時に歌手たちに寄り添い,時に自ら彼らのライトモティーフを,分厚い管弦楽で表出していました

 

     

 

ところで,字幕で気になったことがあるので書いておきます  第1幕でのミーメとジークフリートの会話シーンです

ミーメ:大蛇のねぐらはナイトヘーレと呼ばれている.東の方,この森のはずれの見当だ

ジークフリート:そうすると,そこから”世間”は遠くないな?

ミーメ:ナイトヘーレは”世間”と目と鼻のところだよ

ジークフリート:だったらそこへ連れて行ってくれ.恐れというものを学んだら,広い世の中へ出ていくんだ

上記のうち「世間」という言葉に違和感を感じました.休憩時間にプログラム冊子に掲載の東京工大の山崎太郎教授による「『ジークフリート』と豊穣の森~ワーグナーにとってのスイス」という論考を読んだら,次のような記述がありました

「『広い世の中』のドイツ語原文はWelt(世界),『森』はWaltだから,Wという頭韻を重ねた二つの語によって『森』と『世界』が対置されていることになる」

つまり,『ジークフリート』は深い森で育った世間知らずの少年が広い世界へ飛び出して様々な経験をする物語であることを考えれば,ジークフリートは「森」から「世間」に出ていくことになるわけです   個人的には「世間」よりも「新しい世界」と訳した方が良かったのではないか,と思います

 

     

 

さて,爺さんの行方ですが,第1幕後の休憩時間,入口近くのロビーでのことです.爺さんがアテンダントの女性に「何で動かないんだよ」と大声で食って掛かっています  「動かない」ということは,「エレベーターのことかな」と勝手に思いましたが,実情は分かりません   いったい何を怒っていたのでしょうか

今度は第2幕終了後の休憩時間,入口近くのモニター画面裏の公衆電話でのことです.爺さんがテレフォン・カードでどこぞに電話をかけています   ところがひと言もしゃべりません.相手が出なかったのか,時報でも聞いたのか,明日の天気でも聞いたのか,1分も経たず受話器を置きました   これが2度ありました   爺さんも暇なら,それを見ている私も暇です  本当に不思議な人です  図らずも爺さんはケータイもスマホも持っていないことが判明しました  

公演修了は下のスケジュール表のとおり9時40分でした   出演者もお疲れでしょうが,拘束5時間40分は聴いている方もお疲れでした   

最後に,自分の経験から,ワーグナーの歌劇・楽劇を生演奏で聴く時に気を付けることをお伝えしておきます  2003年の東京リングの「ジークフリート」の時だったと思いますが,仕事の関係で開演時間に間に合わず10分程遅刻をしました  すると入口で「第1幕が終了するまで会場内には入れません.こちらでお待ちください」と言われ,ロビーのモニター画面を観ながら1時間以上待たされました  このことから得た教訓は,「ワーグナーのオペラは止まることなく延々と続く無限旋律  生で聴く時は1分でも遅刻してはいけない」ということです

 

     

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ウェールズSQ,エルディーティSQ,クァルテット・エクセルシオのチケットを取る / 佐藤優著「悪魔の勉強術」を読む~就活を控えた学生の必読書

2017年06月01日 07時55分14秒 | 日記

6月1日(木).油断していたわけではないのに今日から6月です  カレンダーめくりましたか? ところで,早朝3時半~4時頃の雷の大きな音には驚きました  ピカッと光ってから音が聞こえるまで相当時間がかかったので遠くの方に落ちたのだと思いますが,いよいよ北朝鮮からのミサイルが着弾したのかと思いました  落ちたのは「地震・雷・火事・親父」のうち「親父」の権威のようです ミサイルよりもずっとマシですが

ということで,わが家に来てから今日で974日目を迎え,米国防相が30日,大陸間弾道ミサイル(ICBM)を想定した初の迎撃実験に成功したと発表した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      次は 北朝鮮がミサイル発射実験を実行した時に それを撃ち落とせば 完璧だね!

 

                                  

 

昨日,夕食に「豚の生姜焼き&牛タン塩焼き」「生野菜サラダ」「卵スープ」を作りました   牛タンは市販の塩だれで焼くと美味しくできました

 

     

 

                                           

 

第一生命ホール主催公演のチケットを3枚とりました  会場はいずれも晴海の第一生命ホールです

1枚目は10月29日(日)午後2時から開かれるウェールズ弦楽四重奏団のコンサートです  プログラムは①ハイドン「弦楽四重奏曲作品33-5」,②ベルク「弦楽四重奏曲作品3」,③シューベルト「弦楽四重奏曲第14番ニ短調”死と乙女”」です

2枚目は来年2月18日(日)午後2時から開かれるエルディーティ弦楽四重奏団のコンサートです  プログラムは①ハイドン「弦楽四重奏曲作品77-2」,②バルトーク「弦楽四重奏曲第6番」,③ベートーヴェン「弦楽四重奏曲第16番ヘ長調」です

3枚目は3月11日(日)午後2時から開かれるクァルテット・エクセルシオの「アラウンド・モーツアルトvol.3」公演です  プログラムは①フンメル「弦楽四重奏曲第2番」より第1楽章,②モーツアルト「弦楽四重奏曲第22番K.589”プロイセン王第2番”」,③同「歌劇”フィガロの結婚”・弦楽四重奏版」より「もう飛ぶまいぞ,この蝶々」「恋とはどんなものかしら」他です

 

     

 

                     

 

佐藤優著「悪魔の勉強術」(文春文庫)を読み終わりました  佐藤優は1960年生まれ.浦和高校卒業,同志社大学大学院神学研究科修了後外務省入省.在英国日本国大使館,在ロシア連邦日本国大使館に勤務後,95年から外務省国際情報局分析第1課で主任分析官として活躍しました

 

     

 

この本は,2016年6月~8月,佐藤氏による京都・同志社大学神学部の特別講義の記録をもとに作られました  したがって,キリスト教を中心とする神学の話がかなり頻繁に登場します  しかし,「学問は現実に役に立たなくては意味を持たない」という彼のモットーのもと,かなり現実的,あるいは実用的な話が盛り込まれています

そもそも,この本は私自身が読むというよりも,就活を控えた息子に読ませるために買った本です  息子が読み終わったので,2番目に読みました

佐藤氏は基礎学力として「数学」「英語」「歴史」の3点を重点にあげています 「分数の足し算ができない大学生が増加している」と言われるようになってかなりの年月が経ちますが,最低限の「数学力」は必要だと説きます  また,国際化の流れの中で,世界共通語としての「英語」が出来ないと国際競争力の中で生き残れないと説きます  そして,過去の「歴史」について,何年に何の事件が起こったかを暗記するのでなく,その意味を理解したうえで記憶することの大切さを力説します

佐藤氏は2002年5月,背任と偽計業務妨害容疑で逮捕され,512日間東京拘置所に拘留されて05年2月に執行猶予付き有罪判決を受けました  そして09年6月に最高裁により上告が棄却されました

この本を読むと,佐藤優という人がいかに読書家で聡明であるか,また,どれほど日本の国益を守るために命を懸けていたかが分かります   こういう優秀な人が逮捕され外務省を追われたことは,日本にとって大きな損失だったと思います

就活を控えた学生だけでなく,一般の社会人にも有益な本としてお薦めします

コメント (2)
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