人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ロベルト・トレヴィーノ+前橋汀子+東響でサン=サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」,ストラヴィンスキー「火の鳥」他を聴く / 読響「三大協奏曲」のチケットを取る

2017年06月04日 08時27分43秒 | 日記

4日(日).わが家に来てから今日で977日目を迎え,お姉ちゃんが職場の人からもらってきたお菓子を前に,どれにしようかと迷っているモコタロです

 

     

           なになに Classic だって? 古典的な味ってどんなのよ??

     

     

         こっちのは Classic じゃないな じゃあ Jazz かなんかかな??

 

     

      えっ  これぼくにくれるんじゃなかったの?  写メなんか撮っても意味ないじゃん

 

                                        

 

遅ればせながら,8月28日(月)午後6時半から東京オペラシティコンサートホールで開かれる「読売日響 三大協奏曲」公演のチケットを取りました  出遅れたので,A席で1階最後列しか取れませんでした  なお,8月20日の「三大交響曲」公演は東響のコンサートと重なっているので取りません  そうでなくとも,あまり気乗りはしませんが

 

     

 

                       

 

昨日,東京オペラシティコンサートホールで,東京交響楽団オペラシティシリーズ第98回演奏会を聴きました   プログラムは①サティ/ドビュッシー編「ジムノペディ第1番,第3番」,②ショーソン「詩曲」,③サン=サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」,④ラヴェル/コンスタン編「夜のガスパール」,⑤ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」です.②③のヴァイオリン独奏は前橋汀子,指揮はロベルト・トレヴィーノです

 

     

 

プログラム冊子を開いて,はたと疑問が起こりました   プログラムは次のように書かれています

 

     

 

はて,いったい休憩はどこに入るのだろうか? 私は曲の組み合わせと各曲の演奏時間から,4曲目まで演奏してから休憩を入れ,後半は「火の鳥」1曲で締めると思っていました  ところが,実際には後半は4曲目の「夜のガスパール」からでした  なぜこういう疑問が生じるのかというと,休憩時間がどこに入るのかの表示がないからです  他のオーケストラのプログラムは必ずと言ってよいほど前半と後半の間に「休憩」が表示され,さらに「休憩20分」というように時間も入っているところもあります  ところが,なぜか東京交響楽団だけは「休憩」の表示がないのです.これは極めて不親切ではないか  事務当局に改善を求めたいと思います

さて,オケのメンバーが入場し配置に着きます.弦の態勢は左から第1ヴァイオリン,第2ヴァイオリン,チェロ,ヴィオラ,その後ろにコントラバスという編成です.コンマスはすっかり東響の顔になった水谷晃です

1983年テキサス生まれのロベルト・トレヴィーノが登場,指揮台に上がります  彼の指揮を初めて見たのは数年前のラ・フォル・ジュルネ音楽祭でした.音楽祭の主宰者ルネ・マルタン氏のお墨付きの指揮者として登場しました  2010年スヴェトラーノフ国際指揮者コンクールに入賞し,「トスカ」や「ドン・カルロ」を振って国際的な注目を集めました  2017/2018年シーズンからスペインのバスク国立管弦楽団音楽監督に就任することが決まっています

1曲目はエリック・サティ(ドビュッシー編曲)「ジムノぺディ第1番,第3番」です  もともとピアノ独奏曲ですが,ドビュッシーが3曲の「ジムノぺディ」のうち第1番と第3番のみを管弦楽化し,順序を入れ替えて第3番を第1曲,第1番を第2曲としました

第1曲はお馴染みの旋律をオーボエとフルートが奏でますが,荒木奏美のオーボエと相澤政宏のフルートがアンニュイな雰囲気を醸し出していました  第2曲ではヴァイオリンがメロディーを奏でますが,ハープとシンバルが加わって独特な雰囲気を表出します  シンバルを使うところがドビュッシーらしいところでしょう

2曲目はショーソンの「詩曲」です  ヴァイオリン独奏の前橋汀子がイエローの鮮やかな衣装で登場します  今年,演奏活動55周年を迎える大ベテランです

「詩曲」は実質的にヴァイオリン独奏を伴う交響詩です  ベルギーの生んだ大ヴァイオリニスト,イザイの依頼により作曲しました  イザイはヴァイオリン協奏曲を委嘱したのですが,ショーソンは協奏曲でなく自由な形式の曲として作曲したのです  ショーソンはワーグナーに傾倒していたこともあって,この曲はワーグナー的な響きが聴き取れます.前橋汀子の演奏は堂々たるものです

次にサン=サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」の演奏に入ります  この曲は天才的なヴァイオリニスト,サラサーテの依頼により1863年に作曲されました

前橋汀子が1736年製のデル・ジェス・グァルネリウスを駆使して演奏する姿を見ていたら,何となく女王・美空ひばりを思い浮かべてしまいました  同時に,晩年に認められたピアニストのフジコヘミングを思い浮かべました  どこか1度聴いたら忘れられない独特の魅力を持った演奏家ということで共通しているのではないか,と思います

前橋はアンコールにバッハの「無伴奏ヴァイオリンパルティータ」から「ガヴォット」を演奏,大きな拍手を受けました

 

     

 

休憩後の1曲目はラヴェル(マリウス・コンスタン編)「夜のガスパール」です  この曲は元々ピアノのための曲で,第1曲「オンディーヌ」,第2曲「絞首台」,第3曲「スカルボ」から成ります  ラヴェルの作品はラヴェルが編曲したと思っていたら,この曲に関してはコンスタンが1988年にチャレンジしています  3曲の中では,第2曲「絞首台」の鐘の音が後々まで印象に残りました

最後の曲はストラヴィンスキーのバレエ組曲「火の鳥」(1919年版)です  よく知られているように,ストラヴィンスキーは「火の鳥」によって鮮烈なデビューを飾りました  その後「ペトルーシュカ」「春の祭典」と斬新なバレエ作品を発表し,パリの話題の中心人物になりました  第1曲「序奏」,第2曲「火の鳥とその踊り」,第3曲「火の鳥のヴァリアシオン」,第4曲「王女たちのロンド」,第5曲「カシチェイ王の魔の踊り」,第6曲「子守歌」,第7曲「終曲」から成ります

第5曲「カシチェイ王の魔の踊り」で突然オーケストラが爆発した時,隣と前のお客さんが飛び上がらんばかりにビクついていました  あなたたち,眠ってませんでしたか

第7曲「終曲」は管・打楽器,弦楽器の総力戦です  トレヴィーノの情熱的な指揮にオケのメンバーが必死に応えます.熱演でした  トレヴィーノは頼もしい熱血漢指揮者です

コメント (2)
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