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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

Netfrixで「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を観る ~ ミュージカル仕立てで 命を懸けて息子の将来を守った移民シングルマザーの物語 / ネトフリはなぜ問題作を作れるか ~ 日経の記事から

2021年12月13日 07時09分17秒 | 日記

13日(月)。昨日の日経朝刊「文化時評」に「ネトフリはなぜ問題作を作れるか」というテーマの記事が載っていました    超訳すると以下の通りです

「ネトフリ(Netfrix)が手掛けた韓国発の『イカゲーム』が多くの視聴者を得ている 最後の勝者だけが多額の賞金を得る一方、敗者は次々に死ぬ運命にあるという過酷な内容に韓国内の企業が二の足を踏んだ際、米国の動画配信大手ネットフリックスが出資を決めた 90以上の国で人気首位となり、米ブルームバーグは2140万ドル(約24億円)の投資で9億ドル弱の価値を得たようだと報じている 1話分の製作費は日本円で約2億7千万円で、米国の大作よりは安いが、日本の連続ドラマ(1本数千万円)を大きく上回る。若い世代へのネトフリの影響力は大きい 「月曜夜9時」など決まった時間ではなく、気に入れば十数本を通して見る「一気見」が定着した。環境問題や菜食主義のドキュメンタリーも多く、ライフスタイルや人生観まで変えつつある ネトフリは1997年の創業以来、何回もビジネスモデルを変えてきた。郵便によるDVDレンタルに始まり、既存作品の動画配信を経て、映画会社などが自ら配信を始めると独自作品の制作に力を入れ始めた 拠点も米国から非英語圏へと拡大した。米国本社の注文は『今の世界に通じる普遍性』『アンダードッグ(負け犬)を丁寧に描く』の2つ ネトフリ作品の多くに共通する特徴だ。ネトフリの企業文化は『自由と責任』だ。ゼネラル・エレクトリック、マイクロソフト、アップルを手本にしないと明言する 機械的に下位10%を毎年解雇したり、トップが細部まで口出ししたりする手法は取らない。優秀な人と組み大きな成果を上げることに喜びを見出すという発想だ 徹底した自由を与えるからこそ挑戦的なヒットが次々と生まれた ネトフリは人類史上初の『世界テレビ』だと見る向きもある。つかさどるのは国境や民族を超えたスーパークラスの人材だ。彼らが自由に使える道具と資金を手にした時、目を向けたのが競争社会の裏面、政界の内幕、環境汚染や食料ビジネスの闇であり、非英語圏の文化や才能だった。矛盾や批判も飲み込んで発展する資本主義のダイナミズムを感じる

私はこれまで、年間目標の3本柱として「クラシックコンサート」「映画鑑賞」「読書」を掲げてきましたが、映画鑑賞については「映画館で観るのが映画である」という考えで観てきました しかし、映画は”一期一会”のライブ・コンサートとは異なり、どこで観ても内容は同じであることには違いありません そんなわけで、最近は映画館に行って観るより、自宅でNetfrixを観る機会が多くなりました 大きな理由は新旧を問わず 観たい作品が次々と紹介されるからです    いくら時間があってもとても観きれないほど毎日、魅力的な作品が配信されます     それで1か月990円で観放題ですから安いものです   これからはNetfrixを中心に観ることとし、映画館で観たい映画が上映されている時には観に行くようにしたいと思います

ということで、わが家に来てから今日で2529日目を迎え、自民党の泉田裕彦衆院議員(比例北陸信越ブロック)が同党の星野伊佐夫新潟県議から「2~3千万円の裏金を要求された」と主張する問題が泥沼化している  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     自民党では 選挙のたびに全国各地で こうした裏金が動いていることが表面化した

 

         

 

Netfrixでラース・フォン・トリアー監督による2000年製作デンマーク映画「ダンサー・イン・ザ・ダーク」(140分)を観ました

アメリカの片田舎でチェコ移民のセルマ(ビョーク)は13歳の息子ジーンと2人で暮らしている 慎ましい暮らしだが、親友のキャシー(カトリーヌ・ドヌーヴ)や隣人のビル(デヴィッド・モース)夫妻たちの友情に包まれ、生きがいであるミュージカルを楽しむ日々を送っていた しかし、彼女は遺伝性の病で失明しようとしており、病は息子ジーンに遺伝するため、手術を受けない限り同じ運命をたどることになる セルマは視力が日々悪化するなか、夜は内職に精を出して息子の手術費を稼ぐ しかし、彼女は空想している間に工場の機械を壊してしまい解雇されてしまう さらに、せっかく稼いだお金を信頼していたビルに奪われてしまう その上、逆にビルのお金を盗み殺人を犯したと訴えられ、死刑の判決を受けてしまう

 

     

 

「ミュージカル映画」であるのに、あまりにも暗く辛いストーリーに最後まで観ていられないほどです それを緩和する役割を果たしているのがセルマが空想する「ミュージカル」シーンです これがなければ、ただの救いのない作品に終わっていたことでしょう

観ていて感じるのは、まるでドキュメンタリーを観ているようだ、ということです これは手持ちカメラでヒロインを追って撮影しているからです 逆にセルマが空想するミュージカル・シーンでは100台のデジタルカメラを駆使して歌と踊りの楽しさを表現しています

セルマは趣味で地元の素人劇団で出演者の一人としてミュージカルを楽しんでいますが、劇団が上演しようとしているのはミュージカルの名作「サウンド・オブ・ミュージック」です 死刑判決を受けた後、セルマは死刑執行までの恐怖の毎日を「My  Favorite  Things」(私のお気に入り)を歌うことで乗り切ります かくして絞死刑が執行されます。セルマが板に身体を拘束されたまま落下するラスト・シーンは衝撃的です 命を懸けて息子の将来を守ったセルマ。「ダンサー・イン・ザ・ダーク」というタイトルの意味を思い浮かべました

本作は「4Kデジタルリマスター版」としてリバイバル公開されます 新宿ピカデリーでは現在上映中、渋谷のル・シネマでは24日から上映されます。覚悟をもって観てください


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