24日(木)。わが家に来てから今日で3145日目を迎え、ロシアのプーチン大統領は22日、同国からの資本流出を規制し、金融市場のボラティリティーを軽減させる措置を講じるよう求め、通貨ルーブルの下落に伴う物価上昇の脅威を警告した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
資本流出の阻止はいいけれど 優秀な科学者などの頭脳流出の方が深刻なんじゃね?
昨日、夕食に「ビーフシチュー」と「生野菜とアボカドのサラダ」を作りました ビーフシチューは久しぶりですが、今回はブロック肉を使いました 赤ワインを少々入れて煮込みましたが、とても美味しく出来ました
昨日18時半から、東京芸術劇場コンサートホールで読響サマーフェスティバル「三大協奏曲」公演を聴きました プログラムと出演者は①メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64」(Vn=前田妃奈)、②ドヴォルザーク「チェロ協奏曲 ロ短調 作品191」(Vc=鳥羽咲音)、③チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23」(P=亀井聖矢)。管弦楽=読売日本交響楽団、指揮=坂入健司郎です
久しぶりに、またやっちまいました 地下鉄の駅を降りてチケットを確かめると1階L列24番となっています 「ちょっと待てよ、サントリーホールにL列はないぞ・・・いけね、またやっちまった」と気が付いた時は開演40分前の17時50分 本来、池袋の芸劇に行くべきところを溜池のサントリーホールに行ってしまったのです 在京オケの定期演奏会ではこういうことはないのですが、今回のような特別演奏会の時は要注意です 私の頭の中は「読響三大協奏曲=サントリーホール」という図式が出来ていて、事前にチケットを確認しなかったのです 後の祭りです。急いでヤフーの「路線情報(乗り換え案内)」で検索して地下鉄南北線に乗って飯田橋経由で有楽町線・池袋駅まで行きました 駅に着いたのが開演10分前の18時20分で、芸劇の長いエスカレーターを上って芸劇ホールに着いたのが18時25分でした 急いでトイレを済ませて自席に着いたらちょうど18時半でした もうイヤ、こんな生活。通販生活・・・なんてギャグが昔ありましたね つくづくヤフーの路線情報の有難さと、日本のパンクチュアルな交通機関の素晴らしさを再認識しました
会場はほぼ満席です プログラムが三大協奏曲で、演奏者が若手の有望株3人で、バックが読響となれば当然でしょう
オケは12型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの読響の並び コンマスは林悠介です
1曲目はメンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64」です この曲はフェリックス・メンデルスゾーン(1809-1847)が1838年から1844にかけて作曲、翌1845年3月13日にライプツィヒでゲヴァントハウス管弦楽団のコンマス、フェルディナント・ダーヴィトの独奏により初演されました 第1楽章「アレグロ・モルト・アパッショナート」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「アレグレット・ノン・トロッポ ~ アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ」の3楽章から成りますが、続けて演奏されます
ヴァイオリン独奏の前田妃奈(まえだ ひな)は2022年のヴィエニャフスキ国際コンクールで優勝 現在、東京音楽大学に特別特待奨学生として在学中です
坂入の指揮で第1楽章が開始され、冒頭から前田の独奏ヴァイオリンが入ってきます 徐々に調子を上げていき、カデンツァでは美しいヴィブラートが印象的でした 第2楽章では若干多めのヴィブラートで叙情的な音楽を奏で聴衆を魅了しました 第3楽章ではソリスト自身が演奏することの楽しさを満喫している姿が見えて好感が持てました 坂入 ✕ 読響は良い流れを作って、ソリストを盛り立てていました
カーテンコールが繰り返され、満場の拍手が前田を包み込みました
2曲目はドヴォルザーク「チェロ協奏曲 ロ短調 作品191」です この曲はアントニン・ドヴォルザーク(1841-1904)が1894年から95年にかけて同郷のチェロ奏者ヴィーハンの依頼により作曲、1896年3月19日にロンドンで初演されました 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ・マ・ノン・トロッポ」、第3楽章「フィナーレ:アレグロ・モデラート」の3楽章から成ります
チェロ独奏の鳥羽咲音(とば さくら)はウィーン生まれの18歳。6歳から毛利伯郎に師事。国内外のコンクールで優勝・入賞し注目を浴びる 22年からベルリン芸術大学でイェンス=ペーター・マインツに師事しています
オケが14型に拡大し、坂入の指揮で第1楽章に入ります 松坂隼のホルン、フリスト・ドブリノヴのフルートが素晴らしい オーケストラに導かれて鳥羽の独奏チェロが入ってきた時、並々ならぬ強い意志のようなものを感じました 彼女の良いところはドヴォルザークの故郷への郷愁を朗々と奏でるところだと思います 第2楽章ではフルート、クラリネットが冴えており、独奏チェロが良く歌います 第3楽章が力強く開始され、民俗色溢れる演奏が展開します 全体を通して感じたのは、鳥羽のチェロは弱音部での郷愁を誘う演奏がとても美しく、自然なヴィブラートが印象的であるということです 坂入 ✕ 読響はドラマティックに演奏を組み立て、ソリストを引き立てました
会場いっぱいの拍手が鳥羽に押し寄せ、カーテンコールが繰り返されました
休憩時間には女性用トイレに長蛇の列ができました 言うまでもなく、亀井聖矢”推し”の人たちです
休憩後はチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23」です この曲はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)が1874年から75年にかけて作曲、1875年にボストンで初演されました 当初ニコライ・ルビンシテインに献呈するつもりでしたが、彼がこの曲を「無価値で演奏不能」と不満を示したため、ドイツの巨匠ハンス・フォン・ビューローに献呈しました 第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ・エ・モルト・マエストーソ ~ アレグロ・コン・スピーリト」、第2楽章「アンダンティーノ・センプリーチェ」、第3楽章「アレグロ・コン・フォーコ」の3楽章から成ります
ピアノ独奏の亀井聖矢(かめい まさや)は2001年生まれの22歳。2022年のロン=ティボー国際コンクールで優勝している実力者です
坂入の指揮で第1楽章が力強く開始されます 亀井は時に腰を浮かせてピアノを弾きますが、力みは見えず、演奏自体は丁寧そのものです 彼なりのリズムの取り方があるのでしょう ホルンとフルートが素晴らしい カデンツァでは特に高音部での演奏が美しく会場に響きました 第2楽章ではフルート、荒木奏美のオーボエがソリストの演奏に華を添え、富岡廉太郎の独奏チェロも美しく響きました 第3楽章は、冒頭からエネルギッシュな演奏が繰り広げられ、亀井のピアノがアグレッシブに駆け巡ります 終盤におけるティンパニの一打は目が覚めるようでした それ以降、独奏ピアノとオケとの丁々発止のやり取りが繰り広げられ、雄大なクライマックスが築き上げられました
最後の一音が鳴り終わるや否や、会場割れんばかりの拍手とブラボーがソリストを包み込み、1階前方の女性客を中心にスタンディング・オベーションが見られました 亀井聖矢、すごい人気です この光景は、さながら若手男性ピアニストをアイドルと見る「推し、燃ゆ」です
最後に3人のソリストが揃って登場し、カーテンコールが繰り返されました 将来有望な3人には今後の飛躍を期待したいと思い、大きな拍手を送りました