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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

忘れられたマルトゥッチ、ブルッフ、スヴェンセンの名曲を聴く~大阪交響楽団第16回東京公演

2013年03月17日 07時12分11秒 | 日記

17日(日)。昨夕、娘が「もんじゃ焼きが食べたい」というので、材料を買ってきました。キャベツを切って、ソースを作って、という準備は子供たちがやってくれたので、皿洗いをやりました ”もんじゃ焼き”にはビール だろうということで、久しぶりに家でビールを飲みました。ビール片手のもんじゃは最高でした 下のホットプレートは15年以上使っている代物です。わが家の電気器具で一番長持ちしているのは「電気卵ゆで器」です。生たまごが5ついっぺんに茹でられる優れもので、友人の母親から27年前にいただいたものです

 

          

 

  閑話休題  

 

昨日、すみだトりフォニーホールで大阪交響楽団の第16回東京公演を聴きました 「忘れられた作曲家たち」と銘打たれた公演のプログラムは①マルトゥッチ「夜想曲」、②ブルッフ「2台のピアノと管弦楽のための協奏曲」、③スヴェンセン「交響曲第2番変ロ長調」です。指揮は同楽団の音楽監督・首席指揮者の児玉宏、ピアノは山本高志、佐藤卓史です

 

          

 

自席は1階10列13番と、かなり前方の中央通路側です。ほとんどの人が初めて聴く曲ばかりのプログラムにもかかわらず、会場はほぼ満席。大阪交響楽団の底力でしょうか

演奏前に指揮の児玉宏氏によるプレトークがありました 要約すると、

「明治維新を”文明開化”と言った。なぜ”文化開化”と言わなかったのだろうか。同じ曲に対して1000人の人が素晴らしいと言うのと、1人の人が素晴らしいと言うのとは比較ができない。文明だったら数が多ければいいが、文化は数では測れない。ベートーヴェンやブラームスはもちろん素晴らしいが、演奏される作曲家、曲があまりにも偏り過ぎている われわれは”別の作曲家もいますよ、こういう曲を書いていますよ”と演奏を通じて紹介している。採算が合わないということもあるが、われわれはそれでも聴く側が選択肢を広げて聴けるようにと務めている

児玉氏の考えには大いに賛同します。前回のヘンゼルトの「ピアノ協奏曲」が素晴らしかったので、またこのシリーズを聴いてみようと思いました。知られざる作曲家、知られざる作品はまだまだたくさんあります。今後も取り上げて欲しいと思います。さらに言えば、こういう活動は在京のオーケストラこそ取り組んでほしいと思います。すみだトりフォニーホールを満席に出来るのですから

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスというオーソドックスな編成です。第1ヴァイオリン奏者が2人遅れて登場したので、その度に、コンマスと勘違いした聴衆が拍手をしていました 3人目にやっと森下幸路コンマスが登場し、やっと収まりました。何となく”しまらない”ので、奏者の遅刻はやめた方がいいと思います

1曲目のマルトゥッチは、1856年カプアに生まれ1909年ナポリで亡くなったイタリアの作曲家・指揮者です。ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」をイタリア初演した人とのことです

マーラーの「アダージェット」を想起する曲想が現われたかと思うと、オペラの間奏曲のような顔を見せ、時にワーグナーの音楽のようなうねりが聴こえたりしました。メロディーが美しい曲でした

2曲目のブルッフの曲を演奏するため舞台左袖からピアノが2台、中央に運ばれます。通常は左右に向い合わせに座るのですが、客席側に顔を向けるように並列に並んで、連弾のような配置を取ります この演奏をライブ録音するためか、ピアノを中心に集音マイクが何本か立てられています

児玉宏に伴われて、同じ1983年生まれの山本高志と佐藤卓史が登場します。隣席のおばあさんが「まるで高校生みたいねえ」と言っていました

ブルッフは「ヴァイオリン協奏曲第1番」が有名ですが、1838年ケルンに生まれ1920年にベルリンで亡くなったドイツの作曲家・指揮者です。「2台のピアノと管弦楽のための協奏曲変イ短調」は元々「管弦楽とオルガンのための組曲」として書かれたそうです

第1楽章冒頭からピアノ連弾によるファンファーレが力強く鳴り響きます 最初の10秒で曲の世界に引き込もうとする作曲家の意欲を感じます ダイナミックでロマン的な演奏が展開します。こんなに良い曲が世に出ていなかったのが信じられません

休憩後の「交響曲第2番」を作曲したスヴェンセンは、1840年オスロに生まれ1911年にコペンハーゲンで亡くなったノルウェーの作曲家・指揮者です

第1楽章「アレグロ」の伸び伸びしたメロディーを聴いて、ブラームスの第2番を想い起しました。もちろんメロディー自体はまったく別ですが、明るい力の抜けた軽快な音楽です 第2楽章ではオーボエのソロ、ホルンのソロが素晴らしく演奏水準の高さを裏付けました

プログラムによると、この日の演奏は今年7月に2枚組CDとしてキングレコードから発売されるとのこと。要注意です

 

          

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