人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

島田彩乃+川瀬健太郎+東京フィルでラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」を聴く

2013年03月23日 06時59分36秒 | 日記

23日(土)。昨夕、池袋の東京芸術劇場で東京フィルのコンサートを聴きました プログラムは①ロッシーニ「セビリアの理髪師」序曲、②ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番ハ短調」、③ドヴォルザーク「交響曲第9番ホ短調”新世界より”」です。指揮は1984年生まれの川瀬賢太郎、②のピアノ独奏は1998年パリ国立高等音楽院首席入学の島田彩乃という若手コンビです

 

          

 

自席は1階L列7番、会場はほぼ満席です。オーケストラはいつもの東響の配置、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという態勢、コンマスは青木高志です ざっと見渡したところ見慣れない顔が多いように思います。東京フィルは10年以上前に新星日響を吸収合併して150人くらいの大所帯になっているので、公演内容によってメンバーが変わるのでしょう

1曲目のロッシーニの歌劇「セビリヤの理髪師」序曲は、この若い指揮者の名刺代わりといったところ。軽快にさばきます

ピアノが舞台中央に移動し、ソリストの島田彩乃がワインレッドのドレスに身を包まれて指揮者とともに登場します ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」・・・・ロシア正教会の鐘の音から霊感を受けたと言われる厳かなメロディーがピアノとオケで奏でられます 島田、川瀬の若手コンビはダイナミックかつロマンティックに演奏を展開します。島田彩乃の良いところは、うつむいて鍵盤ばかり見つめることがなく、指揮者と目でコンタクトを取りながら演奏するところです 彼女は有望な女性ピアニストの一人だと思いますが、あまた居るピアニストの中でいかに個性を発揮して生き残っていくかが、今後の課題でしょう

休憩後のドヴォルザーク「交響曲第9番ホ短調”新世界より”」は、作曲者が52歳だった1893年12月、ニューヨークのカーネギーホールでハンガリー出身のアントン・ザイドル指揮ニューヨーク・フィルハーモニック協会の定期公演のメーンとして初演されました

川瀬はメリハリをつけて曲を進めます。この曲の聴かせどころは何と言っても第2楽章「ラルゴ」のコーラングレ(イングリッシュホルン)の独奏です。女性奏者が演奏しましたが、なかなか聴かせました

第4楽章の途中、シンバルが1度だけ鳴らされます。全曲の中でたった1度だけです その昔、テレビ・ドラマ(「新世界交響曲」というタイトルだったかも)でオケがこの曲を演奏する場面があり、シンバル奏者(フランキー堺だったと思う)がシンバルを打ち鳴らすのを忘れてしまうのです なぜか今でも強く記憶に残っています。この日は女性奏者でしたが、しっかりと鳴らしていました

アンコールにドヴォルザークのスラブ舞曲第10番を演奏しました 川瀬健太郎は溌剌としていて好印象でしたが、島田彩乃と同じく、数多くの指揮者の中でいかに差別化して生き残っていくかが今後の課題でしょう

 

          

 

          

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