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明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(215)「1号機格納容器内の放射性物質濃度、建屋内と同レベル」(7月30日報道)

2011年08月03日 12時30分00秒 | 明日に向けて8月1~31日
守田です。(20110803 12:30)

現在の原発の状況に関する続報です。
まず小出さんが1日に続いて2日に「種まきジャーナル」でコメントされま
した。「ざまあみやがれ」さんが、さっそく音源と書き起こしをサイトに
載せてくださいましたので紹介します。
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65755273.html?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter

この中で小出さんは、新たな情報を解析して、やはり排気筒の中に1号炉の
燃料の一部が付着しているのではないかという推測をされています。ただ
し私のように、だとするとそれらが大気中にばら撒かれたのではという点
については言及されていません。

ともあれ常に発表されている情報が限られていますので、確実なことは分
かりませんが、少なくとも今、明らかなことからは、排気管の中に、燃料
の一部が残っているというのが、可能な判断ではないかと思います。

ところでこの情報が出て来る前に気になる報道がありました。「1号機格納
容器内の放射性物質濃度、建屋内と同レベル」という朝日新聞の記事です。
7月30日の報道です。格納容器内の放射性物質の濃度を初めて測ってみたら
建屋の濃度と変わらなかったというのです。東電は当初想定の1000分の1
だったと述べています。

これに対して東電の松本純一原子力・立地本部長代理は、「放射性物質が
水に溶け、格納容器の外に漏れている可能性」に言及しています。つまり
格納容器の外に、圧力容器からメルトダウンしてきた燃料の塊が漏れて
しまっている可能性を認めたことになります。

この点も早くから小出さんが指摘していたことですが、東電も政府もこの
事実を認めてきていません。これを認めると工程表がまったく現実性がな
いことが明らかになるからです。しかし、格納容器内の放射性物質の濃度
が、想定の1000分の1だったという事実。つまり1000倍も高く見積もって
いた誤りが明らかになったということだけでも、工程表がもはや何ら意味
してないことは明らかではないでしょうか。

こうしたことを政府と東電が訂正しなければ、今回のように10シーベルト
というとんでもない値が出ると、すぐにも大変な危機が迫っているのでは
ないかという憶測や不安が出てくるのも無理はありませんし、東電が今な
お事実をきちんと公表していないことが明らかなので、私自身、何か隠さ
れた危機があるのではないかという懸念を払しょくできません。

今は政府と東電の事実隠しに対して最大の注意を継続しつつ、ウォッチを
続けたいと思います。

*********************************

1号機格納容器内の放射性物質濃度、建屋内と同レベル

朝日新聞 2011年7月30日19時23分
東京電力は30日、福島第一原子力発電所1号機の原子炉格納容器内の気体
に含まれる放射性物質の濃度の測定結果を発表した。測定は、原発からの放
射性物質の放出量を正確に評価する作業の一環で、格納容器内での測定は初
めて。測定濃度は、東電が当初想定した約1千分の1と低かった。

 気体1立方センチメートルあたりに含まれる放射性物質は、セシウム
137が20ベクレル、セシウム134が17ベクレルで、5月上旬に扉を
開放する前の原子炉建屋内の濃度とほぼ同じだった。

 東電の松本純一原子力・立地本部長代理は濃度が低い理由について、放射
性物質が水に溶け、格納容器の外に漏れている可能性を挙げた。ただ、測定
は1地点のみで、「この結果だけで格納容器の損傷の程度などを推定するこ
とは難しい」と話し、今後測定する2号機の格納容器内の濃度などとあわせ
て評価するという。(今直也)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201107300362.html
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